北海道に始まった16年補欠選挙だが
新潟県知事選挙の教訓も水に流してしまった選挙だったな!
東京・福岡を視ると野党共闘が最大のカギ・ネックだ!
政治とカネ・駆けつけ警護・東京五輪・TPP・国会軽視・沖縄・子育て・暮らしなど
安倍政治の行きづまりこそ、最大の争点だったのに!
そもそも解散総選挙=政権公約のリセットを口に出すことそのものが
政権の行きづまりを象徴していたのに!
都知事選では敵同士だったのに手を組んだことそのものが
都民・有権者をバカにしているのに!
政権奪還より「反嫌共産党」を優先した民主党の国民に対する背信行為浮き彫りに!
政権を奪還するためには
民主党政権の失敗から脱却するためには
草の根保守主義を打破する草の根民主主義のすそ野を広げ堅くすることだぞ!
要求で国民と深く強く結びつくことだ!
要求実現!政権交代!
そのための政権構想・公約を野党・国民が公開でつくることだ!
日本経済新聞 争点をつくれなかった野党 2016/10/24 4:00
http://www.nikkei.com/article/DGXKZO08705120U6A021C1PE8000/
衆院の2つの補欠選挙が投開票され、いずれも自民党が推した候補が大勝した。目立った争点がなく、安倍内閣の高い支持率がそのまま票差に出た。野党は無党派層を引きつけなくては勝機がないのにもかかわらず、さしたる工夫もなく、惨敗に甘んじた。
自民、公明の与党は7月の参院選に勝利し、安定した政権運営が続く。ただ参院選と同日選だった鹿児島県知事選、今月16日の新潟県知事選では敗北した。
2知事選とも原子力発電の是非が争点だった。有権者の多くは安倍政権について「民主党政権よりまし」とみているにすぎず、全てを任せる白紙委任型の支持ではないことがうかがえる。
そうした状況での自民2勝はメンツにとらわれず、勝利最優先で臨んだことが功を奏した。
東京10区は7月の東京都知事選の際、党に反旗を翻して当選した小池百合子知事の応援団だった若狭勝氏を公認した。除名してもおかしくないのを「撃ち方やめ」と融和に転じた。
福岡6区は自民党からの立候補を望んだ2新人のどちらも公認せず、当選が決まってからの事後公認にした。政党のガバナンスとしては好ましいことではないが、内輪もめが話題となり、野党を埋没させた2005年の郵政選挙のときのような効果を生んだ。
そうした自民党のなりふり構わない戦い方と比べ、野党は有権者に必死さを印象付けることができなかった。
民進党の蓮舫代表は福岡に選挙期間中、一度しか入らなかった。負けるにせよ、初陣でそれなりの存在感を示さなければ党勢回復は望めないという危機感はなかったのか。衆院解散近しとの臆測も飛び交う中で、この先、何をいちばんの争点にして安倍政権と対峙していくのかがよくみえない。
衆院に小選挙区制が導入されて今年でちょうど20年になる。明確な対立軸のある政策本位の選挙にいまだなっていかないのは何とも残念である。(引用ここまで)
北海道新聞 補選民進敗北/党の基礎体力/鍛え直せ 2016/10/24
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/opinion/editorial/2-0088679.html
参院選後、初の国政選挙となった衆院東京10区と福岡6区の補欠選挙は、自民党候補と自民党系の無所属候補がそれぞれ勝利した。
9月に就任した民進党の蓮舫代表にとって今後を占う初陣となったが、与党側に完敗した形だ。
いずれも自民党が議席を持ってきた選挙区とはいえ、民進党が頼みとする無党派層に浸透できなかった事実は重い。
蓮舫氏の代表選出は、政治家としての経験や政策論以上に幅広い層への発信力を期待したものだ。今回の結果を見る限り、その狙いが外れたと受け止めるしかない。
民進党は今後、地道な政策の訴えや地域への定着など、基礎体力を鍛え直さねばなるまい。
小池百合子氏の都知事転出に伴う東京10区補選は、公明党が推薦した自民党前職の若狭勝氏が民進党新人の鈴木庸介氏らを下した。
自民党の鳩山邦夫元総務相の死去を受けた福岡6区補選は、鳩山氏の次男で自民党系無所属新人の鳩山二郎氏が、同じく自民党系で無所属新人の蔵内謙氏、民進党新人の新井富美子氏らに勝利した。
野党側は今回、両選挙区で共産党が候補擁立を見送ることで、参院選に続く協力態勢を狙った。だが民進党を支持する連合福岡などが、共産党との協力に強く反発した。このため共産党などの推薦を受けることはできず、野党共闘自体が中途半端に終わった。
民進党は先の新潟県知事選でも東電労組に配慮して米山隆一氏の推薦を見送りながら、米山氏の勝利が見えた終盤になって蓮舫代表が応援に入る迷走ぶりを見せた。
野党共闘を今後どう位置づけるのか。軸足が定まらないままでは次期衆院選は満足に戦えまい。
党内の一部には早くから勝利を諦める雰囲気も感じられた。たとえ劣勢でも政策を地道に訴えることが党勢回復の道ではないか。態勢の立て直しが迫られる。
自民党は、東京では都知事選で対立した小池氏の勢いを取り込んだ。保守分裂となった福岡では勝利した鳩山氏を追加公認。議席の確保を何よりも優先した。
勝利を次期衆院選や来夏の都議選につなげる思惑もあるだろう。
だが東京では築地市場移転や東京五輪の会場変更、福岡では世襲の是非が焦点となり、環太平洋連携協定(TPP)などの課題が問われたとは言えない。政権への積極的な支持と捉えるのは早計だ。国会ではTPPをめぐる攻防が続くが、政府・与党には節度のある国会運営を強く求めたい。(引用ここまで)
中日/東京新聞 衆院2補選/与野党双方に課題残す 2016/10/24 8:00
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016102402000149.html
きのう二選挙区で行われた衆院補選はいずれも「自民党候補」が勝った。野党統一候補との「与野党対決」を制した形だが自民党内の内紛ばかりが際立ち、与野党双方に課題を残す選挙結果だった。
補選が行われたのは、東京都知事選に立候補した小池百合子氏の議員失職に伴う衆院東京10区と、鳩山邦夫元総務相の死去に伴う同福岡6区の二つの選挙区。
東京10区では自民党前職の若狭勝氏(59)、福岡6区では邦夫氏の次男で前福岡県大川市長の鳩山二郎氏(37)が当選した。
鳩山氏は無所属での立候補だが自民党本部は鳩山氏を追加公認した。いずれも自民党が議席を維持したことになる。安倍政権にとっては、新潟県知事選での敗北の痛手を和らげ、政権運営の自信につなげたい結果だろう。
とはいえ、自民党の内実は複雑だ。東京都連にとって若狭氏は、七月の都知事選で党の方針に反して立候補した小池氏を推した「裏切り者」。都連側には若狭氏の対抗馬を立てるべきだとの意見もあったが、党本部が小池氏らとの関係修復を優先した経緯がある。
また福岡県連は当初、6区補選で県連会長の長男を公認申請したが、党本部は鳩山氏優勢の世論調査結果などから公認せず、勝った方を追加公認する方針で臨んだ。
自民党全体には勝利だが、東京都連や福岡県連には「敗北」だ。
その「敗因」は有権者と遊離してしまったことではないか。有権者の声に耳を傾け、政治に反映する基本的な職務を怠り、身内の論理や自らの利権確保を優先したことはないと言い切れるだろうか。
地方組織の在り方が厳しく問われた選挙結果である。真摯(しんし)な反省に基づく組織の再生が必要だ。
民進党にはより深刻な結果だ。
九月に就任した蓮舫代表には初の国政選挙であり、両選挙区とも公認候補を擁立。野党統一候補として臨み、安倍政治の暴走阻止を掲げたが、及ばなかった。
もともと自民党議員が強固な基盤を築いた選挙区である。それを崩すのは容易でないことは理解するが、民進党がいまだ、政権を託すに足る政党とみられていないこともあらためて見せつけられた。
年明けの衆院解散・総選挙も取り沙汰される。遅くとも二年後には衆院選は必ずある。野党勢力の結集と同時に、民進党が何を目指す政党なのか、もう一度構築し直し、有権者に理解してもらう地道な努力が必要だろう。(引用ここまで)