アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

ピアノでいろんな楽器の音色を

2014年08月18日 | ピアノ
10年ちょい前、わが家にクラビノーバが登場したときは、子どもたちの人気は生ピアノよりクラビノーバに集まった。

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なにしろ、ピアノは「一種類の音色」しか出ないけれど、クラビノーバはいろんな楽器の音を出すことができる。私も、ハープシコードの音でバッハちょっと弾いてみたりして、気分に浸ってみた(^^;;

けど、音色を切り替えて弾いてみるのはわりとすぐ飽きてしまって、私はほとんどピアノしか触らなくなった。またろうは、クラビノーバにデータを入れて伴奏させたり、譜読みを助けてもらったりする都合上、かなり長期にわたってクラビノーバを活用していたけれど、「ザナルカンドにて」を契機に両手でピアノを弾けるようになったころを境に、やっぱりあまりクラビノーバを弾かなくなった。

本人曰く、「ピアノのほうが弾き心地がいい」「ピアノの音のほうが好き」。

ま、飽きのこない、優しい音というか。電子の音は、なんだかんだいって、疲れるし、多彩でも結局飽きる。

クラビノーバを購入したころというのは、私がピアノ再開して二年くらい経ったころだ。最初は映画音楽とかだけ弾いてた私だけれど、ブルグミュラー18番を経て、クラシックに戻ってきて、ショパンとかを弾くようになっていた。

すると先生は、「ここはオーボエみたいな音」とか、「音色」についていろいろ注文をつけるようになってきたけれど、私のほうは「そんなこといわれたって」「クラビノーバじゃあるまいし」と思って大半流していた(^^;;

先生は理屈が出てくるタイプじゃなかったので、じゃあどうやればピアノで「音色」が変えられるのかについて具体的な説明はなかった。先生が弾いてくれるお手本は、それなりに表現豊かなものだったとは思うんだけど、ピアノはかなり状態の悪いヤマハアップライトだし、先生がどんなに上手に弾こうが自分と関連があるものとしてはあまり捉えることができなかった。

時は流れて、ピアノサークルなどに出入りして頻繁にいろんな大人アマチュアピアノを聞くようになると、それはもうさすがに人によって音色が違うことは実感できるし、いろいろと贅沢なピアノを触るようになれば、弾き方によってはっきり音色が変わることもわかってくる。

とりわけ、ベヒシュタインサロンで聞いた内藤&阪田デュオではもう本当にあからさまに音色が変わるところが聞けて「なんでピアノからこんな音が!?」というようなこともあったし。

先日入手した「ピアノでオーケストラを」(内藤晃)という小冊子には、そのへんのことが非常に具体的に明快に書かれていた。
「ベヒシュタインで好きなのは、ピアノ曲をアンサンブルとして見たときに、複数の人の声音や楽器の音色を「演じ分ける」能力がきわめて高いことだ。」
とあり、ベヒシュタインというピアノが、特に楽器の「声帯模写」に適したピアノであることが述べられている。

そして、楽器の特徴を形作る要素が具体的にいくつか。
「音勢」…発音の輪郭が明瞭かどうか。木管楽器でいうと、フルート、オーボエは強、クラリネット、ファゴットは弱。音勢が強いと近くに聞こえる。
「表情域」…各楽器には、(たいがいピアノよりは狭い)音域があるが、その中でも太く表情豊かに鳴る音域を表情域という。それより上は、か細い調子で鳴るなど。
「音離れ」…前の音の残し具合。フルートはレガートでも前の音はくっきり消えてしまうのと異なり、クラリネットはもうちょっと粘る感じ。

「音勢」とは聞きなれない言葉だけれど、ピアノでは、下部雑音をどのくらい入れるか…言葉を変えれば、どのくらい下までタッチするかによって調節することができる。

結局のところ、この説明を聞いたところで突然音色の使い分けができるわけではないけれど、まずはそのような諸々の可能性を知ったうえで、手と耳を頼りに試してみなくては始まらない。

というかそもそも、ピアノで音色が変えられるということを納得したうえでやってみなくては話にならない。

そういう意味で、私の「再開大人ピアノ道」はまだ始まったばかり。先は長いな~とも思うけれど、ほんとに、大人になってからでもやれることはたくさんある、ということが次々わかってくるのがおもしろいと思う。

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コメント (8)
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