若いころ弾いてた人といちばん違うところは「お指が回りません」ってことなので、これまでこの傾向の曲は避けて通ってきたのだが…
←いろんな意味でハードル高い曲ですが
何を血迷ったか、「音楽の星座」でドリーが気持ちよく弾けた余波(?)で、うっかりポチッてしまったコレ。
「モーツァルト 二台のピアノのためのソナタとフーガ」←弾ける目処が立ってないので(^^;; お値段重視で全音版
このあまりに有名な、「のだめ」でも重要場面で出てきましたよね。「二小節で間違えるなーっ!!」てやつ。
聞くのは前から好きでしたが(だって掛け合いがすごく楽しい)、自分が弾くことは考えませんでした。だって、ばりばり練習したことがない人、ハノンとチェルニーやらない人からは最も遠い曲だものね…
でも最近気持ちが変わってきたんだ。「指が回らない」から弾けないような曲って、ただ待ってたって、弾けるようになる見通しは立たないわけで。ここから先はどんどん年をとって、指の基本運動性能は低くなりこそすれ高くなることはないんだし。なにしろ
これからの人生で、今が一番若い
んだからね。
弾きたい曲があったら、どんどんやってみたらいい。弾けないなりに楽しめるかもしれないし、弾けないけど何度かやってるうちに何かつかめるかもしれないし、ま、結局あきらめたって別にかまわないし。そうやってあれこれ試すうちに、自分のこれから先の限りある人生の中での効率よい楽しみ方っていうのだって、わかってくるでしょう。
それで今日、完璧に一日フリーな日だったので、試してみました。
まず、とりあえずがたがたのろのろと弾いてみると、譜読みで難しいところは別にない。なにしろモーツァルトだから、見たとおり聞いたとおりに音は並んでいる。音楽的にどうこうというのは問わないとすれば、ともかく問題は、相手に合わせて落ちずに音を並べられるかということね。
一人で弾くときは癖で弾きなおしばっかりしてるけれど、相手と合わせるときにはどんどんいかなきゃいけない。それで、必死にそのまま行こうとすると、指がコケてぐじゃぐじゃになるって寸法。広くいえば「指が回らない」ということになるけど、今日は時間があったので、楽譜を1ページめくったところの見開き2ページ(一楽章の、2~3ページ目)をじっくり弾きながら考えてみた。
狭義に「指が回らない」というと、運動性能そのものの問題で、
・必要なスピードで指が動かない
・必要な正確さで指が動かない
ということになると思う(そういうことについては人生この先改善は難しい)。
けど、たとえば十六分音符が立て込んだ数小節を切り出して何度かそこだけ練習して、それから弾いてみれば、まぁそこそこ自分的に許せるテンポで弾いて、つっかえないということも起こる。もちろん、つっかえることもあるんだけれど、スピードも正確さも、純粋に「指」のポテンシャルでいえば、そんなに問題はないともいえるわけだ。
それならなんでぐしゃぐしゃになるかということを、特に危険なポイントを取り上げて詰めていく。
間違えるといっても、間違いにもいろいろあって、音が鳴り損ねるとか、隣を弾いてしまうとか、指の不正確さはむしろあんまり問題にならない。そのまま先に行く、といったことができて、アンサンブル自体は大崩れしないのだから、コンクールに出るとかでない以上、気にしなくてもいいでしょう。
問題になるのは、そこから大崩れして、「合流ポイント」から再度乗るくらいしかしょうがなくなるところ。そういう間違え方をするのは、
(1) 頭が間違ったことを思い浮かべた場合
(2) つなぎが間に合わない場合
(3) 肝心なところを違う指で弾いちゃったとき
であるということがわかりました。
(1) はたとえば、「ソシレ」っぽい小節のときに、「シ」から始まるべきところ、頭が「ソ」だと思っていたとかね。弾き始め、不協和音じゃないけれど、つじつまが合わないから大崩れ(^^;; あるいは、似てて違うところを思い浮かべていて、違う路線につっこんでいったとか(笑)
(2) は、A部分もB部分もバラでなら弾けるんだけど、A部分が終了するとき、B部分のことが頭の中で準備されてなくて、あらどうしましょってなるとき。
(3) は、ここをこの指で弾かないと次にいけないぞってところで、違う指で弾いちゃう事故。
そうやって考えると、問題点は絞られてきます。「キモ」の指番号をぐりぐりして、間違い分岐ポイントの音もマークして、物理的にゆっくり何度か練習して、徐々にスピードアップしてみれば。
…弾けるじゃん!! (2ページだけなら)
ちょっとゆっくりだけど、メトロノームで刻みながらほとんど間違えずに行けました。ふだん、「指が回らない」と思ってる問題のうちかなりの部分が、実は「頭の整理」ができてないだけということも、あるかも。指のすげかえや、若返りはできなくても、頭の整理だったら、時間かければ少しずつなんとかなるんじゃない??
問題は、そんな丁寧に「全体を」練習する時間があるのかってことだけど。
というか、いつもちゃらんぽらんに弾き散らす「練習(?)」しかしてない私が、そんなにまじめに練習できるのか?? ってのがいちばんの問題かもね。
でも、なんか実現可能性については、悪くないんじゃ!? という気が、してきましたよ。目の黒いうちに。
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「はじめての中学受験 第一志望合格のためにやってよかった5つのこと~アンダンテのだんだんと中受日記完結編」ダイヤモンド社 ←またろうがイラストを描いた本(^^)
「発達障害グレーゾーン まったり息子の成長日記」ダイヤモンド社
(今回もイラストはまたろう)
←いろんな意味でハードル高い曲ですが
何を血迷ったか、「音楽の星座」でドリーが気持ちよく弾けた余波(?)で、うっかりポチッてしまったコレ。
「モーツァルト 二台のピアノのためのソナタとフーガ」←弾ける目処が立ってないので(^^;; お値段重視で全音版
このあまりに有名な、「のだめ」でも重要場面で出てきましたよね。「二小節で間違えるなーっ!!」てやつ。
聞くのは前から好きでしたが(だって掛け合いがすごく楽しい)、自分が弾くことは考えませんでした。だって、ばりばり練習したことがない人、ハノンとチェルニーやらない人からは最も遠い曲だものね…
でも最近気持ちが変わってきたんだ。「指が回らない」から弾けないような曲って、ただ待ってたって、弾けるようになる見通しは立たないわけで。ここから先はどんどん年をとって、指の基本運動性能は低くなりこそすれ高くなることはないんだし。なにしろ
これからの人生で、今が一番若い
んだからね。
弾きたい曲があったら、どんどんやってみたらいい。弾けないなりに楽しめるかもしれないし、弾けないけど何度かやってるうちに何かつかめるかもしれないし、ま、結局あきらめたって別にかまわないし。そうやってあれこれ試すうちに、自分のこれから先の限りある人生の中での効率よい楽しみ方っていうのだって、わかってくるでしょう。
それで今日、完璧に一日フリーな日だったので、試してみました。
まず、とりあえずがたがたのろのろと弾いてみると、譜読みで難しいところは別にない。なにしろモーツァルトだから、見たとおり聞いたとおりに音は並んでいる。音楽的にどうこうというのは問わないとすれば、ともかく問題は、相手に合わせて落ちずに音を並べられるかということね。
一人で弾くときは癖で弾きなおしばっかりしてるけれど、相手と合わせるときにはどんどんいかなきゃいけない。それで、必死にそのまま行こうとすると、指がコケてぐじゃぐじゃになるって寸法。広くいえば「指が回らない」ということになるけど、今日は時間があったので、楽譜を1ページめくったところの見開き2ページ(一楽章の、2~3ページ目)をじっくり弾きながら考えてみた。
狭義に「指が回らない」というと、運動性能そのものの問題で、
・必要なスピードで指が動かない
・必要な正確さで指が動かない
ということになると思う(そういうことについては人生この先改善は難しい)。
けど、たとえば十六分音符が立て込んだ数小節を切り出して何度かそこだけ練習して、それから弾いてみれば、まぁそこそこ自分的に許せるテンポで弾いて、つっかえないということも起こる。もちろん、つっかえることもあるんだけれど、スピードも正確さも、純粋に「指」のポテンシャルでいえば、そんなに問題はないともいえるわけだ。
それならなんでぐしゃぐしゃになるかということを、特に危険なポイントを取り上げて詰めていく。
間違えるといっても、間違いにもいろいろあって、音が鳴り損ねるとか、隣を弾いてしまうとか、指の不正確さはむしろあんまり問題にならない。そのまま先に行く、といったことができて、アンサンブル自体は大崩れしないのだから、コンクールに出るとかでない以上、気にしなくてもいいでしょう。
問題になるのは、そこから大崩れして、「合流ポイント」から再度乗るくらいしかしょうがなくなるところ。そういう間違え方をするのは、
(1) 頭が間違ったことを思い浮かべた場合
(2) つなぎが間に合わない場合
(3) 肝心なところを違う指で弾いちゃったとき
であるということがわかりました。
(1) はたとえば、「ソシレ」っぽい小節のときに、「シ」から始まるべきところ、頭が「ソ」だと思っていたとかね。弾き始め、不協和音じゃないけれど、つじつまが合わないから大崩れ(^^;; あるいは、似てて違うところを思い浮かべていて、違う路線につっこんでいったとか(笑)
(2) は、A部分もB部分もバラでなら弾けるんだけど、A部分が終了するとき、B部分のことが頭の中で準備されてなくて、あらどうしましょってなるとき。
(3) は、ここをこの指で弾かないと次にいけないぞってところで、違う指で弾いちゃう事故。
そうやって考えると、問題点は絞られてきます。「キモ」の指番号をぐりぐりして、間違い分岐ポイントの音もマークして、物理的にゆっくり何度か練習して、徐々にスピードアップしてみれば。
…弾けるじゃん!! (2ページだけなら)
ちょっとゆっくりだけど、メトロノームで刻みながらほとんど間違えずに行けました。ふだん、「指が回らない」と思ってる問題のうちかなりの部分が、実は「頭の整理」ができてないだけということも、あるかも。指のすげかえや、若返りはできなくても、頭の整理だったら、時間かければ少しずつなんとかなるんじゃない??
問題は、そんな丁寧に「全体を」練習する時間があるのかってことだけど。
というか、いつもちゃらんぽらんに弾き散らす「練習(?)」しかしてない私が、そんなにまじめに練習できるのか?? ってのがいちばんの問題かもね。
でも、なんか実現可能性については、悪くないんじゃ!? という気が、してきましたよ。目の黒いうちに。
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(今回もイラストはまたろう)