それぞれの調性に性格があるのかどうか、ナントカ言う人もいたようだけれども人によって違うことをいうからまぁあてにはならない、と。
←全曲弾くのはたいへんだけどきっとおもしろい
ただ、ある曲についていえば、作曲家がその曲を作曲するとき、その作曲家のとらえ方に従って調に性格があると考えたほうがいい場合はあるかもしれない。
それはともかく、
シャープが増える方向の変化を「上がる」と捉える(緊張感が高まる、キラキラする)
フラットが増える方向の変化を「下がる」と捉える(落ち着く、しっとり)
という大雑把な捉え方ならわりと共通理解といってもよさそうだ。
「子供の情景」は、シューマンさんがそのへんを熟考して、練りに練って構成したらしく、
artomr先生が表にまとめてわざわざパソコンをテレビにつないで説明してくれたのを見て、
「へぇ!!」「ほぉ!!」
みんなすごいおもしろがってた(^^)
その表は、縦に調性を取り(ハ長調を中心に、シャープが増えると上へ、フラットが増えると下へ)
各曲のどの小節からどの小節までがどの調に当たるかを色分けして示したもの。
(下記では「#」はシャープの数、「b」はフラットの数を示す)
●第1曲 見知らぬ国と人々について(異国から) (Von fremden Landern und Menschen)
ト長調(#1)。途中、ホ短調(#1)がほのめかされるが終止せず戻ってしまう。
(ロマン派音楽においては平行調同士が融合し、曖昧な雰囲気が作られる現象が好まれた)
●第2曲 不思議なお話 (Kuriose Geschichte)
二長調(#2)。途中、第1曲を思わせるト長調(#1)&ホ短調(#1)領域が現れるが、これまた完全終止せずに戻っていく。
●第3曲 鬼ごっこ (Hasche-Mann)
ロ短調(#2)から始まる、不安定な調性で目まぐるしい展開。
●第4曲 おねだり (Bittendes Kind
二長調(#2)で書かれているが、非和声音で始まり、複雑な進行。途中、イ長調(#3)の完全終止から2回現れる。
●第5曲 十分に幸せ (Gluckes genug)
二長調(#2)。途中、意外な転調でヘ長調(b1)へ。
●第6曲 重大な出来事 (Wichtige Begebenheit)
主部「ホ長調(#4)→イ長調(#3)」中間部「二長調(#2)」主部繰り返し「ホ長調(#4)→イ長調(#3)」
●第7曲 トロイメライ(夢) (Traumerei)
突然のヘ長調(b1)、と思うが第5曲に予告がある。
●第8曲 暖炉のそばで (Am Kamin)
ヘ長調(b1)
●第9曲 木馬の騎士 (Ritter vom Steckenpferd)
ハ長調(0)
●第10曲 むきになって (Fast zu ernst)
嬰ト短調(#5)
●第11曲 怖がらせ (Furchtenmachen)
ト長調(#1)
●第12曲 眠りに入る子供 (Kind im Einschlummern)
ホ短調(#1)
●第13曲 詩人は語る (Der Dichter spricht)
ト長調(#1)
…途中からめんどくさくなって、各曲のメインの調しか書いてませんが(^^;; どのみちだらだら書いても読むほうもうれしくないと思うので、artomr先生が表を公開用に整備するのを待ちましょう(と、プレッシャーをかけてみる)。
この曲集は13曲あって、真ん中が有名すぎるトロイメライ、ここを境にフラットの領域に降りていく(落ち着く)のだけど、第10曲で突然の断絶。そして曲集のメインの調(ト長調(#1))に戻る。これ、第10曲に入るときは「え(o_o;;」って感じだけれども、第10曲から11曲へ行くときはなんとなくスーーっと入っちゃう。
第10曲の最後は主和音の構成音である「シ」がフェルマータで長く残り、そこを引き継ぐように第11曲は単音の「シ」で始まる。
単音では調がわからないので、なんかそのまま引き継がれたみたいに聞こえる(が、実は違う調)。
書ききれないけれどシューマンは慎重な調性配置をして、曲集の構成を作っている。
それを受けて、弾こうとする私たちは何を考えればいいのかというと、もちろん各曲の雰囲気、キャラクター(テンポ、音色、ペダルなど)ということでもあるけど、あと曲と曲をどういう間隔で弾いていくかを考えてみるのもおもしろい。
曲の間隔をしっかりと演奏者が決めたい場合は、次の曲を弾き始めてから譜めくりをしてくれるように、踏めくリストに頼んでおくとよい、とはartomr先生の提案。
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ただ、ある曲についていえば、作曲家がその曲を作曲するとき、その作曲家のとらえ方に従って調に性格があると考えたほうがいい場合はあるかもしれない。
それはともかく、
シャープが増える方向の変化を「上がる」と捉える(緊張感が高まる、キラキラする)
フラットが増える方向の変化を「下がる」と捉える(落ち着く、しっとり)
という大雑把な捉え方ならわりと共通理解といってもよさそうだ。
「子供の情景」は、シューマンさんがそのへんを熟考して、練りに練って構成したらしく、
artomr先生が表にまとめてわざわざパソコンをテレビにつないで説明してくれたのを見て、
「へぇ!!」「ほぉ!!」
みんなすごいおもしろがってた(^^)
その表は、縦に調性を取り(ハ長調を中心に、シャープが増えると上へ、フラットが増えると下へ)
各曲のどの小節からどの小節までがどの調に当たるかを色分けして示したもの。
(下記では「#」はシャープの数、「b」はフラットの数を示す)
●第1曲 見知らぬ国と人々について(異国から) (Von fremden Landern und Menschen)
ト長調(#1)。途中、ホ短調(#1)がほのめかされるが終止せず戻ってしまう。
(ロマン派音楽においては平行調同士が融合し、曖昧な雰囲気が作られる現象が好まれた)
●第2曲 不思議なお話 (Kuriose Geschichte)
二長調(#2)。途中、第1曲を思わせるト長調(#1)&ホ短調(#1)領域が現れるが、これまた完全終止せずに戻っていく。
●第3曲 鬼ごっこ (Hasche-Mann)
ロ短調(#2)から始まる、不安定な調性で目まぐるしい展開。
●第4曲 おねだり (Bittendes Kind
二長調(#2)で書かれているが、非和声音で始まり、複雑な進行。途中、イ長調(#3)の完全終止から2回現れる。
●第5曲 十分に幸せ (Gluckes genug)
二長調(#2)。途中、意外な転調でヘ長調(b1)へ。
●第6曲 重大な出来事 (Wichtige Begebenheit)
主部「ホ長調(#4)→イ長調(#3)」中間部「二長調(#2)」主部繰り返し「ホ長調(#4)→イ長調(#3)」
●第7曲 トロイメライ(夢) (Traumerei)
突然のヘ長調(b1)、と思うが第5曲に予告がある。
●第8曲 暖炉のそばで (Am Kamin)
ヘ長調(b1)
●第9曲 木馬の騎士 (Ritter vom Steckenpferd)
ハ長調(0)
●第10曲 むきになって (Fast zu ernst)
嬰ト短調(#5)
●第11曲 怖がらせ (Furchtenmachen)
ト長調(#1)
●第12曲 眠りに入る子供 (Kind im Einschlummern)
ホ短調(#1)
●第13曲 詩人は語る (Der Dichter spricht)
ト長調(#1)
…途中からめんどくさくなって、各曲のメインの調しか書いてませんが(^^;; どのみちだらだら書いても読むほうもうれしくないと思うので、artomr先生が表を公開用に整備するのを待ちましょう(と、プレッシャーをかけてみる)。
この曲集は13曲あって、真ん中が有名すぎるトロイメライ、ここを境にフラットの領域に降りていく(落ち着く)のだけど、第10曲で突然の断絶。そして曲集のメインの調(ト長調(#1))に戻る。これ、第10曲に入るときは「え(o_o;;」って感じだけれども、第10曲から11曲へ行くときはなんとなくスーーっと入っちゃう。
第10曲の最後は主和音の構成音である「シ」がフェルマータで長く残り、そこを引き継ぐように第11曲は単音の「シ」で始まる。
単音では調がわからないので、なんかそのまま引き継がれたみたいに聞こえる(が、実は違う調)。
書ききれないけれどシューマンは慎重な調性配置をして、曲集の構成を作っている。
それを受けて、弾こうとする私たちは何を考えればいいのかというと、もちろん各曲の雰囲気、キャラクター(テンポ、音色、ペダルなど)ということでもあるけど、あと曲と曲をどういう間隔で弾いていくかを考えてみるのもおもしろい。
曲の間隔をしっかりと演奏者が決めたい場合は、次の曲を弾き始めてから譜めくりをしてくれるように、踏めくリストに頼んでおくとよい、とはartomr先生の提案。
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