アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

拍感とか小節の頭とか

2018年05月08日 | ピアノ
ふつう、三拍子の曲で、その前に一拍分ついてる(アウフタクト)とすれば、その一拍分は「さん↑」…ちょっとふわっといく感じ、そして小節頭で「いち↓」…ステップを踏み込む感じになりますね。

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でも、「子供の情景」の6曲目、「重大な出来事」。これ、四分の三拍子の曲で、アウフタクトから始まっていますが、聞いた感じはそれと違うの。


一拍目、別にふわっとしてないし、小節頭はステップ踏み込んでないし、なにしろ4連続のアクセントのキャラが立ちすぎてるから、
「たーらら」(二拍分)「たんたんたんたん」(四拍分)「たーらら」(二拍分)「たんたんたんたん」(四拍分)…
というのが繰り返されていくようにしか聞こえない。

8小節目の3拍目以降についていえば、典型的な三拍子、ふわっとしてずん(小節頭)でばっちりだと思うんですけどね。

「子供の情景」イベント内で「せんせい、しつもーん!!」と手を挙げて
「この最初はアウフタクトに聞こえるように弾くべき? それとも小節頭のように聞こえちゃってもいい?」と
わざわざ聞いてみたところ、artomr先生によれば、

「どちらにも聞こえない感じで弾くのがいいと思います」
とのことでした。

まぁそんなこともあるか…

とはいえ、基本的な「拍感」がどんなものだか意識して弾くことは、ノリのよい(というか、まともな)演奏をするうえで非常に重要なことなはずです。4曲目の「おねだり」をゆっくり練習していたとき、ハッと気が付くと自分の弾き方が「四分の四拍子」にしか聞こえなくて…つまり、実際は「四分の二拍子」で八分音符が4つずつひとつの小節に入っているのですが、八分音符を四分音符みたいに弾いてたということです。

もちろん、相対的な音符の長さは正しいわけですが、四分音符と八分音符じゃノリが違うはずなので…

そういえば、この曲集、「四分の四拍子」という、最もメジャーといってよさそうな拍子が少ないと思いません? 第7曲「トロイメライ」と第13曲「詩人は語る」の2曲だけです。

1: 四分の二
2: 四分の三
3: 四分の二
4: 四分の二
5: 四分の二
6: 四分の三
7: 四分の四
8: 四分の二
9: 四分の三
10: 八分の二
11: 四分の二
12: 四分の二
13: 四分の四

なんか四分の二が多いよねぇ。四分の二っていうと、おいっちに、おいっちに、みたいなマーチが真っ先に思い浮かぶけど別にマーチ風の曲じゃないし。

八分の二なんて普段あんまり見かけないよね。

四分の四が使われた二曲は、子供の様子を描写した曲じゃないし…

なんかシューマンさんなりの「わけ」があったような気もするんだけど。それに合わせて、演奏上であるべき拍感というのもあるんじゃないかと思うんだけど。artomr先生は調性とかいっぱい語ることがあったのでそれについてはあんまり言及ありませんでした。

むしろ拍感が溶けていくところの話ね…

「コーダには全曲において最も時間的に長いリタルダンドが付与され、またどんどん拍が打たれなくなってゆくため、拍節構造はこの箇所において完全にその機能を停止する。これは「時間の停止」と同義であり、真に「時間のない世界」が現出する。時間感覚を失った和音は、もはや和声連関ではなく、和音の響きそのものとして、聴き手に把握される。曲を閉じる最後のト長調主和音は、ソプラノが「ト」音ではなく「ニ」音であり終止感に乏しい配置である。むしろ、その和音は「終わると同時に終わることのない和音」であり、ここで聴き手は「永遠」の相に触れる。」

もちろんこの話は、この曲集のキーポイントなんだけど。初心者向けに、基本の拍感についての解説もほしいです(^^;;

イベントの最後、artomr先生の演奏では、この「永遠」に向かうところ、迫真の演奏で(って変な表現だな)感動したんだけど、解説なしであの演奏を聞いたら心配になる(笑)人もいそうだから難しいかも。


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