アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

拍子、リズム…どう読む、どう弾く?

2018年05月14日 | ピアノ
先日「拍感とか小節の頭とか」という記事を書きましたが、拍子がいくつとかは曲のキャラクターを決める上でかなり主要な要因ですね…

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そのわりに「拍子」を見たらどう弾けばいいのか、ってのはそんなに明示的に書かれたものがないような気がします
(当たり前だから??)

私の知る限り、楽譜からリズムやフレーズの形をどう読むかってことが具体的にわかりやすくまとまりよく書かれた本って
「shig式譜読みメソッドテキスト(草稿)」
ってのしかないんですが…あ、市販されてません、コピーをホチキス止めした簡単なやつ(草稿いうから完成版を待っているんだかいっかな出版される様子はないw)

最初のページに
「(6/8を約分して=3/4なんてしちゃダメ! ダメったらダメ!)」
なんてことが書いてありますが、ココ読んでる人にはさすがに8分の6拍子と4分の3拍子の違いがわからない人いないよね。

8分の6拍子は、八分音符が6つ
4分の3拍子は、四分音符が3つ

いずれも、八分音符が6つ並んだら一小節分になるには違いないけど

タタタ タタタ ってまとまるのと、
タタ タタ タタ ってまとまるのと全然違うからね。

他にもいろんな拍子があるけど、基本は「二拍子系」と「三拍子系」があって、
タンタン と二拍子であれば「表/裏」
タンタンタン と三拍子であれば「表/裏/裏」

原則としては表のほうが裏より強調される

四拍子だったら「二拍子系」の入れ子だと思えばいいし、その他だいたい二拍子系と三拍子系を組み合わせて行けばいろんな拍子がとれる。

上記では「タン」が四分音符、「タ」が八分音符のつもりで書いてるんだけど、もっと細かく十六分音符とか三十二分音符とかありますね。ここで重要なことは「音価の大きい音は音量も大きい」ということで、つまり「タンタタ」というリズムだったら「タン」のほうにアクセントがつくし「タタタン」でもやっぱり「タン」のほうにアクセントがつく感じになる。(前者のほうが表裏の原則に沿っているからどっちかといえば自然という面はある)

で、ここからおもしろい話に入っていくわけだけど、長くなるのでここでやめますが、とにかくここまでで原則が出てきましたね…

昭和の音楽教室では、「表/裏」についてはよく説明されてたと思うんですが、
「音価の大きい音は音量も大きい」のほうは聞いたことがなかったです。でも音楽をイキイキさせるにはとても重要なポイントだと思います。

四分音符と八分音符は違う、そりゃ長さも倍半分なんだけどそれだけではなくて、重みが違う感じ。

四分音符だったらしっかり体重が乗る感じだけど、
八分音符だったらススススって軽く進んでいる感じ(バレリーナが歩くところを想像してみて)、
十六分音符だったらもうトゥでトトトトって行っちゃうね

で、まぁこの「原則」をどのくらい重視するかってのは流派(?)によって違うみたいで、厳格に考える派がおゆき先生。ゆうても場合場合で違ってくるでしょ派がartomr先生。(←ざっくり乱暴に言ってます) 私は真逆の先生に習いつつ時々混乱することがあるんだけど、説明が真逆だったりするだけで、完成形の演奏については二人が真逆なわけではなくて、ちゃんと聞いて違和感ない素敵な演奏に仕上がるわけだから、音楽っておもしろいです。



そんなわけで「子供の情景」の第六曲「重大な出来事」ですけど、これ、中間部(フォルテッシモのところからね)はまことに原則どおりアーフタクトから始まる三拍子
「ララーシー シ…」
小節頭でもあり二拍分ある「ラー」が重たいのは当然。わかりやすい。

けどその前まで、曲の最初の部分はどういう拍子だか聞いててわかりにくい。

なんでわかりにくいのかっていえば、やっぱりこの四連のアクセント…一小節の二拍目、三拍目、次の小節の一拍目、これを均等に強調されたらさすがに何拍子だかわかりにくくなります。「四」っていったら「三拍子系」の雰囲気は吹っ飛んで、まぁ「二拍子系」かなって感じになるし…

それと、アーフタクトから小節頭につないだスラー、これも曲者です。「shig式譜読みメソッドテキスト(草稿)」の続きに書いてあるけど、スラーでひとつなぎにすると、その開始が重たく、末尾が軽くなるというルールがあります。これによって「小節頭が表」の原則を崩す効果があるのでさらにわかりにくくなってるんですね。

もし、これらがなければ典型的な「アーフタクトあり三拍子」で演奏して「ラーソ#ファ#ミ、ファ#レ#ミ、レード#シラ、シソ#ラ♪」ってワルツのリズムになっちゃうところだけど。とにかくそういう曲じゃないってことで。三拍子系が崩されて、むしろ行進曲風にも聞こえます(と、artomr先生がいってました)。

こんなふうに、わざわざわかりにくくしてるんだからわかりにくく弾けばいいってことでよろしいのでしょう(と、artomr先生がいってましたね)。


すっかり長くなっちゃった。続きはまたこんど。


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コメント (5)
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