骨董品に関する物語・フランス製アンティークの大皿

　古いパーティー皿を手に入れた晩、こんな夢を見た。私は色彩豊かに盛り付けられた皿に乗ったメイン料理で、ソースが染み渡った肉をナイフで切り分けられ、フォークが突き刺さり、次々と人々に咀嚼されていった。翌朝、彼にその話をしたら前世の記憶だろうと言われたが、私の前世は鮭の切り身か。

作品その８８・諦念と希望の人生設計

たかあきは『チョーク』と『闇鳥の羽』を材料に『白雪の極意秘伝書』を錬成しました。用途は極秘事項です。

　師匠は決して愛されていないわけではなかったが、頭が良いのを隠そうともしない態度から周囲に煙たがられていて、だから皆、師匠がアカデミーに入学するのを歓迎したという。そしてもう一人、母親の身分が低かった腹違いの兄も飼い殺しにされるのを良しとせず師匠と共に入学を決めた。入学祝は盛大に行われたが、以降、二人と家族との付き合いは殆ど途絶えたらしい。