ふみさんの日々雑感

生活の事、家族の事、大好きなサッカーの事・・・日々いろいろ

雪が降る

2012-01-20 13:57:36 | Weblog
今年初めての雪が降っている。

お正月に私の田舎に電話したら、今年は雪が多いと言っていた。

豪雪地帯の新潟県。子供の頃、二階の窓も埋まる程の雪が降った事があった。積み上がった雪道は電線よりも上だった事がある。

学校を卒業して、太平洋側での生活が長くなり、冬は乾燥して太陽が一杯のこちら側にいると、雪国での生活を実感出来なくなっている。

でも、こうして、一人で静かに窓の外の降る雪をみていると、一気に心は子供の時代に戻って行く。

貧しかったけど、家族がみんなそろっていた。おばあちゃんがいて、両親がいて、姉も妹もいて、雑種犬のペチがいて。

テレビもなかった小さな子供の頃は、住んでいる村が世界の全てだった。

冬、雪が降らなくていつも太陽が光っている世界があるなんて、知らなかった頃。

だれもが懐かしく幸せだったと思える、小さな小さな子供だった、あの頃。みんなが、元気だったあの頃。

絶対に戻って来ない、遠い遠いあの頃を、雪は思い出させる。

サラサラと、まるで世界を無音の衣擦れの音で包み込むように降り積もる雪。家の周りの木々が白い世界に溶け込んでいる世界。1センチ1センチの積り方が目に見える粉雪。

ここ何十年と、そんな雪を見ていない。田舎に冬は帰らなかったから。とにかく、寒いのと雪がイヤだったから。

でも、今は、そんな雪国が懐かしい。

“太郎を眠らせ、太郎の屋根に雪ふりつむ
 次郎を眠らせ、次郎の屋根に雪ふりつむ”

小学校の時だったと思うが、国語の時間に読んだこの詩が、今でも忘れられない。雪が降ると、思い出す。そして、この詩は、一気に私を子供の頃に連れて行く。

あの頃へ…。

安全地帯の“あの頃へ”でも聞こうかな…。








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