「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

日比谷公園のクリスマス.マーケット 10年前は「年越し派遣きり村」

2018-12-25 05:25:19 | 2012・1・1

二人あわせて174歳になった老夫婦にはクリスマスは、あまり縁がなくなってきた。クリスマス.ツリーを飾るでもなく、ケーキを食べるでもなく、七面鳥を食べるでもない。一日、テレビを見たり消したりしていたら、東京の日比谷公園で「クリスマス.マーケット」の催しをしていた。これまで聞いたことがない催事だが、ドイツを中心にヨーロッパのクリスマスを紹介するものらしい。イブの24日から25日にかけて2日間、午前11時から夜10時まで開かれている。夜間には大きな”クリスマス.ピラミッド”やツリーに点火され、さぞかし奇麗だろう。そぞろ僕の好奇心を誘ったが、やはり老体には無理である。

年の瀬の12月の日比谷公園と聞いて、僕は10年前の「年越し派遣切り村」を想い出した。リーマン.ショックによる不景気で、馘首された派遣社員が全国的に増え、このままでは”年を越せない”という人たちを救済しようと、大晦日にボランティア団体がテント村を開いたところ、1月4日までの期間中に700人が押し掛けた。麻生内閣の時代で、今から考えると多分に政治的な匂いのするものだったが、マスメデイアはこれに乗せられて大騒ぎしたものだ。

テレビ画面で「クリスマス.マーケット」の大賑わいぶりを見て、十年一昔というが「派遣切りテント村」とは大変な変わりようだ。今は人出不足から外国人を呼び寄せようとしている。派遣村では”炊き出し”だったが、今はホットワインが飛ぶように売れている。実感がないというが、年寄りには感じられないだけで、景気は良いのかもしれない。