「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

頑張れ、美しい国の子供たち

2006-10-04 06:18:01 | Weblog
天高くまではゆかなかったが、秋空の下、区立中学校連合体育大会が昨日
近くの駒沢競技場であった。中三の孫が出場するので、運動をかねて自転車
で応援に出かけた。今年で60回を数える大会会場は応援の生徒,”父兄”で
ほぼ満員だった。”父兄”といっても実際は、元気で綺麗なお母さんたちだっ
たが、僕もその中に混じって一人静かに応援した。

昭和20年10月いっぱい、中三だった僕らは、第一京浜国道脇の焼跡整理に動
員され、食糧難で腹ペコの身体で大きなシャベルをふるっていた。皆、痩せこ
けていた。これに対して昨日、トラックを走る当時の僕らと同年代の子供たちは
健康そのもの、元気にあふれていた。なにより体格がちがう。昭和一桁世代では
大きい1m72cmの僕より大きい子供を沢山見かけた。僕の孫もその一人だが。


僕らが焼跡整理に動員されていた頃、母親たちは僕らを食べさせるため一生懸命
であった。当時の日記をみると、僕の母親は週に二度も手製のリュックをかつぎ
買出しに出かけていた。一方、昨日スタンドで子供たちに応援を送っていたお母
さんたちは身体こそ当時の母親に較べてスリムだが、それは食糧難によるもので
はない。大会を運営する先生方、これを手伝う生徒たちも一生懸命。スタンドの
応援も個性にあふれ、愛校心にあふれていた。
僕は美しい国の将来を見た。頑張れ子供たち!









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