真夏のような昨日、フィレンツエ在住の長かった友人の案内で白金の東京都庭園美術館で開催中のイタリア.ルネッサン期の「メディチ家至宝絵画」展を見てきた。芸術には門外漢の僕だが、しばし世間の喧噪から離れて、美の世界にしたることができた。
庭園美術館のあるあたりは、戦前僕が子供だった頃は”白金火薬庫”と呼ばれていた。明治時代に軍の火薬庫があった関係からだが、その後、大正の初めに火薬庫は撤去され、皇室の御料地を経て朝香宮のお住まいになっていた。昭和10年代、五反田に住んでいた僕は、夏休みには友達と一緒にセミ取りに、この辺まで遠征したが、まだ武蔵野の面影が残り古木が鬱蒼と茂っていた。
戦後になって朝香宮家邸は、吉田茂総理時代に外務大臣公邸になり外国からの公賓の迎賓館になった。昭和30年代の終り頃だったと思うが、僕は来日したイスラエルのゴルダ.メイア首相(女性)の晩餐会の取材で初めて訪れたことがある。若気の至りで、メイア首相に対して場にふさわしくない質問したことがあり、今でも汗顔の至りである。
二度目にここを訪れたのは昭和50年頃で、旧友の結婚式の披露パーティであった。当時、外務大臣公邸は民間に払い下げられ、西武グループが運営に当たっていた。その時、式をあげた旧友はすでになく、時の流れを感じる。
平日なのに庭園美術館は、かなり入館者が多かった。入館料は一人1400円(高齢者は半額)だったが、公私混同の”舛添騒動”の後だけに、なんとはなく高いように感じたから不思議だ。舛添さんとは世間知らずの罪な人である。、
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