「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

「昭和の子供」「小国民進軍歌」「昭和の子」

2015-04-29 05:16:14 | Weblog
今日は国民の祝日「昭和の日」である。すでに平成も27年経ち”昭和も遠くなりにけり”である。昭和の”御世”に生を受け、半生をこの時代に生きてきた世代にとっては感無量なものがある。中でも昭和を前、中、後と三期に別けた場合の最初の20年間(戦前)は、最も印象深く、記憶に残っている。

はるか遠い記憶の中に”昭和、昭和、昭和の子供よ”の繰り返し言葉(リフレイン)で始まる「昭和の子供」の歌(久保田宵二作詞、佐々木英作曲)がある。歌詞はほとんど忘れてしまったが、昭和の子供のリフレイン部が、そのメロデイと共に頭に残っている。大正の”御世”が終わり、新しい年号、昭和になった喜びを「昭和の子供」の歌として表現したものだ。

昭和6年僕が生まれた年に満州事変が勃発しやがて12年、盧溝橋の支那事変として戦火は拡大し、16年大東亜戦争へと時代は移ってゆく。世の中は戦争一色、この中で僕は小学校(国民学校)時代をすごした。僕ら子供は、銃後の小国民と”讃えられ”、17年には霧島昇が歌う「小国民進軍歌」がレコード化され、発売されている、軍艦マーチの前奏で始まる勇ましい歌である。
♯ 「少国民進軍歌」(作詞軍人保護院 作曲佐々木すぐる)
とどろくとどろく足音は お国のために傷ついた 勇士の護り
僕たちは 共栄圏の友と行く 揃う歩調だ,足並みだ

時代がヅ―ッと下がって戦後昭和の歌に「昭和の子」という歌がある。昭和25年生まれのイルカが作詞作曲、自分で歌ったものだ。
♯ 「昭和の子」  
一、おやつが足りなきや はんぶんこ 僕らおおおぜい 昭和の子
  おしくらまんじゅう 泣きません
一、僕らしぶとい 昭和の子 がんばることが好きなんだ
  僕ら腹ぺこ昭和の子 うまいもんには弱いんだ
どれもその時代の「昭和」を反映した歌である。国民の祝日の「昭和の日」、過ぎ去りし過去を振り返ってみるのも一興かも。

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2 コメント

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激動 (chobimame)
2015-04-30 15:58:53
昭和は、年代によって全くカラーの違う激動の時代でしたね。
昭和初期は戦争ですし、まだ大正の空気も色濃い感じですが、戦争が終わってからは、違う国になったかのような変化です。
グレーから総天然色といった感じです。
それに比べて平成は、なんの変化もありません。
長い閉塞感漂う時代ですが、平和ですから有難いことです。
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閉塞感はあるが (kakek)
2015-04-30 16:59:19
chobimame さん
バブルがはじけたのは平成2年(1990年)だと思いますが、きしくも?平成の27年の歳月と合致します。確かに”閉塞感”を感じます。これは、自分が社会の第一線から離れたからだと思っていましたが、若い世代もそのように感じられているのには驚きです。
昭和の時代があまりにも激変だっただけに、平成はすでに27年経っている割には”退屈”です。しかし、逆にこれがよいのかもしれませんが。

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