「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

半世紀前秘境だったドバイの”ドバっと6日間”の旅

2013-11-09 07:35:22 | Weblog
”ドバッと!ドバイ6日間、99,800円”-という広告がJTBの「夢物語」というパンフに載っていた。成田空港からエティハト航空(アブダビ)の直行便でUAE(アラブ首長国連邦)の首都アブダビに着き、ドバイに三連泊して、UAEの他の首長国、アジマン、シャルジャへの観光も楽しもうというものだ

僕は半世紀前の昭和37年11月、、取材でドバイを訪れ、同行のカメラマンが数百枚の写真(白黒)を撮った。その写真が昨年「Dubai in1962」という写真集でドバイで出版された。その一部はyou tubeでも見られるが、最近、ドバイ滞在が長く、この写真集の編纂にもかかわった日本の女性から、写真集の表紙の写真の人物の子息が見つかった、とメールで連絡があった。

写真は現地の衣裳を着た男性が鷹を手の上に載せスーク(市場)の中を行く姿をスナップしたものである。もちろん、僕らは当時、どこの誰だか知らなかったが、最近この男性の子息が、ドバイ政府の高官で在ドバイ日本総領事とも知り合いであることが判明した。一昨年、写真展がドバイで開催された時、僕らは招かれたドバイを訪れたが、半世紀前、ドバイの町でよく見かけた鷹匠姿の男性は一人も見かけなかった。

この半世紀間で最も変容した国の一つはドバイではなかろうか。当時、この地域は「休戦海岸」(Trucial states)と呼ばれた英国の保護領で、日本では秘境に近かった。その昔アラビア半島に跋扈していた海賊対策のため結んだ休戦協定から来た名前であった。もちろん、今のような高層ビルは一つもなく、僕らは当時一軒しかなかった二階建てのホテルに泊まり、サンダル履きで砂漠の中を駆けずり回って取材した。隔世の感とはこのことを言うのだろう。





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2 コメント

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富豪 (chobimame)
2013-11-09 13:16:26
ドバイといって連続するのは、富豪やリゾートというものばかり。一度は行ってみたい国です。
ドバイは劇的に変わったようですから、昔の姿を知っている方には、様々な感想がありますでしょうね。

先日、ドラッグストアの店先に洗濯用洗剤が並んでいまして、思わず目を止めました。
なぜなら「ドバイの香り」と書いてあり、金色の箱に入っていました。
ドバイも日本人にはセレブリティな商業ブランドなのですね。
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想像だに (kakek)
2013-11-09 16:16:01
chobimame さん
ドバイは昔からメッカへの巡礼口で、もてなしの心があったのでしょう。それに中継ぎ貿易港として栄えていました。1958年アブダビで、66年に沖合で石油が採掘され,一挙に発展しました。僕が訪れた時は”石油”以前で、全く砂漠の漁村で女性は顔にベールをかぶり、庶民は藁小屋に住んでいました。飛行場も舗装されておらず、砂嵐で昼間の一定の時期しか離着陸できませんでした。
こんなセレベスの国になるとは思ってもいませんでした。
それに引き替え、歴史のあるエジプト、シリアなどの国はどうなっているのでしょうか。
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