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時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

前ウクライナ大使、倉井高志氏「世界と日本を目覚めさせたウクライナの覚悟」/百田尚樹氏「ウクライナよ、あなたたちは世界を守って戦っている!」

2022年06月11日 | 政治

前ウクライナ大使、倉井高志氏
在ロシア特命全権公使を2度務め、ゼレンスキー大統領との複数回にわたる会談など、ウクライナとロシアを熟知した元外交官が、両国の情勢と展望について解説。

2022年2月24日、ロシアはウクライナへの軍事侵攻を開始した。今回のロシア軍の行動は非道極まりない暴挙であり、いかなる理屈を並べ立てようと絶対に正当化することはできない。その中で繰り広げられたあまりに酷い光景は世界中の人々に深い悲しみと怒りの感情をもたらした。そして同時に、多くの人々にとって、次のような疑問を呼び起こすものであった。

第一に、ロシアはそもそも何をしようとしたのか。今回のロシア軍によるウクライナ侵攻は大義名分に欠けるのみならず、軍事的合理性の観点からも疑問がある。にもかかわらずなぜプーチンはこのような行動に出たのか。
筆者は過去20年以上にわたってプーチン大統領の言動を見てきたが、今回のような非合理な行動をとることは想像できなかった。ロシアに多少なりとも関係を持った多くの人々が同様の思いを抱いていたのではないか。

第二は、ウクライナがかくも勇猛かつ頑強に抵抗し続けたその力の源泉はどこにあるのか。ロシアは軍事的においてはもちろん、政治・経済面においても圧倒的な優位にある。これは愛国心だけで説明できるのだろうか。あるいはウクライナに固有の要因があるのだろうか。

そして第三は、今日ある国際の安全保障システムは、このような軍事大国による理不尽な行動に対して機能するのか。
機能しないのであれば我々はどうすべきなのか。ウクライナで起こったことと同様の事態が我々襲いかかることはないのか。
果たしてそれは防げるのか。

筆者はソ連時代を含め、モスクワに4度、計10年間にわたって在ロシア日本大使館に勤務し、その後、在パキスタン大使を経て、在ウクライナ大使として3年弱、首都キーウに勤務した。本邦ではソ連・ロシア関係、東ヨーロッパ、安全保障、軍事及び情報関連の仕事を多く手掛けた。本書はこの3つの問題意識に対し、これまで得てきた知識や経験に基づき、筆者なりの答えを提示しようとしたものである。(以上、「はじめに」)


ロシアのウクライナ侵攻を3つの視点で分析(以下、倉井氏)

2022年は、日ウクライナ外交関係樹立30周年にあたります。にもかかわらず、多くの日本人にとってウクライナはなじみの薄い国であったことから、ロシアのウクライナ侵攻後、さまざまな疑問が呼び起こされました。本書では、特に3つの問題を取り上げています。1つめは、ロシアの目的と、プーチン大統領がこのような行動にでた理由です。2つめは、軍事力から政治・経済面まで圧倒的優位なロシアに徹底抗戦する、ウクライナの姿勢の背景に迫ります。3つめは、ウクライナと同様の事態に日本が直面する可能性と、今日の安全保障のあり方についてです。ソ連・ロシア関係や東ヨーロッパ、安全保障、軍事及び情報関連といった仕事を数多く手がけきた外交官ならではの知識と経験に基づき、3つの問題について著者なりの答えを提示します。

日本人はこの戦争で何を得るのか

ロシアの政治・経済・軍事について、世界でもっとも深く、かつ実体験に根ざした見識をもつ国の一つがウクライナである。今回の軍事侵攻を経て、自国の安全保障を考える上でロシアをどのように捉えるべきかは多くの国にとって極めて重要な課題となっているが、それは日本にとっても全く例外ではない。その際にウクライナの知見が大いに役立つことは間違いない。(本文より)

ロシア軍の暴挙に対するウクライナの徹底抗戦は、国際的な安全保障を考えるうえでの本質的な問題をあぶりだしました。それは、「力には力で対処するしかない」という単純な事実です。突如として行われるかもしれない不合理な侵略に対抗できるかどうかは、断固たる決意の有無にかかっています。このことを、ウクライナは「覚悟」をもって教えてくれたのだと、著者は本書「はじめに」で述べています。

『世界と日本を目覚めさせたウクライナの「覚悟」』について

【本書の構成】
第一章 ウクライナとはどういう国かーー国家としてのアイデンティティとロシアとの関係
第二章 ロシアの軍事侵攻
第三章 ウクライナの抵抗
第四章 ウクライナが見せた「覚悟」ーー国家の安全はいかにして確保すべきか
第五章 ロシアによるウクライナ侵攻と中国
第六章 ウクライナとロシア、そして日本

【著者】
倉井高志(くらい たかし)
元外交官。前ウクライナ大使。京都大学法学部卒業後、1981年、外務省入省。外務省欧州局中東欧課長、外務省国際情報統括官組織参事官、在大韓民国公使、在ロシア特命全権公使、在パキスタン大使を経て、2019年1月から2021年10月までウクライナ大使を務め、同月帰国。

【書誌情報】
タイトル:世界と日本を目覚めさせたウクライナの「覚悟」
著者:倉井高志
価格:1,760円(10%税込)
判型・製本・頁数:四六判並製224ページ
ISBN978-4-569-85243-0
発行:PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85243-0


★ 作家の百田尚樹氏は倉井氏の本が出版される前日に(本とは関係なく)次のように語っています。
変な「陰謀論」を振り回す某元オカルト大使のМ氏やその他、異常な議論を振り回す人たちをきちっと批判しはじめたのが百田・有本香氏でした。(動画内の「youtubeで見る」をクリックでご覧になれます)
気まぐれライブ「ウクライナよ、あなたたちは世界を守って戦っている!」





ブログ主から・・・ロシア擁護で異常なまでの「反米」、そして彼らの「DS」「ユダヤ」の二元論や、それを支持する新興宗教など、全くわけのわからない某新党の膨大な資金源や繰り出す多くの人々の「熱狂」など、不信感・不快感を持っていました。そしてその某新党は「陰謀論」の片棒を担いでおり、もうひとつの新興宗教(これは創価ではない)はプーチンを「光の戦士」ともちあげたり・・・とききます。
ロシアに拠点を置き、驚くべき「ロシア擁護」は到底納得できません。公安はしっかり注視しているようにききますが。毎日が不安であり、いろんなことにつるんでいるようでスッキリしないのです。「みなさん、もうおわかりですね」と口癖のように言う某元オカルト大使、某保守系Sチャンネルの社長さん、そこによく出演するH氏やМ田氏、社長の発言に軽く相槌をうつ出演者など、
もうあのSチャンネルを真面目に見ることは難しい状態になりました。
また自民党でひとり?吠えている「保守のはず」だったN田ウルフ議員、ロシア等の歴史観もあいまいです。
まともな歴史観を持つ政治家を強く期待します。

今日はこのように以前から注目していた倉井元ウクライナ大使の本のご紹介をしました。
昨日、ドイツ語のレッスンの帰りにテキストを読んでいてバスを乗り間違え、山の方面に行ってしまい、徒歩で途中まで降りてきましたが、暑さと荷物の重さ(本など)で披露困憊、今日はなかなかブログが書けなかったのですが、たくさん睡眠時間をとって回復、今日は雨なので梅雨が本格的になる前におコメを買ってきました。ついでに北海道のワインも。(1000円)
これはやや甘いので他の方にはすすめられませんが、元気回復するのです。もう飲んで3本目です。(私は酒飲みではありません。長くかかって3本開けたということ)念のため。



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ブログのティールーム

ヨハン・シュトラウスのオペラ「こうもり」から
このオペラに出てくる大金持ちのロシアの貴族であるオルロフスキー公は、実は「オルガリヒ」だった。
この役は華麗なメッツオ・ソプラノの持ち役とされてきたが、巨匠指揮者カール・ベームは何と、ヴァーグナー歌手として名を馳せたヘルデンテノール、ヴィントガッセンを起用した。そしてこのオルロフスキーというのはわがままな若者でなく、「初老」のロシアから来た「オルガリヒ」であることも・・・。ベームは昔、マックス・ローレンツと共演した戦前からの名指揮者、なかなか鋭いな、と思った。「オルロフスキー公のパーティー」は自分の思い通り、ゲストへの扱いも傍若無人であった。無理やりに強いウオッカをすすめる。断ったら後ろに控えるロシア服の従者が怖い。
ヨハン・シュトラウスはウイーンの貴族がもはや貧乏であり、作曲の支払いは多くはロシアの貴族からだったこともある。
ヴィントガッセンのオルロフスキー公爵、なかなか凄い。(招かれたウイーンの貴族への扱いなどひどいものだ。)
Die Fledermaus - Ich lade gern mir Gäste ein 1972



Wolfgang Windgassen Opera Scenes | HMV&BOOKS online : Online ...
ヴォルフガング・ヴィントガッセン(日本では英語読みでウイントガッセンと表示されている)

では・・・メッツオソプラノが歌うオルロフスキー公は、わがままでおカネで世間を渡ってきた「美青年」ということになる。
ブリギッテ・ファッスベンダーはこの役を得意にしてきた。しかしヴィントガッセンでオルロフスキー公の正体を知ったら、これはなぜメッツオソプラノの役になったのか?美人歌手に歌わせたかったのかなあ・・・
"Ich lade gern mir Gäste ein" - Die Fledermaus





ブリギッテ・ファッスベンダー(メッツオ・ソプラノ)

コメント (6)
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