★本日は苦手な着物着付け教室がお休みでほっとした。
今回は私の趣味で「特別編」です。
次回からはもとに戻しますのでご容赦を。
もちろん以前に録画していた「孤城閉」第25話を鑑賞した。
わくわくするようなやりとりがたくさんあって、それを調べるのが楽しい。
YouTubeでは日本語字幕がないので、テレビで和訳付きのドラマを録画していたのが役に立つ。
このドラマは端役にも主役級の名優をどんどん用いて、贅沢極まりない。
36分から登場する名将「テキセイ」など、本来は堂々と主役を務める名優である。
【ENG SUB】《清平乐 Serenade of Peaceful Joy》第25集:张妼晗要求处罚赵徽柔 梁怀吉出面维护 #王凯 #江疏影 #任敏 #王楚然 【正午阳光频道】
名優「李震」ジン・チャオ
★ 上記のYouTubeの36分からのセリフ和訳と解説を書きました。
范仲淹(ハン)は自分の左遷前に狄 青(テキセイ) 将軍を招いて、彼がすすめた通常の3倍収穫できる稲で造った粥をすすめる。
・・・ハンが左遷されると知ってテキセイが悲しむとハンは「勤める場所が変わっただけだ」と言います。
テキセイは「敗戦はハン先生の責任ではない、出撃を止めようとしたのは正しかった」と言います。
ハンは「それは違う、陛下のような仁君でなければ私は臆病者とされるか、敵に通じる間者として捕らわれていた。私はずっと和議を唱え、元こうと書簡を交わし、「魚家傲」で詠んだ<征夫は涙す>のくだりは厭戦的だと批判された。
大きな戦いを前に指揮官でありながら士気をくじいたとな。」
「ハン先生は慈悲深いだけです。」
「慈悲と厭戦とを明確に分けるのは難しい。少しも名声を気にせぬとは私も言い切れぬし、全ての者に私を理解せよとも言えぬ。着任前は大勝利を挙げようと夢見たこともあった。
敵を破り城を奪い、軍威を上げ国境を安定させようとな。だがいざ着任すると延州は無論、敵の民や兵とも日々顔を合わせなばならない。そこで皆に安らぎをと考えるようになったのだ。
元こうに宛てた書簡にはどちらの兵も主に忠実であり、殺しあう姿を見たくないと書いた。まぎれもない本心だが兵の士気を下げたと思われても仕方ない。その為に左遷されたならば申し開きはできぬ。」
・・・ここで書生の張裁(字は子厚)が面会にくる・・・そしてテキセイに「国境と民を護る重責をお願いする」という。
テキセイに「戈を止めて武と書く。戈を挙げてから止めるまで誠に多くの血が流れねばならぬのか。答えは将軍にかかっている」(テキセイは礼をして別れる)
張裁と会う。「軍人になることだけが国に報いる道か?お前の名には父親の願いがある。徳を積みいかなる任もこなす者であれ、とな。お前の書く文はどこまでも温かく気概に溢れている。天性の儒学者が従軍する必要はあるまい。この本を贈ろう。願わくば経学を究め発展させる大儒学者が我が国に現れんことを願う」
張裁(子厚)とは?
・・・「天地のために心を立て、生民のために道を立て、去聖のために絶学を継ぎ、万世のために太平を開く」という語で察せられるように、豪傑の性質を持つ。若い頃は兵法を好み、政治に情熱を燃やしたが、范仲淹に諭され『中庸』を授けられたのをきっかけに儒者に転じた。
ここで故三宅博先生がこのようなことを仰っていたのを思い出す。
「政治とは人の道を建てることである」
范仲淹は仁宗だけでなく、男装して塾に通った独身時代の曹皇后の恩師でもあった。
有名な言葉に「天下の憂いに先んじて憂え、天下の楽しみに後れて楽しむ(先憂後楽)」がある。
DVDが全5箱(ひとつが16000円少し・・・最近また値上がりした)、アマゾンではよく売れているようで、あとひとつ残っているが、再入荷あり、という。
なかなか廉価版にならない。しかしテレビ録画していてよかった。
★ 狄 青 (てき せい、 1008年 - 1057年 )は、 中国 の 北宋 の武将。 字 は 漢臣 。 文民優遇の北宋において、一兵卒から叩き上げで将軍の位まで出世した稀有な人物。 庶民からの人気も高く、『 狄青演義 』『 万花楼演義 』の主人公として活躍してもいる。 武人ではあるが、『 春秋左氏伝 』を愛読し、兵法・歴史にも通じていた。 ・・・「春秋左氏伝」というと三国志の関羽雲長の愛読書でもあった。
ブログのティールーム、休みます。
ブログ主・・・気になるのはウクライナはロシアに負けるのではないか、もしウクライナが負ければ世界は変わる。
しかしウクライナも心無い人が搾取していることを思うとやるせない気持ちだ。
今は政治家が「票のために」「カルトのようなネトウヨや提灯政治評論家・活動家のために」つまらないことをしでかさぬよう願っている。第一に考えるべきは日本の国家国民の安全である。
では范仲淹「魚家倣」を。
塞下秋來風景異, 衡陽雁去無留意。 四面邊聲連角起。 千嶂裡, 長煙落日孤城閉。 濁酒一杯家萬里, 燕然未勒歸無計。 羌管悠悠霜滿地。 人不寐, 將軍白髮征夫涙。 |
塞下に 秋 來りて 風景 異なり,
衡陽に 雁 去りて 意 留むる無し。
四面の邊聲 連角 起こる。
千嶂の裡,
長煙 落日に 孤城 閉す。
濁酒 一杯 家 萬里,
燕然に 未だ勒(きざ)まざれば 歸るに 計 無し。
羌管 悠悠として 霜 地に滿つ。
人 寐ず,
將軍は 白髮になりて 征夫は 涙す。
范仲淹 漁家傲 詩詞世界 碇豊長の詩詞 碧血の詩編 漢詩 (biglobe.ne.jp)