ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

『TPPの国内法整備の国家戦略特区法案が日本を貧しくする!①』坂の上零 AJER2015.7.29(11)

2015年07月29日 | 政治

★ 坂の上女史は「経済植民地」に例える~国家戦略特区法案

『TPPの国内法整備の国家戦略特区法案が日本を貧しくする!』』坂の上零 AJER2015.7.29(11)



★ 【参考】首相官邸ホームページの説明
http://www.kantei.go.jp/jp/headline/kokkasenryaku_tokku2013.html#c02-5




気分転換、ここで世界的なソプラノ、アンナ・ネトレプコの歌をどうぞ。

★ このパワーには圧倒される、ロシアのプリマドンナ、アンナ・ネトレプコ
歌の後半はこの広大な野外劇場でマイクなし。

Anna Netrebko - Quando m'en vo (La Boh�・me)プッチーニ『ボエーム』~ムゼッタのワルツ


たぐいまれな声だけれど、気品に欠けるような感じがして今までUPしてこなかったが、文句なしに歌は素晴らしい。





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『国連女子差別撤廃委員会へ行ってきます①』杉田水脈 AJER2015.7.29(1)と速報

2015年07月29日 | 政治

『国連女子差別撤廃委員会へ行ってきます①』杉田水脈 AJER2015.7.29(1)


★ 杉田水脈前衆議院議員のツイッターと杉田水脈氏のサイトから
杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月23日
今日一日、フランス語と格闘しておりました。
でも脳みその中は日本語のまんま。(当たり前ですが^^;)
明後日からいよいよスイス・ジュネーブへ。国連の女子差別撤廃委員会で発言する機会をいただきました。


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月23日
杉田 水脈(すぎた みお) 公式ブログ : 国連の女子差別撤廃委員会で発言する機会をいただきました。


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月25日
行ってきまぁす(^-^)/
エミレーツ航空、ドバイ経由でジュネーブを目指します。一人旅ですが、頑張ります!
私は日本にいませんが、来週月曜日か火曜日の夕刊フジ、皆様ご覧ください。 http://fb.me/6DCmJUbhV


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月26日
無事、到着しました。こちらは午後2時です。
飛行機に7時間弱ずつ乗りましたが、どちらも二回ずつ機内食が出てきました。... http://fb.me/3jxGcXjk2


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月26日
現在、午後9時。3時から今まで、明日のスピーチの大特訓でした。
原稿も大幅に手直し。難易度が上がり、大変です。
でも、長時間ホント熱心に指導していただき、感謝です。... http://fb.me/4t1ZKaEjt


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月27日
朝8時。国連、到着。
3時から起きてスピーチの練習しています。何気に時差ぼけが嬉しいです。 http://fb.me/7udecFAOA


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月27日
国連・女子差別撤廃委員会のプレセッションでのスピーチが無事終了しました。
動画、写真などの撮影は一切禁止。報道機関の記者も入ることができません。... http://fb.me/1KVYHXMSq


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月27日
杉田 水脈(すぎた みお) 公式ブログ : 国連・女子差別撤廃委員会のプレセッションでのスピーチ、無事終了。
http://blog.livedoor.jp/sugitamio/archives/8272483.html …

国連・女子差別撤廃委員会のプレセッションでのスピーチが無事終了しました。
動画、写真などの撮影は一切禁止。報道機関の記者も入ることができません。
参加しているNGOは日本のみ。日弁連、日本女性差別撤廃条約NGOといった団体です。私達以外の団体は、常連のようで、配分時間は各団体5〜6分と長め。私となでしこアクションの山本さんはそれぞれ2分ずつ。事前に全部の団体を平等にしてほしいとお願いしたそうですが、なぜか認められなかったそうです。新入りなので仕方ないですね。
短い時間だったので、「慰安婦の強制連行はなかった」ということに的を絞ってスピーチしました。フランス語、なんとかなりました。
後で、委員の方から「日本の慰安婦問題については、強制連行され、性奴隷にされたということは、しっているが、それは事実ではないという意見を初めて聞いた。本当なのか?」「あなた方は政府の意向を受けて来ているのか?」という質問を受けました。これについては、テキサス親父こと、トニー・マラーノさんが的確に答えてくださいました。
詳細はまた、帰国後、水脈チャンネルなどでご報告したいと思いますが、「慰安婦問題に2つの見方があると初めて知った。」という委員の感想を聞いて、「来て良かった」と感じました。
私達の真実が広がるにはまだまだ時間がかかるかもしれませんが、今までは一方的な考え方しか世界に流布されていなかったことを考えると今回の行動は大きな一歩であると思います。
明日は英語のスピーチが二本。まだまだ気が抜けません。頑張ります!
夕刊フジの記事がインターネットにも出てました。読んでいただいた方、ありがとうございます。


Yahooニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150727-00000007-ykf-soci
ザクザクニュース
http://www.zakzak.co.jp/smp/society/domestic/news/20150727/dms1507271139002-s.htm


杉田 水脈 ‏@miosugita · 7月27日
現在、午後9時を回りました、。
明日、開かれるシンポジウムの打ち合わせが続いています。
この会は、多くのジュネーブの地元紙に広告を掲載しています。... http://fb.me/zTOzSIZN


杉田 水脈 ‏@miosugita · 18時間18時間前
国連での本日のシンポジウム、終わりました。
今回は10分なので、「1 20万人の少女が 2 日本の軍隊によって強制連行され
3... http://fb.me/7krxn1Ipm

国連での本日のシンポジウム、終わりました。
今回は10分なので、「1 20万人の少女が 2 日本の軍隊によって強制連行され
3 性奴隷にされた」という韓国が主張している3つの嘘と河野談話の成り立ちについて話をしました。
中国のメディアが来てましたが、観客は少な目。なので、夜のリハーサルのつもりでリラックスして話せました。
ホテルに移動してこれから夜の講演会です。
夜の部に向けては、お昼休みまでかかって原稿の手直し。(地方議会の慰安婦意見書撤廃の動きが拡がっていることを追加)
さて、これからもう一頑張りします!
(・・・フェイスブックより)


杉田 水脈 ‏@miosugita · 18時間18時間前
杉田 水脈(すぎた みお) 公式ブログ : 本日の一回目の英語のスピーチ終了。 http://blog.livedoor.jp/sugitamio/archives/8274218.html …

国連での本日のシンポジウム、終わりました。
今回は10分なので、「1 20万人の少女が 2 日本の軍隊によって強制連行され
3 性奴隷にされた」という韓国が主張している3つの嘘と河野談話の成り立ちについて話をしました。
中国のメディアが来てましたが、観客は少な目。なので、夜のリハーサルのつもりでリラックスして話せました。
ホテルに移動してこれから夜の講演会です。
夜の部に向けては、お昼休みまでかかって原稿の手直し。(地方議会の慰安婦意見書撤廃の動きが拡がっていることを追加)
さて、これからもう一頑張りします!



杉田 水脈 ‏@miosugita · 10時間10時間前
今日も長い1日でした。
夜の講演会は、とても充実した内容でした。参加者が少なかったのは残念ですが、それでも去年よりは多かったそうです。
私の英語スピーチは散々で、ひたすら自己嫌悪です(T ^ T)... http://fb.me/7ECyttIZx

今日も長い1日でした。
夜の講演会は、とても充実した内容でした。参加者が少なかったのは残念ですが、それでも去年よりは多かったそうです。
私の英語スピーチは散々で、ひたすら自己嫌悪です(T ^ T)
会場からは、「アメリカにそんなにたくさんの慰安婦像が建てられているのに、どうして日本政府は黙っているのか?」という質問がありました。
「日本政府は『歴史問題を外交問題化しない』というのが、ポリシーだから」と、私の質疑の時に帰ってきた答弁と同じ答えをしながら、やはり悔しかったです。
この講演会を企画してくださったジュネーブ在住の方に、ヨーロッパに何故中韓の主張は受け入れられているのか質問してみました。
ヨーロッパの世論はアメリカと似ている。アメリカの有力紙に中韓の主張ばかり書かれていることが原因である。ヨーロッパ人もニューヨークタイムズとかワシントンポストの記事を目にすることが多いし、まさかそれが中韓の主張とは思っていない。とのことでした。
完全に情報戦に負けています。
今日は下記の記事を書いてくださった産経新聞ロンドン支局の記者さんの他に読売新聞ジュネーブ支局長さんもいらっしゃってました。記事になるかどうか、楽しみです。



杉田 水脈 ‏@miosugita · 10時間10時間前
杉田 水脈(すぎた みお) 公式ブログ : 産経新聞で記事にしていただきました。 http://blog.livedoor.jp/sugitamio/archives/8274508.html …

http://blog.livedoor.jp/sugitamio/archives/8274508.html
・・・杉田水脈氏のサイトです。クリックしてご覧ください。




★ ジュネーブでのご活躍をツイッターやサイトを順に追っていきました。
  帰国されてからくわしいことが報道されることと思います。
  杉田先生、フランス語と英語での講演、ありがとうございました。
  


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『米国利上げについてのシナリオ』安達誠司 、『中国株バブル崩壊の裏解説』河添恵子、他

2015年07月28日 | 政治
  
『米国利上げについてのシナリオ①』安達誠司 AJER2015.7.27(7)



『中国株バブル崩壊の裏解説①』河添恵子 AJER2015.7.22(11)



潮匡人、三浦瑠璃が斬る!安保法制を分かりやすく解説


★ 今、国会中継をしていますが、日米同盟のことは実際にはどうなるのか、アメリカが自衛隊を傭兵に使用することをノーと言えるのか、アメリカも国益で動きます。
そして日本が「カラになる」という事態も・・・私は安倍政権が西田昌司氏や次世代の党を遠ざけたことに不安を持っています。
問わねばならないことは問わねばならない。
防衛は当然ですが・・・アメリカに利用されないようにするにはTPPを断るより難しい。大丈夫とは思えない。

しかし反日勢力は今日も近所を回って「戦争法案反対」などと言っています。
日本は四面楚歌に近い。



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小休止・・・音楽をどうぞ。・・・緊急追加、馬淵睦夫氏が語る「岡本行夫氏発言、また日本のリスク」

2015年07月27日 | 歌曲
 
★ 暑い日々、いかがお過ごしでしょうか。音楽をお楽しみください。(曲を変更しています)

 
The 3 Tenors - Parlami d'amore・・・ドミンゴ、パヴァロッティ、カレーラス





では、フランコ・コレッリがナポリ語で歌ったカンツォーネ『なぜ?』

Franco Corelli " Pecch�・ " Malinconica nostalgica canzone


★ 私は夏バテ気味、昨日は京都まで西田昌司議員の会に行きましたが、西田先生ご本人から「安保法制」のグループには排除されていると伺い、一気に力が抜けました。
そして今日はブログを書けず、あちこちのブログを拝見するだけです。

こちらのブログのエントリ、どうぞご一読ください。

『情報戦争、有事にテレビ局をどう扱うべきか』(「美しい国への旅立ち」ブログ)http://nihonnococoro.at.webry.info/201507/article_26.html



追加動画です。

★ 馬淵睦夫氏の動画を追加しました。元外務省岡本行夫氏の不見識な発言。
・・・また「日本にとってのリスク」か・・・


【深層、真相、心操!】謝罪の勧め?同期入省・岡本行夫君の不見識に物申す![桜H27/7/27]

2015/07/27 に公開
戦時中の三菱が、アメリカ人捕虜に労働を強いた責任を取るとして、後身の三菱マテリア­ルが謝罪を表明した。これに対し、元外務官僚で三菱マテリアル社外取締役の岡本行夫氏­が称賛し、さらなる展開を後押しするコラムを発表したが、白人の人種差別や戦争犯罪に­目を瞑り、偏った人道だの人権だのの論議に落とし込む岡本氏の論調が如何に危険である­か、3つの論点から整理していきます。

おやすみなさい。




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三浦瑠璃氏の『集団的自衛権論争の本質』

2015年07月26日 | 政治

★ 三浦瑠璃氏は、多分左派に近い考えの学者と思うが、左右問わず今は「日本」を考えるとき、とてもよい文と思います。
『戦争法案』などと言って太鼓を打ち鳴らす変な左派とは知性や判断力が違います。「危急存亡」の時はこうあるべきでしょう。


三浦瑠璃氏のサイト「安全法制について」(1)よりhttp://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/05/02/234033


テーマが安保法制の整備である以上、法律論を展開することは当然ですが、最初に申し上げたいことは、安全保障論議を法律論だけに押し込めて語ってはいけないということです。私の書いたりしゃべったりしたものに触れていただいている方にはおなじみの主張ですが、日本ではまだまだ少数派の認識なので、この点は強調しておきたいと思います。

 つまり、日本の安全保障環境をめぐる情勢認識が最初にあって、それを踏まえてどのような安全保障政策が必要かという議論が必要だということです。その上で、必要な安全保障政策を実現するために法律論はこうなるという順序でないと、話がおかしくなります。日本の安全保障論議は、この点をあべこべにしてきた結果として何十年にもわたっておかしなことになっていました。

安全保障環境は変わったのか

 さっそく、情勢認識から考えましょう。日本の安全保障環境を考察する上で大きな変化は以下の3点です。
最大の変化は、中国の継続的な軍拡です。
経済規模では、ついこの間まで拮抗していた日中ですが、あっという間に2倍水準に開いてしまいました。経済規模を反映して、軍事予算においても圧倒的な差が生じています。その差分はわかっているだけでも相当なものですが、中国の軍事予算の不透明さは周知の事実ですから、実際には、東アジアの軍事バランスは相当程度掘り崩されていると認識すべきでしょう。

 拡大した防衛予算を使って、中国は本格的な外洋艦隊を配備し、空軍力の高度化をはかっています。
宇宙やサイバー空間などの新しい戦場への進出も積極的です。外交面でも攻勢を強めており、中国に飲み込まれないように本気で抵抗しようとしている東アジアの国は数えるほどしかありません。多くの東アジア諸国は、何とかやり過ごそうとしているという印象です。

 次の変化は、北朝鮮の核保有国化です。かつては、核保有は認められない、その一線を越えたらレッドラインだということが語られていましたが、今は昔です。何事も隠された国ですからはっきりしたことはわかりませんが、北朝鮮は20発程度の核弾頭を保有し、大陸間弾道ミサイルに搭載可能なレベルで小型化にも成功しているとの情報もあります。
かつての日本や、韓国であれば耐えられなかった危険な状態が、既成事実化しているのです。


米国の内向化

 以上の点と対をなすのが米国の相対的国力の低下であり、そのような認識に基づく米国民の内向き志向の広がりです。
米国の軍事技術、軍事予算、部隊の運用能力は、当分の間は圧倒的な存在であり続けるでしょう。
しかし、米国は超大国であり、軍事大国であると同時に民主主義の国であり、国民の意思がとても重要なのです。
米国民の多くは、国力を無駄に消沈した中東の紛争に嫌気が差しており、世界の警察としてあらゆる紛争に参加する意思はもはやありません。この姿勢は、もちろんオバマ政権の間に顕著になったものではありますが、次期大統領が民主・共和のどちらから出てもある程度継承されていくことになるのではないでしょうか。

 識者の一部には、米国が進めるリバランスやアジア重視(=Pivot to Asia)政策を指して、東アジアに関する限り米国のコミットメントは不変であると主張される方もいます。米国の主張を字義通り受け取るならば、そのように考えたくなる気持ちはわかるのですが、米国がかつてのような強い意思をもって朝鮮半島有事、台湾海峡有事、南シナ海や東シナ海有事にコミットすると考えているとすれば、さすがにそれはナイーブでしょう。
これは、米国の安全保障や外交政策だけを見ているだけではわからないかもしれませんが、米国の内政を観察していれば自明です。

 もちろん、これは米国がただちに世界から引いていくということを意味するわけではありません。
当座は、同盟国に対してより多くの負担を求めるべく説得する期間が続くはずです。同盟国から引き出しうるコミットメントの度合いと、米国自身の当該地域から得られる国益を考慮して具体的な検討が進められ、しかも、平時の意思決定と有事の意思決定が微妙に絡まりながら進行することになるでしょう。

 軍事技術の進化も米国と同盟国のより緊密な連携を後押ししています。
現代の安全保障を担うハイテク装備は、情報技術の塊のようなものであり、もっとも大切なのは情報・指揮系統の一体化です。
現代のハイテク戦においては、一体化していない軍隊の連合は実戦ではほとんど役に立たないのです。

 集団的自衛権は有していても、行使できないという世界にいつまでもとどまっていては、米国との共同運用を前提に成立する日本の防衛力が実際にはたいして役に立たないということになりかねないのです。
防衛力が役に立たないということは、すなわち、抑止力が役に立たないということですから深刻なわけです。

 中国はリアリズムの国ですから、日本政府がどのような国会答弁をしようと集団的自衛権を行使しないとは思っていないでしょう。
問題は、建前の法解釈を前面に出した結果として、実際には超法規ないし、違憲な判断をせざるを得ない状況に現場や政権が追い込まれることです。そのような事態を避ける観点からも、集団的自衛権もはじめから認めておくべきなのです。

 もちろん、以上に申し上げたことは多少ものごとを単純化していますし、今日整備しなければ明日危ないという類のものでもないでしょう。実態は、日本が長らく抱えていた宿題にようやく答えを出そうとしているということです。

新3要件は国際法をさらに狭めたもの

 そして、このような事態において集団的自衛権の行使を可能とするための基準が、いわゆる新3要件です。きちんと字句レベルで認識することが重要ですので、具体的に見ていきましょう。


(1)我が国に対する武力攻撃が発生したこと、又は我が国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これにより我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険があること =「明白な危険」

(2)これを排除し、我が国の存立を全うし、国民を守るために他に適当な手段がないこと =「代替手段が欠如」

(3)必要最小限度の実力行使にとどまるべきこと =「必要最小限度」


 新3要件は、この分野の国際法とも整合しながら、日本国憲法の専守防衛の考え方に基づいて、国際社会が求める水準よりもいっそう抑制的に定められています。

 国際社会における一般的な集団的自衛権の理解は、同盟関係にある国家が、他国に対する危険を自国に対する危険とみなして自衛権を行使するというものです。その際、必ずしも自国が明白な危険を受けている必要はありません。上記の第1要件から明らかなとおり、今般の新3要件では、自国(=日本)の「存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」が必要ですから、行使の要件は個別的自衛権の発想に近くなります。

 また、第3要件の必要最小限度の実力行使についてですが、武力行使の程度をめぐる国際法上の基準として、武力行使の「均衡性」の原則があります。そこでは、自衛権を発動して武力行使を行う場合は、侵害と均衡するレベルではなければならないと理解されています。
字面だけから判断すれば、日本の新3要件上認められるのは、必要最小限度の実力行使だけですから、国際的な基準よりも半歩抑制的であると解釈できるのです。

 もちろん、あんまり細かい字句解釈をつついても答えは出てきません。実際の運用においては、解釈の積み重ねが重要ですから、抑制的な文言を非抑制的に運用することも、その反対も可能だからです。
だからこそ、安全保障の世界は、法律解釈の世界から出ないとリアリティーのある議論とならないのです。

具体的にはどこが限界事例か

 以上に取り上げたような状況は、「武力攻撃事態」、あるいは「存立危機事態」と表現され、日本の防衛が危機にある状況です。

大切なことは、それが、実際にはどういう事態を想定しているのかということをリアルに考えることです。
日本人を乗せた米国艦船が攻撃を受けたというようなマイナーな事例ではなく、ど真ん中の事態を想定して議論すべきなのです。
このあたりを正面から議論しようとしないのは、民主主義のあり方として健全とは言えません。

 普通に考えれば、東シナ海有事、朝鮮半島有事、台湾海峡有事などが想定されるでしょう。
もちろん、今日では、日本の安全保障が脅かす事態が宇宙からやってくるということもありうるシナリオですので、その意味では地理的な概念は多少あいまいになります。とは言え、メインシナリオは、当然地理と深く結びついています。

 そこでは、近代的な軍隊による攻撃が想定される場合もあれば、テロと識別が難しいような少数の特殊部隊による攻撃の場合もあるでしょう。
民間人を装った事実上の武装集団が、日本の領海や領土に大量に押し寄せるというシナリオも想定されます。
武装集団と難民の判別が難しい場合もあるかもしれません。様々な事態が想定されますが、以上に申し上げたシナリオは、世界の他の地域で現に発生しているパターンです。

 限界的な事例として難しい判断を迫られるのは、冒頭に指摘した南シナ海においてでしょう。
中国の一方的な攻勢に対して、フィリピンやベトナムは効果的に対処することができていません。
米国は、中国の姿勢を批判はしても、これまでは直接的な行動には出ていませんでした。
今後、米国がもう少し積極策に転じ、自衛隊への協力を要請した場合、日本はどこまで行動する用意があるのでしょうか。
対潜水艦の哨戒活動は行うのでしょうか。
中国海軍が機雷を敷設した場合に、掃海活動はするのでしょうか。
様々なシナリオを想定しうる問題のすべてに事前に答えを出すことはできませんが、こういうことをきちんと議論しておくことが重要なのです。

ごまかしてはいけない

 そういう意味では、現在、注目されている事例には偏りを感じます。
頻繁に登場するペルシャ湾における掃海という事例は、中東の不安定さを踏まえると一定程度リアリティーのあるシナリオです。
しかし、中東のエネルギーが日本経済にとっていくら重要であると言っても、それが日本の、「存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険」であるとまでは言えないでしょう。日本のエネルギー備蓄の限界を超えてエネルギーが確保できなければ、国民が餓死するような事態も想定できると主張する向きもあるようですが、さすがに無理スジです。

 安保法制は、日本の防衛のためには日米同盟が機能することが重要であり、そのために集団的自衛権の行使が必要という本筋からはじめるべきです。
それは現代戦の現実を踏まえた技術的な要請でもあるし、攻守同盟というものの本質としての政治的要請でもあります。長らく、基地と防衛を均衡させてきた日米安保体制を普通の同盟に近づけていくことは、安全保障環境の変化を踏まえた時宜を得た判断です。

 だからこそ、その判断に対して国民が疑義を感じるようなごまかしの説明や事例は日本の民主主義にとって不健全なだけでなく、日本の安全保障にとっても良いことではないのです。

★ 今日、美容院の雑誌に三浦瑠璃氏の記事が載っていて夢中になって読み、パソコンで検索したら同じような文面のエントリがあったのです。左派に近いと思っていた三浦瑠璃氏ですが、こうして「日本」のことを真剣に思うと、このような考えになっていくのでしょう。

三浦瑠璃氏のサイト続き

安全法制(2)国際平和共同対処事態 http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/05/05/112145

・冷戦後の介入の教訓
・日本で論じられるべき課題設定
・平和国家としての理想をどのように具現化すべきか
・偽善に満ちた不介入もまた許容すべき


安全法制(3)国会で議論されるべきこと http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/05/25/174255

・建前と誤魔化しを廃した安保議論
・南シナ海をめぐるシナリオ
・邦人保護をめぐるシナリオ
・各シナリオは動的に展開する


安全法制(4)不思議の国の潮目を読む http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/06/13/004054

・不思議の国
・断ち切れなかった甘えの構造
・過去25年の安全保障環境の変化
・民主主義国の同盟
・法治国家を形作るもの
・政権に不手際があっても安保法制は必至


安保法制(5)パーセプション・ゲームの功罪・・・維新の党 http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/07/12/162356

・象徴性をめぐるパーセプション・ゲーム
・哲学としての対話路線とナショナリズム
・言葉遊びと抑制性?
・「グレーゾーン」への対応
・身を捨て名を取った政権
・安全保障論議の成熟


安全保障(6)安保法制の政治的意味合い http://lullymiura.hatenadiary.jp/entry/2015/07/22/173055

・政権基盤への影響
・それぞれの妥協と苦情
・戦後日本の自画像をめぐる戦い
・実を捨て名を取った自民党
・戦後日本的なるもの



・・・三浦瑠璃氏の著作、読んでみたい。多分違うところもあるだろうけれど、国を憂うところは一致する。

★ 今、近所を共産党が「赤旗は戦争法案に反対です」と大音響で街宣中。「赤旗は嘘旗」ってきいたことある。
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