井財野は今

昔、ベルギーにウジェーヌ・イザイというヴァイオリニスト作曲家がいました。(英語読みでユージン・イザイ)それが語源です。

AVATAR

2010-04-08 23:13:10 | アート・文化

権化,化身,と英和辞典には書いてある。

このタイトルの映画を観に行った。未知の世界の住人との交流,まだこんな手法が考えられる,ということに感心した。さすがキャメロン監督。

で,3D映像を特別な眼鏡をかけて観る訳だ。3Dと言えば,再び「万博」である。筑波の科学万博の時は,3D映像を売り物にしていたところが何ケ所かあり,数カ所は観た。どこも専用の眼鏡をかけて観るもので,昔ながらの赤と青のサングラス的なものもあれば,偏光ガラスを使った眼鏡等,方式は様々だったような記憶がのこっている。残念ながら,私は眼鏡をかけているので,なかなかきれいな立体に見えなくて難儀したものだ。結局一つもまともな立体映像には見えなかったような気がする。

それから四半世紀して,久しぶりにお目にかかった3D映像である。専用の眼鏡を貸し出されて観るところは同じだが,さすがに進歩していた。眼鏡 on 眼鏡でも立体的にちゃんと見えた。

しかし,観続けていると慣れてしまって,あまり飛び出してくるようには感じられなくなってしまった。それに私の場合,眼鏡 on 眼鏡,眼鏡をずっと手で押さえての鑑賞である。「手放し」では楽しめない。

そうなると,別に3Dでなくてもいいんじゃない?と思えてくる。映画を観ながら「これが立体的に見えたらもっとすばらしいのに」と思ったことは一度も無い。モノクロの映画が総天然色になるのとは違うような気がする。

大体,眼鏡を使わなければならないのが,まだ未成熟だ。静止画像ならばホログラフは既にできているのだから,動画のホログラフができなきゃね・・・。

まあ,発展途上段階だから,いろいろ短所はある,というところだろう。数年後には国内の映画館の約3割が3D対応になるそうだ。楽しみである,と述べようかと思ったが,眼鏡 on 眼鏡をしなければならないのなら,普通の映画の方が良い。平面に写し出された画像,充分楽しめるんだけどな・・・

それにも増して楽しめなかったのは音楽。タイタニック・コンビであるホーナーの作曲だ。タイタニック同様の弱進行の和声が時々聞こえてきたものの, 何の印象にも残らない音楽だった。監督は当然「タイタニック」同様のヒットを期待したのだと思うが,残念でした。