無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番の1曲めのことなのだが、以前、演奏のヒントを簡単に書いたことがある。それの復活をリクエスト頂いた。 もちろん簡単に書けるものではないし、書けることにも限界がある。とは言え、書けることもあるので、いくつかに分けて把握しておきたいことをまとめてみよう。
先ずは「拍子」の問題。昔はこれのみを問題にして書いた。バレンボイムの項でも触れた通り、非常に基礎的なことなのだが、日本人には学習が必要で、ランランから類推するとアジア人全て、そうなのかもしれない。よって再度記しておこう。
12個の音符全てが対等ということはありえない。 小節の最初の音符には原則アクセントがつく。
原則、ということは付かないこともあるということだ。付かない場合には何らかの理由があるのである。理由をつけられれば、付けなくて良い、という言い方もできるだろう。
例えばカデンツ等、拍毎に和音が変わる場合、拍毎にアクセントが必要になり、拍子としてのアクセントを意識する必要はなくなる。
また「ヘミオラ」の場合も同様である。ただし、この曲の場合は考慮の必要はない。
アクセントの付け方については、以前に詳述した。繰り返すが、強くするだけがアクセントではない。
アクセントを付ける度合いは「センス」である。
「センス」の身につけ方も以前書いた。
「拍子」以外の要素は、また別項で。