久しぶりにドキドキ、ワクワクの本に出合いました。大英博物館に行く人(特にリピーター)、ロンドン在住者の方には必携本として推薦したい本です。
大英博物館の所蔵品から100を選んで、館長のニール マクレガー氏がそのモノにまつわる物語を語ります。そのモノに込められた製作者や保有者のメッセージ、そのモノそのものが語るその時代背景や歴史、まさに人類の歴史のパーツです。それを、コンパクトかつ分かりやすく、専門家の解説も適宜引用しながら、一点当たり6-7ページ程度にまとめてくれています。BBCラジオで放送した(映像のないラヂオでどうモノを表現したのか興味があるところです)番組を単行本化したものです。
もともと、大英博物館のショップで原書が売っていたのは知っていました。「面白そうだなあ~、買おうかな~、でも買っても絶対読見切れないだろうな~」と思っていたところに、この日本語翻訳本の発売。今年4月、日本の本屋で見つけた時は、迷わず買いました。
この日本語訳版の素晴らしいこと。まずハンディ。英語の原書は1冊なので辞書のように厚くて、活字も小さい。これじゃ、私が外国人でなくても読み始める前に気持ちが萎えしまいます。日本語版は3分冊だから、1冊が適当な大きさで、活字も大きい(普通)。これなら、読めると、まず思わせてくれます。
そして、日本版の編集がすぐれていること。原書は、紹介される100の所蔵品もカラー写真だったり、白黒だったりしますし、とにかくとても読んでもらいたいと思って編集されたとは思えない、無愛想な本です。日本語版は、一点、一点の素晴らしいカラー写真にまず目を引き付けられ、そしてこんな美しいものの後ろにはどんな物語が隠されているのかと自然に興味が湧いてきます。同じ本でも、編集の仕方でこうも違う書物に仕上がるとは驚愕です。
ロンドン在住者の方、観光される方は、この本を読んで、是非、現物を見てみてください。同じものが全く違って見えてきます。今まで見たつもりになって眺めていたものの、全く気が付かなかったシミ、模様、かけらに気が付かされます。そして、モノそのものが持つ魅力、かつてそのモノがあったり、使われていたりしていた時代と栄枯盛衰の歴史、あらゆるものが立体的に見えてきます。
一旦、その一つ一つの物語の面白さに気づくと、大英博物館のどの展示品にもこうした物語が一つ一つにあることに注意が惹かれます。そして館内を歩いているだけで、この大英博物館の巨大な物語空間に押しつぶされそうな気分になってしまいます。
なんかオタクっぽいなと自分で思いながら、この興奮を味あわせてくれる本書は当分離すことはできそうにありません。
大英博物館の所蔵品から100を選んで、館長のニール マクレガー氏がそのモノにまつわる物語を語ります。そのモノに込められた製作者や保有者のメッセージ、そのモノそのものが語るその時代背景や歴史、まさに人類の歴史のパーツです。それを、コンパクトかつ分かりやすく、専門家の解説も適宜引用しながら、一点当たり6-7ページ程度にまとめてくれています。BBCラジオで放送した(映像のないラヂオでどうモノを表現したのか興味があるところです)番組を単行本化したものです。
もともと、大英博物館のショップで原書が売っていたのは知っていました。「面白そうだなあ~、買おうかな~、でも買っても絶対読見切れないだろうな~」と思っていたところに、この日本語翻訳本の発売。今年4月、日本の本屋で見つけた時は、迷わず買いました。
この日本語訳版の素晴らしいこと。まずハンディ。英語の原書は1冊なので辞書のように厚くて、活字も小さい。これじゃ、私が外国人でなくても読み始める前に気持ちが萎えしまいます。日本語版は3分冊だから、1冊が適当な大きさで、活字も大きい(普通)。これなら、読めると、まず思わせてくれます。
そして、日本版の編集がすぐれていること。原書は、紹介される100の所蔵品もカラー写真だったり、白黒だったりしますし、とにかくとても読んでもらいたいと思って編集されたとは思えない、無愛想な本です。日本語版は、一点、一点の素晴らしいカラー写真にまず目を引き付けられ、そしてこんな美しいものの後ろにはどんな物語が隠されているのかと自然に興味が湧いてきます。同じ本でも、編集の仕方でこうも違う書物に仕上がるとは驚愕です。
ロンドン在住者の方、観光される方は、この本を読んで、是非、現物を見てみてください。同じものが全く違って見えてきます。今まで見たつもりになって眺めていたものの、全く気が付かなかったシミ、模様、かけらに気が付かされます。そして、モノそのものが持つ魅力、かつてそのモノがあったり、使われていたりしていた時代と栄枯盛衰の歴史、あらゆるものが立体的に見えてきます。
一旦、その一つ一つの物語の面白さに気づくと、大英博物館のどの展示品にもこうした物語が一つ一つにあることに注意が惹かれます。そして館内を歩いているだけで、この大英博物館の巨大な物語空間に押しつぶされそうな気分になってしまいます。
なんかオタクっぽいなと自分で思いながら、この興奮を味あわせてくれる本書は当分離すことはできそうにありません。