その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

混雑覚悟で。でも見に行かないわけにはいかない: ダリ展@新国立美術館

2016-11-07 08:00:00 | 美術展(2012.8~)


 評判のダリ展に行ってきました。相当の混雑の噂を聞いていたので、覚悟はしていたけどやはり混んでます。別案件で休みを頂いた平日に出かけたのですが、入口から出口まで絶え間なく混みいってました。現代の画家なので若い人が多いのかなと思ってたのですが、高齢者の方も多くダリの人気がよくわかります。美術展も平日は空いているという時代ではなくなってますね。

 ダリの青年期から晩年に至るまでの絵画、工芸等、250点近くの作品が展示されており、ダリの多才・奇才ぶりを見せつけられ、見ごたえ十分です。彼が脚本を書いたり、協力した映画などの映像も流されているので、全部を見ようと思ったら3時間以上はかかるんではないでしょうか。私は、時間も限られていたので、長い映像は飛ばしましたが、1時間半かけても相当急いで見た感じです。この一連の展示を見るだけで、ある天才の濃い人生を追体験でき、とてつもないエネルギーを感じます。
 
 特徴的なシュルレアリスムの絵画の前に立つと不思議な感覚に捕われます。彼の絵には御馴染みの、折れ曲がった時計を見てるだけで、非日常の世界に吸い込まれそう。ただ、混雑のため、一つ一つの絵に長く立ち止まって思索に耽るという猶予は与えられないし、そういう気分にもなれないのは残念です。お金と時間があれば、何回かに分けて訪れるのが良いのかもしれません。12月までやっているので、もう一度くらい行ってみたい。

 混雑は覚悟と我慢をしても、これだけのダリの作品を一挙に鑑賞できる機会はなかなかないでしょうから、足を運ばれることをお勧めします。11月19日(土)より会期末まで、土曜日も夜間20:00まで臨時開館するそうですからねらい目かも。

《構成》
第1章 初期作品(1904-1922)
第2章 モダニズムの探求(1922-1929)
第3章 シュルレアリスム時代(1929-1939)
第4章 ミューズとしてのガラ
第5章 アメリカへの亡命(1939-1948)
第6章 ダリ的世界の拡張
第7章 原子力時代の芸術(1945-1950s)
第8章 ポルトリガトへの帰還―晩年の作品(1960s-1980s)
コメント (2)
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