余命半年と宣告されたら、残された期間に自分は何をするのだろうか?自分のバケットリスト(「死ぬまでにやりたいリスト」、映画での訳は「棺桶リスト」)には何を入れるだろうか?本編を観ると、きっと誰もが考えさせられる問いだろう。
病院で相部屋となった二人の癌患者がバケットリストをもとに、残された時間を一緒に世界を旅し、最高の人生ラストステージを過ごす物語。途中には、夫々の過去や価値観の違いからの衝突も起こるが、最高の友となって人生の終幕を迎える。珍しさはない展開かもしれないが、よっぽどの天邪鬼でなければ、人生の価値についてしんみり考える良い機会になる。優れたヒューマンドラマだ。
主役の大物俳優ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの二人の存在感が抜群である。ありがちなお涙頂戴映画になってないのはこの二人に負うところが大きい。老人になっても残る男の子供っぽさと、人生の歩みで刻んできた年輪の重みの両方が如何なく表現されている。名優というはこういうものだなと感じ入る。
さて、ペンを持って自分のバケットリストを作ってみようか。
監督 ロブ・ライナー
出演 ジャック・ニコルソン, モーガン・フリーマン, ショーン・ヘイズ