自宅のTVで、羽生君のフリーの演技を涙目で観た後、慌ててNHKホールへ向かう。途中電車内で、宇野君の銀メダルと併せて、羽生君の金メダル連覇を知り、思わずガッツポーズ。ホールに着いたのは開演5分前。
この日はパーヴァさんのフランス・プログラム。
冒頭のデュリュフレの「3つの舞曲」は初めて聴く曲で、なかなか面白そうな曲だったが、ホールの暖かさに体が弛緩し10分でダウン。ごめんなさい。
気を取り直して、サン・サーンスのヴァイオリン協奏曲第3番に臨む。ソリストの樫本大進さんのヴァイオリンを聴くのは初めて。芯がしっかりして、実に清明な響きだった。曲自体、初めて聴く曲だったが、聴きやすく、第2楽章などはどっかで聞き覚えもあったのだけど、映画か何かで使われたのだろうか?全曲通じて、集中して聴け、樫本さんのヴァイオリンとN響のアンサンブルを堪能した。
後半のフォーレのレクイエムは、合唱が秀逸。声量が良くコントロールされていて、大きなホールでとかくボリュームが大きくなりがちな合唱が、一つのコーラスとしてとても良く響いた。それゆえ、演奏とのバランスも良く、まさに合唱と演奏のコラボが楽しめた。ソプラノの市原さんは、凛とした歌声が印象的で、聴く者の心を貫く。急な交代となった青山さんのバリトンも安定して深みのある声だった。
この日の演奏会は、羽生・宇野の金・銀メダルとセットで、記憶に残る演奏会になるだろう。
蛇足だが、この日は久しぶりのチケット完売。満員のホールは熱気があって大好きなのだが、そのせいか、ちょっと咳やその他の物音など、雑音が多かったのは残念だった。
2018年2月Cプログラム 2日目
2月17日(土)3:00pm
NHKホール
デュリュフレ/3つの舞曲 作品6
サン・サーンス/ヴァイオリン協奏曲 第3番 ロ短調 作品61
フォーレ/レクイエム 作品48
指揮:パーヴォ・ヤルヴィ
ヴァイオリン:樫本大進
ソプラノ:市原 愛
バリトン:青山 貴
合唱:東京混声合唱団
No.1880 Subscription (Program C)
Saturday, February 17, 2018 3:00p.m. (doors open at 2:00p.m.)
NHK Hall
Duruflé / Trois danses op.6
Saint-Saëns / Violin Concerto No.3 h minor op.61
Fauré / Requiem op.48
Paavo Järvi, conductor
Daishin Kashimoto, violin
Ai Ichihara, soprano
Takashi Aoyama, baritone(17th Feb.)