自然教育園の水生植物園の通路にシロバナサクラタデが花穂を出していた。見るとハナグモが付いている。アップで撮ると思いがけず一緒に写っている事が多い面白い形のクモだ。
写真では白く見えるお腹に斑紋が出るようです
「カニグモ科。雌は全体黄緑色で腹部に褐色の斑紋(はんもん)があり体長5~6ミリ。雄は頭胸部や脚が褐色で3~4ミリ。花の陰で待ち伏せて昆虫を捕食する」とある。
花の中に入って蜜を食べるのかと思ったが、そのような性向はないようだ。蜜をなめていた昆虫を捕食でもしたのだろうか。
どう見ても蜜を食べている恰好に見えますが・・・・
ハナグモを撮っていて花から飛び出ている筈の雄しべが見当たらない。「もしかして!」ハナグモどころではなくなった。目を凝らすと中心から2本伸びている。「雌しべの長い雌花だ」
このところ雌花をずーっと探していた。あっけない。最初に目についた花が雌花とはあまりにアッケなさすぎる。
シロバナサクラタデは雌雄異株なので雌株には雌花だけが尽きます
一周して確かに雌花だったことを確信して再度戻った。近くにあった3~4穂を見るとただでさえ平らには開かない花がわずかに上を開いているだけで花被はほとんど直立状態だ。少し距離があって肉眼では確かめられなかったが写真を見るとやはり雌花だった。
雄花より少ししか開かないのか、他の要因なのかは不明
シロバナサクラタデを探して田圃の中を見て回ったり、自生地で3度、NHKの電波塔の敷地周囲で2度、丹念に探し回っても雄しべの長い雄花ばかりだった。その幻とさえ思えた雌花があっさりと見つかった。6対1くらいの比率と聞いたが私にとっては150対1くらいの比率だった。
なんともアッケなく、そして信じられないほど嬉しかった。
これこそ雌しべの長い雌花。今までの雄しべが長い花がウソのようです