フグさんの雑記帳

さいたま市の荒川河川敷を主なフィールドとして四季を綴っていきます。

秋の荒川河川敷を彩るタデ科の植物 No3 サデクサ

2011年10月12日 21時30分18秒 | 花の和名
サデクサは水辺に生えるタデ科の一年草。荒川の河川敷の放棄水田にミゾソバやアキノウナギツカミと一緒に生えているのをよく見かける。花被の上部がカーマインレッドなのでピンク色がかった両種とはハッキリ区別できる。

茎に下向きの鋭い刺があるのと托葉の上部が広がって葉状になるのはママコノシリヌグイと共通の特色。葉は両面に星状毛を密生させ厚く、基部は左右に伸びてほこ形になる。


葉の基部がほこ形に張り出し、托葉は葉のようです

サデクサの名の由来は不明というが、叉手網(さであみ)は三角形の枠に網を張って袋状にした網を言い、多くの枝を三角状に分ける姿を例えたもののような気がする。

秋の荒川河川敷を彩るタデ科の植物 No2 アキノウナギツカミ

2011年10月10日 17時22分17秒 | 花の和名
今荒川河川敷の放棄水田で一番群生しているのはアキノウナギツカミだ。

アキノウナギツカミ(秋の鰻掴み)は水辺に生えるタデ科の一年草。茎に生える刺で鰻がつかめるというのが名の由来だが下向きの刺はママコノシリヌグイやサデクサほど鋭くはない。茎は多く分枝して先端に10数個の花を付ける。


花被は深く5裂し長さ3㎜くらいで半開きが多い

長い披針形の葉の基部はやじり形で茎を挟むように伸びる。托葉鞘は筒形で葉状にはならない。
花後も花被は痩果を包み赤味が増すのはタデ科に共通の性質。


秋の荒川河川敷を彩るタデ科の植物 No1 ミゾソバ

2011年10月07日 22時09分41秒 | 花の和名
赤と白の花のコントラストが鮮やかな群生に自転車を止めてカメラを取り出した。ミゾソバの群生だった。

ミゾソバ(溝蕎麦)はタデ科の水辺や田の畔に群生する1年草。文字通り溝近辺に生える蕎麦が名の由来で、別名ウシノヒタイは基部がほこ形に張り出した葉の形が牛の顔に似ているからだ。


花被の上部が赤いのは蕾でよく分かります

花は枝先に10数個かたまって付き、花被は長さ4~7mmで5裂し裂片の上部は紅紫色、下部は白色で、花の後には花被は痩果を包むという。
とすると白く見えるのが蕾や開いた花で、赤く見えるのは咲いた後実を包んでいる花被の色なのだろう。


ハラナガツチバチも吸蜜に大忙しでした


田島ケ原サクラソウ自生地はオギの穂が風になびいています

2011年10月04日 10時46分50秒 | 花の和名
いつものバス停横の定点から見下ろすと自生地はオギの白い穂に覆われていた。
色の違っている所はヨシの群生地かと思ったがそう単純でもなさそうだ。倒伏したところはアキノウナギツカミが群生している。

スズメウリの花が見られた。水辺を好んで生えるので水田の周囲にも多く見られ以前は雑草として嫌われたようだがこの頃はかなり少なくなった。雌雄同株のつる性の一年草。果実は1~2㎝の球形で緑色から熟すと灰白色になり真珠のような輝きをもつ。名は果実がスズメの卵に似ているとかカラスウリより小さいからとの説があるが後者が有力。


スズメウリの雄花


花の下に緑色の子房が付くスズメウリの雌花

ツルマメはすっかり豆果だけになり、ヤブマメの花がみられるようになった。紫色の旗弁と白色の花は何となく上品な感じがする。地下茎の先に付いた閉鎖花にも直径数ミリの球形の果実が実り中には種子が一個入るという。


花の長さは1.5~2cm

マンスリーレポート279月分をアップしました。ご笑覧ください。