★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

居酒屋のオンボロギター

2005年06月02日 11時00分35秒 | ギター&ウクレレ
 会社の近くに場末の居酒屋があります。
 カウンターだけの、10人も入れば満席になるほどの狭さですが、満席になることは稀です。

 ある日、会社の気心の知れた連中で宴会をやった時、一本のギターを持ち込みました。

 そのギターは、近くのガラクタ屋で5,000円で買ったウエスト-ンのオンボロギターでした。打痕や弾き傷だらけのトップには、割れ隠しのステッカーが貼ってあり、サドルと6弦のエンドピンが無く、ペグの半分は曲がっていました。幸いネックは反りもほんの少しで、フレットの減りも目立つほどではありませんでした。

 早速、居酒屋のオシボリ置きの竹を削ってサドルを作り、エンドピン代わりに割り箸を削り、新しい弦に張り替えました。ペグはペンチで真っ直ぐに矯正しました。ピックは古いクレジットカードをハサミで切って作りました。

 音質はスチール弦にしては柔らかく、音量はソコソコですが、サステインはほとんど効きません。ロバジョンやビッグビルのオールドブルーズをやったり、ブルーズハープと掛け合いをやるにはピッタリでした。

 以来、店の壁に掛けられたギターは、すべてのギター好きのお客さんに開放され、弾き込まれて来ました。最近では、新品にもヴィンテージにもない、独特の味わい深い音色が出るようになってきました。

 オンボロギターでも魂が宿れば、時としてヴィンテージギターより凄みのあるサウンドを響かせることがあるのですね。
コメント
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