還暦も過ぎて早や1年。
体のあちこちにガタが来ているのは自覚している。
思いつくままに挙げても、視力、聴力、筋力、精力、集中力の減退、白髪、シミ、シワ、の増加、脱力感、疲労感、徒労感、不定愁訴とキリがない。だんだん老人に近づいている証拠だろう。
自分は人とは違うと思っていても、身体は正直なもので、老化現象は止めようもない。
統計的には日本人の平均健康寿命まであと10年だ。
10年前を振り返ると、ついこの前のような感覚だ。ということは、これからの10年というのは、もっと加速するに違いない。体感的には5、6年というところだろうか。
頭は冴えているのに、体が動かないというのが一番つらいと思う。
無駄な抵抗だが、老化防止策をネットで検索していると、若返りホルモンというのが目に付いた。
そのホルモンを分泌させるために効果的なのが、睡眠と空腹と運動だそうだ。
このうち簡単にコントロールできそうなのが空腹だ。ということは、現在励んでいる低炭水化物ダイエットは、理にかなっている。要は物を食べない状態を長時間続けることだ。
運動もコントロールできそうだが、継続にはダイエット以上に根気が必要だ。
しかし私には続ける根気がない。
それに還暦を過ぎてからの、自己流の運動は身体によくない。怪我でもしたらそれこそ大変だ。
ダイエットは続けるとして、その他の老化防止をあれこれ考えてみる。
趣味のウクレレも指を動かすという点では有効だろう。
競馬の予想や、ブログ、ツイッターへの書き込みも、頭を使う点ではボケ防止には必要だ。
あとは外見だ。
清潔感はもちろん、若者に負けないファッションセンスを身に着けなければいけない。
病は気からではないが、老化は服装からということも考えられる。
周りを見渡すと、同年代の服装は可哀想になるくらいダサい。
女房子供は何も言わないのだろうか。
暇にまかせてネットのB級映画を観ていると、たまに変な映画にブチ当たる。
所謂カルトムービーというヤツだ。
ストーリーもなく、リアリティもなく、登場人物はクレイジーな奴ばっかり。
細切れカットの連続で、シリアスタッチからホラーになったり、コメディタッチになったり、ハチャメチャな展開になんの整合性もない。
セリフもブッ飛んでいて、F★★kin' F★★kin'の連発だ。
興行的には成り立たないが、コアなファンがいるらしく、ビデオやDVDになって息は長いらしい。
そんな映画には必ず、潜在記憶を刺激するシーンやセリフが何ヵ所か出てくる。
一般的にはクールとかスタイリッシュとかいう言葉で言い表わされる。
感性だけを頼りに製作される映画だけに、監督のブッ飛んだセンスが要求される。
また観客にもある意味センスが要求される。
それらの映画の監督がメジャーになると、創る作品はすべて退屈な駄作になる。デヴィッド・リンチやタランティーノがいい例だ。カルトムービーにも、ボクサーと同じくハングリー精神が大切なんだ。
最初から大衆受けを狙わず、自分のやりたいようにやる。あとは野となれ山となれだ。
カルトムービーよ永遠なれ。