虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

業平橋

2012-05-22 08:33:25 | 文化
今日、東京スカイツリーが開業します。
各メディアがこぞって報道しています。

それとともにスカイツリーの足元にある東武鉄道の駅名も変更されました。
かつては「業平橋」という駅でした。

「業平橋」駅は、1902年に開業した吾妻橋駅が前身です。
近くに掛かる隅田川の吾妻橋が由来なのですが、その8年後の1910年には浅草駅という名前に変わり、伊勢崎線の起点となった駅です。1931年に伊勢崎線が現在の浅草駅へ延伸したときに「業平橋」駅になり、80年ほどこの駅名が使われてきました。

この「業平橋」という名前の由来は、平安時代の六歌仙の一人である在原業平が詠んだ以下の歌

  名にしおはばいざ言問はむ都鳥我がおもふ人 はありやなしやと

の中で、吾妻橋付近を詠んでいて、その吾妻橋の別称が「業平橋」といい、同じ橋の名前を2度違った形で駅名に使われていたことになります。
そんな時代を感じさせる駅名が時代の最先端の名前に変わるというのも、感慨深くなると共にどこか寂しい気もします。
できることなら、駅くらいは「業平橋」の名前を残してもらいたかったなぁ。