私が映画を観るのは、子どもが寝てからの深夜と子どもが起きるまでの早朝。
小学1年の子どもと一緒に観ることのできる作品と 観ないほうがいい作品がある中、
矢口史靖監督(映画監督・脚本家)の作品は、家族揃って安心して観ることができる。
加えて、私と全く趣味があわず、普段一緒に映画を観ることのない主人が、
「ハッピーフライト」、「ロボジー」など矢口監督ものなら一緒に観るという傾向あり、
我が家と相性のいい監督でもある。
設定が面白い監督。
期待して観た「ロボジー」もそれなりに笑いどころがあったものの、
後半のしりつぼみ感は否めなかった。が、この「WOOD JOB!」に関しては、
笑いもストーリーも前作を超えた作品に仕上がっている。
笑いの中に ふと考えさせられる言葉が随所に散りばめられており、
どこを切り取ろうか迷うが、映画を観る前に私がたまたま受けた質問で行こうと思う。
下水管工事をする方がいます。あなたは、子どもと一緒にその様子を見て、
子どもに何と伝えますか?
A.「勉強しないと、あのおじさん見たいになってしまうのよ」
B.「あの方たちのおかげで 私たちはこんなにきれいなお水が飲めるのよ」
どっちですか? と問われ、「後者(B)で ありたい」と答える。答えながら、
心の奥底に全く前者(A)の気持ちがないかと問われるとはっきり否定できるであろうか・・・
今後、混じり気なく後者でありたいと思う。
「WOOD JOB!」 主人公・平野勇気の元彼女が、友人を連れて村にやってくる。
彼らとの会話の中で、
勇気があっち(都会)の人間からこっち(村)の人間になったことがわかるシーンに
ふと思い出した工事現場の質問。
木の香りと澄んだ空気感じる映画だった。