
大イチョウの枝には隙間がないくらい葉っぱがついているけど、地面にもそれなり
に落ち葉になって積もっています。お寺の人がきれいに掃いても次々と散るので、
そりゃ大変やろね。中学校の時に校舎の裏のテニスコートにイチョウの木があった
けど、あの木はどうなったのかなぁ、あれはこんなに大きくなかったけど。
叔母さんが「保育園児が園外保育でやってきて、掃き集めた葉っぱで遊んだりす
るんやで」と一人で住む叔母さんにとっては、お寺からの子供の声が楽しみでもあ
るようです。きっと(たぶん)少人数なんだろうけどここまでの道を、わいわいい
いながらやって来る園児の声を聞きつけて、近所のお年寄りがお寺に集まってくる
んだろうな・・・と想像します。

大イチョウの隣には少し、形の違う墓石が並んでいます。気持ちとしてはお墓の
写真を撮るのは気持ち悪いのだけど、これはどうやらご住職さんの墓石みたいなの
で大丈夫やね?おばあちゃんが言うには、和尚さんはこっちで奥さんはまた別に奥
さんたちだけで並んでいる・・らしい。この目で確認はしてないけど。だんだん冷
えてきました。

イチョウの気根を・・こうしてみると、まだまだ黄色くなる葉があります。
「あらまぁ~」という叔母さんの声に「何々?」と近寄ると「こんなところに、木
の肌にお金が挟まっている」「うそー、あ、でもここにも、いやぁここにも」と
2人で騒いでいると、おばあちゃんもやってきました。このイチョウの木肌はスル
スルツルツルしてなくて、カサブタのように浮き上がっています。そのすき間に
見に来た人が、10円、5円と挟みこんでいるのです。境内をよく見れば慰霊碑の
前の花筒のところにも、お賽銭のように小銭が置かれています。ちゃんと賽銭箱も
少々凝ったものが置かれているのに・・。人間、他人とは違ったことをしたい動物
みたいですが、一人がすればマネをしてしまって他人と同じことをしてしまいます

これを見てそれぞれ感じ方は違うと思いますが、この日この場にいた私たち4人は
「かわいそうなことをして」が同じように出ました。木の肌だけではなくこんな、
なんていうのかな、人間でいうと真皮かな?そこにまで硬貨を差し込んでいます。
10円玉なんて銅でしょう、サビがつくのに・・・。願掛け?≪子授けイチョウ≫
と名前のつく木に、乳房のようにたとえられている木肌を痛めてどうすんのよ。
和尚さんも一言看板をあげるとかすればいいと思う。なんて偉そうなことは言え
ないか、私も・・・。

羊毛こげを注連縄らしきロープに座らせ、向かって左上の葉っぱの下に上から針金
がさがっていて、そこに先客が5円玉を通していたのです。直接肌に触れないから
いいかと思ったんだけど、やはりこれもいけないことですね。次に来た人がマネる
もん・・・。

まだまだ青い葉っぱも・・・
陽の当たり具合で黄色くなるのでしょうか、黄色の葉は次の雨で散ってこの青い葉
が月末頃に黄色になるのかな。

六地蔵と三界万霊塔 散らすのがもったいない