「炭水化物制限」提唱者の一人、
江部先生の本を何冊か読んだことがあります。
人間にとって健康的な食事を探し求めたところ、
1000年遡ると「玄米食」にたどり着き、
それでも解決できない糖尿病によい食事を探し求めたところ、
10000年遡って「炭水化物制限」にたどり着いた、
という文章が印象に残りました。
さて、玄米食は糖質制限ダイエット的に評価するとよいのでしょうか?
答えは「✖️」です。
玄米と白米では、炭水化物(=糖質)含有量はほぼ同じです。
何が違うかというと、食物線維やビタミン、ミネラルなど、
含まれる栄養素が玄米の方が豊富、にとどまります。
炭水化物制限するためには、
白米を玄米に置き換えるだけではダメで、
米自体の量を減らす必要があります。
最近「低GI」という単語をよく耳にします。
数値が低ければ低いほど、
食後の血糖値上昇が緩やかになるという指標です。
白米より玄米の方がGI値が低いので、
血糖値が上がりにくく、
糖質制限に効果的と誤解している人がいます。
しかし、血糖値が上がらないわけではなく、
血糖値が上下に大きく振れる「血糖値スパイク」が起こりにくくなる効果はありますが、
摂取する糖質量が減るわけではありませんので、ご注意ください。
「低糖質食材」として最近話題のオートミール。
1食分の糖質は米の1/3程度で、
低糖質ではありますが、極端に少ないわけでもありません。
<参考>
・「面白いほどよくわかる糖質の新常識」(前川智著、宝島社、2022年発行)