かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

日本の滅びゆく姿が見えてきたような気がします・・・。

2006-02-17 22:24:43 | Weblog
 また、子供が通園途中で犠牲になってしまいました。幼稚園児二人が、刺身包丁で滅多切りにされるという方法でもって。犯人は同じ幼稚園に子供を通わせている女性で、二人の園児を車に乗せて登園につきそっていた最中の犯行という、全くもって不可解で信じがたい事件です。不審者情報を警察と地域住民が共有するシステムの導入や登下校時の安全監視ボランティア、あるいはもっとも先鋭的ともいえる我が県の子供に声をかけることを禁止した条例なども、皆性的異常者などの社会の敵を想定して立てられた対策だったはずです。でもこうも身近に子供を襲う輩が出てきては、それらの対策は全くの無力でしかありません。まだ事件の背景や動機などは判りかねますが、こんな事件に対する防護策などというのは、考えるだけむなしくなります。なぜなら、誰一人として信用できる者などいなくなるのですから。同じ幼稚園に通う父兄仲間すら信用できないとしたら、お互いがお互いを信じることのできない「バトルロワイヤル」状態に陥らざるを得ないではないですか。
 それに警察庁によると、子供が被害に遭う殺傷事件の件数が、昨年だけで557件もあったんだそうです。我々がマスコミを通じて知る事件なんて、本当に氷山の一角でしかなく、一日1件を超える子供がらみの事件が毎日発生しているなんて、やっぱり今の日本はどこかおかしいとしか思えません。
 おかしくなった原因の一つは、やはりおかしな価値観を植え付けた戦後教育のせいじゃなかろうかとあまり根拠もなく思ったりもいたしますが、どうもそればかりではないような空恐ろしげな不気味さを覚えます。先日は学校のウサギを盗み出し、サッカーボール代わりに蹴り合いして殺害した子供達のニュースがありましたけど、これらからみても、もはや問題は一部の異常者だけのことではなく、この社会全体が弱い者いじめに走る妙な精神状態に陥っているように思えます。
 本来我々日本人は、例えば阪神大震災などの大災害のさなか、心からお互い助け合い、励まし合うことができる人間のはずなのですが、この未曾有の大難に対しては互いが疑心暗鬼にとらわれるしかないと言うのはいったいどうしたことでしょう。少子化とか生活習慣病とかが深刻な影響を及ぼす前に、この「どこかおかしくなった」ことが原因となって、我が日本は本当に滅んでしまうのではないかとかなり本気で心配になってきました。道徳教育などで地道にでも矯正できるのならまだいいのですが、私にはどうもそんなものでは最早どうしようもないのではないか、と思えてしょうがありません。

コメント
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