かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

何でもかんでも残すのは大変ですが、極力残す方向で議論と調査を進めてもらえればありがたいです。

2015-08-08 23:20:47 | Weblog
 今日は待望の夕立が降りました。今日も朝から暑さが募る厄介な一日の始まりでしたが、午後2時頃から、南の空から黒雲が現れ、雷がゴロゴロと唸り始めました。気象庁の雨雲レーダーを見てみましたら、隣の明日香村から南のほうで強い雨が降り始めていました。この雨がこっちまで来るかどうか、半ば期待し、半ば諦めつつ様子をうかがっておりましたら、午後3時過ぎから明日香方面の雨が一段と激しくなり、降る領域が徐々に拡大してくるみたいです。雷の唸りも一段と大きく頻繁に鳴り出し、これは、と期待しておりましたら、4時過ぎ、とうとうバラバラバラっと大粒の雨が落ちてきたかと思ったら、怒涛のごとく激しい雨が飛沫を上げて降りはじめ、更に何発か近所に落雷する大音声が鳴り響きました。その前から南から涼しい風が流れてきてましたが、その雨を境に一気に気温が下がり、気持ちのよい涼しさに辺りが包まれました。他にも、奈良県各地で雷を伴う夕立が観測されましたが、大体5℃から場所によっては10℃以上も一気に気温が急降下したところもあったようです。この1週間、ずっと暑さに悩まされてきましたが、これでようやく一息つけます。今夜は快適な睡眠が得られることでしょう。

 さて、静岡県沼津市で、都市計画道路の工事で破壊される予定だった古墳が、これに反対する考古学会や市民運動を受け、古墳を壊すのを白紙撤回し、道路工事と古墳の保全とを両立させる方針で今後議論していくことが決まりました。
 古墳の名前は高尾山古墳といい、平成20年に見つかった、墳丘長62mに達する東日本最大級の前方後方墳古墳です。築造年代が3世紀前半の古墳時代初期とされ、、沼津市教育委員会によると、出土土器の編年を基に西暦230年頃の築造、西暦250年頃の埋葬と推定されています。このことから、卑弥呼の墓? と取り沙汰される奈良県桜井市の箸墓古墳よりも古い古墳である可能性が高く、3世紀前半、大和の影響下にない独立した強力な首長が東海地方に存在したことを示す古墳とされます。副葬品を始め出土物も多く、その破壊には早くから反対の声が上がっていました。
 その声に、栗原市長が方針変更を決断されたようですが、まずは考古学・古代史ファンとしてその決断を歓迎し、今後の建設的な議論に期待を寄せたいと思います。まあ何でもかんでも残していては新しい道路も建物も作ることはできなくなるでしょうが、せめてこれくらい貴重な資料くらいは、意識的に保全して後世に伝えて行って欲しいものです。
 謎の多い我が国の曙の時代の貴重な遺物、研究の深化と意識の醸成に役立つよう、祈念したいと思います。

コメント
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