やっぱり一度ケチが付くと・・・。挽回のための無理をするよりあっさりリセットしては？

　今日は昨日よりも少し暑く感じましたが、今夏初めてツクツクホウシの鳴く声を聞きました。この声を聞くと、夏も盛りを過ぎつつあるなと感じます。季節もお盆ですし、夏が終盤を迎えようとしているのは間違いないでしょう。その前にまだ何度か倒れるかと思うほどの暑さに見舞われるのは間違いないでしょうが。

　さて、盗作疑惑で沸く東京五輪のエンブレムとその製作者であるデザイナーの佐野研二郎氏ですが、東京五輪だけでなく、過去の諸作品においても、盗作？　が疑われるものや、許可無く人の作品を援用？　したかのような作品が次々と明るみに出ている模様です。2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長らは、発端となった東京五輪のエンブレムについては法的に問題ない、という立場で、そのまま使い続ける方針のようですが、ご本人の過去がネットによって色々とほじくり返され、佐野氏によるそれについての意見・反論等がなされない中では、中々理解を求めるのは難しいのではなかろうか、という気が致します。そもそも、たとえ法的に問題がなかろうと、これからオリンピックが開催されるまで、更に開催後も、事あるごとにこの事はあげつらわれ、批判を受けることになるでしょう。たとえ佐野氏が潔白であり、このデザインに何ら問題がなかったのだとしても、国民にそれを納得させて国を上げてこれを擁護する位の機運を盛り上げる位のことができないのだとしたら、組織委員会はやはり引っ込めるべきではなかろうか、と個人的には思います。いわゆる「ケチが付いた」状態を挽回するのは容易ではありませんし、大抵の場合は、挽回しようとして泥沼にハマり、ますますにっちもさっちも行かなくなって崩壊に直面するのが我が国の基本的性質ですから、そのことを鑑みても、早めにばっさり切って、何事もなかったかのように仕切り直しした方が、後々傷跡も小さくて済むでしょう。そういう意味では、とにもかくにも国立競技場を白紙に戻した安部総理は卓見だった、と私は思うのですが、これまで色々舌禍を巻き起こしてきた言葉足らずな元首相に果たしてそんな決断ができるかというと、かなり難しい気も致します。
オリンピックは、デザインのプロだけがしのぎを削っていればよい業界の話ではなく、日本国をはじめ、世界中の素人が楽しむお祭りでありましょう。ならば、いくら玄人筋では問題無いとされようと、無知頑迷な？素人を納得させられない取り組みなど、存在意義が問われる話だと思います。「正しさ」も結構ですが、もっと判りやすく、あっさりと誰しをも「そうだね」と納得できる物事の見せ方を、委員会はじめ関係者一堂には望みたいです。