かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

水と二酸化炭素から石油を生み出す人工光合成?な研究が実現しつつあるそうです!

2015-10-03 22:53:37 | Weblog
 今年の台風も23号まで来ましたが、東はるかな海上にある23号のすぐ後ろには熱帯低気圧があり、ひょっとしたらそれが24号とかになるかもしれません。10月になりましたが、太平洋はまだまだ騒がしいようです。この台風、来週後半に列島へ最接近する模様ですが、今のところはるか東方海上を北上するようですので、影響はかなり限定的なものになりそうという予報のようです。もっとも、もっと近づいてくるまでは予報などあまりあてにもなりませんし、とりあえずはしばらく様子見、というところですね。

 さて、京都大学が、またとんでもない発表をしてくれました。なんと、炭酸ガスと水で効率よく石油を合成することに成功した、という話なのです。発表した研究者は、京大名誉教授の今中忠行という御方。具体的な方法は、水と石油を混ぜ、その水にナノレベルまで微細化した酸素を吹き込んだ上で、紫外線を当てて一酸化炭素と水素を発生させ、そこに石油を加えて水と石油の特殊な境界層を生み出し、最後に炭酸ガスを加えると、その境界層で一酸化炭素と水素が化学反応を起こし、炭化水素ができる、という仕組みだそうです。
 この手法で石油の元になる炭化水素を生み出すと、3円程度の電気代で100円相当の石油を生み出すことができ、生み出した石油は硫黄・窒素フリーで精製は不要、温室効果ガスとは無縁となり、かつ二酸化炭素を消費するので一石二鳥となる素晴らしい錬金術ぶりを示してくれるとのこと。紫外線とはいえ、光で反応を促がし、水と二酸化炭素から炭化水素を生み出すなんて、まるで光合成そのものです。
 今後、今中教授は石油の量産システムの開発に取り掛かられるそうですが、あまりに出来過ぎな夢の技術っぽく見えましたので、本当にそんなことできるのか? とまずは今中忠行でググってみましたら、もともとこの先生、静岡県の相良油田という明治期の油田で、石油分解菌の研究をされていた生物学者さんのようですね。研究実績としては、発見した石油分解菌が石油も酸素も無い環境だと逆に石油を生成するということを明らかにし、メタンハイドレートにも関係する菌ではないか、という説を立てていらっしゃいます。
 多分今回の研究成果は、そんな微生物における石油の分解・生成系を研究する中で思いつかれたりしたことではなかろうか? などと想像致しますが、元々が生物系由来となると、今後の課題は生成効率とか大規模プラント化が可能なのか? と言った話になって来そうです。
 それでも、油を生み出す菌類で効率よく石油を作ることも中々難しそうですし、この手法なら工業的なプラント開発がまだやりやすそうな感じがします。メタンハイドレートも中々手が届きそうに無いですし、我が国の未来の為に、是非研究を成功させて欲しいですね。


  
コメント
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