かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

将棋のAIによる形勢判断は素晴らしいのですが、観戦者のためにはまだ工夫の余地があるように感じました。

2023-10-14 20:00:21 | Weblog

 奈良市の今朝の最低気温は12.9℃、昼の最高気温は21.3℃、五條市の今朝の最低気温は11.4℃、昼の最高気温は20℃でした。今日は雨が降るという予報でしたが、雨雲レーダーで雲の動きを見る限り、おそらく昼過ぎかなり遅くまでうちで雨が降り出すことはないだろうと思いました。それならと、朝7時から洗濯をして、雨が降り出す直前まで外干しすることにしました。今にして思えば明日昼からでも良かったかもしれませんが、今朝の段階では明日いつまで降りそうか予想がつきませんでしたし、万一早く降ってきたら、諦めて干し上げるのは明日以降にしようという判断です。その後天気はほぼ予想通り推移し、雨が降り出したのは午後3時を回った時分でした。残念ながら日差しは午前中薄日がわずかに差しただけでしたが、朝から3時まで干すことができれば、今の気温ならなんとか乾くところまでもっていけます。しかし、これから気温が下がってきたらこの手の判断も難しくなってきますね。あまり日常的に多用はしたくないですが、いざとなれば雨降りの判断は易に頼ることになるでしょう。

 さて、劇的な八冠達成の幕切れだった先日の王座戦について、新たな記事が出るたびネットニュースを渉猟していましたが、ここに来てようやくマスコミ側も落ち着きが出てきたようで、読む量が大分減ってきました。まあ、最終盤、99%勝確だった永瀬前王座がたった一手のミスでひっくり返され、永世称号たる名誉王座就任へとつなぐ貴重な一勝を失い、王座位を失ったのですから、その衝撃的な結末は並のドラマでは味わえない興奮でした。前人未到の8タイトル完全制覇もあり、ニュース記事が相次ぐのも宜なるかなというものでしょうし、読む方も楽しんで記事を探していましたから、それはそれで需要と供給が一致していたと思います。そんな中、つらつら考えていたのですが、今のAIによる形勢判断には、大変な欠点があるようです。何となれば、その判断には、AIが計算した最善手がヒトに取って発見しやすいかどうかは考慮されていないですし、ましてや1分将棋というごく限られた考慮時間で発見できるかどうかという尺度はありません。ABEMAのAI判断は、最善手とそれに続く次善の候補手を4つほど表示し、その有効性を数字で表現しますが、永瀬前王座がしくじった一手はその候補手にすら入らない大悪手で、だからこそ一気に形勢がひっくり返ったわけですが、極限状態とは言えあの永瀬前王座が読みきれなかった手順だったということを鑑みると、とても形勢は99%勝ち確とは言えない状態だったのではないでしょうか。もちろん世紀の大逆転劇だったのはそのとおりですが、AI判定で将棋を観るようになった人々が、ほんの一部でも、ほとんど勝利は決まっていたのにそれを逃すとは不甲斐ない、何ていうような感想を持たれたりしやしないか、そんなことになったら今の将棋ブームに長期的にはダメージになるんじゃないかと思いました。今はまだそんな対局者の機微まで評価値化して形勢判断の数値に反映することは難しいのかもしれませんが、いずれは針の穴を通す綱渡りな長手順の詰み筋だけで99%勝利と表示される今の形でなく、その手順を選び続けて勝利することがどれほど難しいかも含めた形勢判断数値が表示されるようなAIの進化が必要なのではないかと思いました。

コメント
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