かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

お役人が口を出すと駄目にしてしまう典型例が我が国の自然科学分野だと思いますが、これで少しは是正されるでしょうか?

2023-10-16 20:15:43 | Weblog

 奈良市の今朝の最低気温は15.9℃、昼の最高気温は24.1℃、五條市の今朝の最低気温は14.1℃、昼の最高気温は23.8℃でした。今日は午前中曇っていましたが、午後からはよく晴れて青空が広がりました。どうもしばらく当面の間カラッと快晴という天気にはならず、これくらいの晴時々曇のような天気が続くようです。まあ秋はもう無いのではないか? と言っていた9月のことを思えば、暑くもなく寒くもなく、過ごしやすい日が続くのはありがたいことです。

 さて、文部科学省のライフサイエンス委員会が開かれ、日本の生命科学や医科学研究が、アメリカより2年程度革新性の点で遅れているとする強い危機感を表明されました。特に先端機器や人工知能の導入などで水を開けられており、抜本的な対策が必要とのことで、2024年前半にも対策をまとめる方針で、これを受け、文部科学省は提言に沿った内容を25年度当初予算の概算要求に盛り込んでいくそうです。文科省科学技術・学術政策研究所の調査によると、日本の基礎生命科学分野で他の論文に引用された回数が上位10%に入る重要論文の数が、2000年頃は世界4位だったのに対し、現在は12位と大きく低下・低迷しているとのこと。また、科学技術振興機構・研究開発戦略センターによると、欧米では工学や情報学・数学などの異分野と生命科学分野の連携が一段と進み、複雑な生命現象の解明に役立てたり自動的に実験を進める機器を導入して創薬や治療法の開発を加速させているとのこと。委員は、この日本の現状への危機感を共有し、研究費の配分で進む「選択と集中」の見直しを求める意見が出たそうです。同委員会主査を務める宮園浩平・理化学研究所理事は「研究力の低下が叫ばれているが、まずは現状を整理することが大切だ。他分野との連携やAIの活用など研究手法の変革に対応していく必要がある」と述べられたとか。
 何のことはない、この20数年あまり、文科省は大学等への締め付けを強化し、まるで大穴狙いのギャンブル狂の如く限られた研究費をものになるかどうかも判らない分野にどかっとつぎ込んでは無駄にして、すっかり研究現場を萎縮弱体化させてしまったということが改めて明らかになったということでしょう。学校教育にせよ研究現場にせよ、文科省が口を出すと大抵ろくなことにならないという歴史がずっと繰り返されているように感じられるのですが、せめて今回それが是正される可能性があるのなら、僅かな希望を抱いて見てもいいのかな? という気になりました。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする