今日の奈良市の朝の最低気温は2.9℃、昼の最高気温は9.
さて、小型月着陸実証機「SLIM」が、およそ1ヶ月もの間続いた氷点下170℃という極低温を乗り越え、昨日の夜休眠を終えて再び起動、通信に成功したとJAXAから発表がありました。元々の設計では低温耐性は想定しておらず、目覚めるかどうかは半信半疑だったようですが、見事この難関を乗り切るという望外の成功をもたらしたようです。なお、月面の「昼」を迎え容赦なく届く日射に温度が急激に上昇、通信機器等の一部の機器が100℃超と高温になっていたため、短時間運用しただけで通信を終了し、今後温度が下がったところで観測再開に向け準備を進めるとのことです。
ひょっとして、と期待はしていましたが、正直無理なんじゃないかなと諦めていました。元々月「着陸」実証機で月面に無事降り立つことが第1目的の装置ですから、それ以外の機能は結構端折られていたんではないかと思います。実際に設計上低温耐性は想定されていなかったとのことですし。それもマイナス170℃から日が当たった途端プラス100℃超とは激しい温度変化ですがそれにも耐え、こうして再起動が確認できたというのですから、これこそ嬉しい誤算なんじゃないでしょうか? 逆になんで耐えられたのかを調査すれば、今後の月面探査機や小惑星探査機などの開発に活用可能な、貴重なデータが得られるのではないかと素人には思えてきます。なんにせよ、これから色々また月探査のミッションを重ねていくのにあたり、100%機能を維持しているのかどうかもわかりませんしじっくり構えて十全にその機能を発揮して欲しいと切に願います。そういえば、分離した小型探査機はどうなったんでしょうね? それらも生き残っているのならますます凄いことだと思うのですが、続報に期待してJAXAの次の発表を待ちたいです。