今日の奈良市の朝の最低気温は3.6℃、昼の最高気温は5.
さて、1995年から2005年生まれのいわゆるZ世代という若者たちが、中国では2億6千万人いるそうです。日本では、約1800万人という数字をネットで見たので、文字通り桁が違う数ですが、急速な経済成長と世界への影響力増加を背景に自信と未来への希望に満ち溢れていた「黄金世代」が、今や生まれた時代を間違ったと嘆き悲しむ事態に陥っているのだそうです。それも徐々にそうなって来たわけではなく、ここ2年ほどの間に急激に自信を喪失しつつあるのだとか。2021年に翌年卒業予定の大学生2700人に就職先や年収についてアンケートを取った際、初任給1万元(約20万円)突破と考える学生が2割に達し、更に10年以内に年収100万元達成を6割の学生が期待している事がわかったそうです。それが昨年の大学卒業者の内定率は2割に満たず、2023年6月の調査では16~24歳の失業率が過去最高の21.3%を記録、中国政府が失業率の公表を一時停止する事態になりました。その後調査方法を改めてやり直しているそうですが、北京大学の経済学者によると「実際のこの年代の失業率は47%に上る」とのこと。実に半分近くが失業状態で、新たな就職先も容易に見つからない事態に陥っています。そのためか公務員が大人気で、2024年の国家公務員試験の応募者数は303万人と過去最高を記録、平均競争率77倍の狭き門になっています。地方政府機関も大人気だとかで、これまで見向きもしなかった一流大卒の学生たちが殺到しているのだとか。まあ、有り体に言ってとんでもない事になっています。我が国でも20年ほど前に氷河期世代という就職困難時代がありましたが、その時の新卒者の就職率は6割くらいに落ち込んでいたようですから、北京大の先生の計算が正しいのであれば、中国の若者はあの時よりも更に厳しい立場に立たされていると言うことになります。「革命」が身上の彼の国なら、その状態が続けばいずれは社会不安を惹起して、政府打倒を目指すような過激な活動に身を投じる輩も出てきそうなものですが、中国政府はこの危機をどう乗り越えようというのでしょう?