かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

いくら体調がよくても、よる年波には勝てそうにありませんね。

2007-02-13 23:01:30 | Weblog
 今朝5時ごろ、唐突に目覚めたのですが、原因は左肩から上腕にかけて襲いかかってきたちょっとした激痛でした。歯軋りして脂汗を流し、呼吸もままならない、という程ではありませんでしたが、それでもにわかに動かすのがはばかられる痛みです。寝違えたかのような鈍痛で、一体なにが起こっているのか、と寝ぼけ眼には結構脅威でした。頭がまだ鈍くしか働いていないのか、ずいぶん前に打った破傷風の予防接種で使った無毒化した破傷風菌が実はちゃんと無毒化できておらず、破傷風に侵されて上腕の筋肉が崩壊していってるんじゃないか、とか、冷静に考えてみるとちょっとありえない想定に冷や汗を流してみたりしてしまいました。結局安静にしてなるべく腕を動かさないようにして寝転がっておりましたら、いつの間にかまた寝てしまいましたけど、目覚めた後もまるで鉛を腕に仕込んだかのごとく鈍い痛みとだるさというか重さというかを覚える状態が、今にいたるまで続いています。しばらく様子を見て、あんまり続くようならやっぱり医者に行かざるをえないでしょうね。基本的に肉体的な状況は昨年に比べてはるかに良好な状態を維持している今年ですが、積もる年齢までは防げるわけではなく、肉体の老化はやはり着実に進んでいるわけです。ううむ、早くかっこいいサイボーグ化が可能な肉体パーツが出来てくれないものでしょうか。出来れば保険適用で(笑)。
 身体の心配というと、そろそろ毎年恐怖の権化と化しているといっても過言でない「花粉」の季節がやってきております。今日は朝から軽く目のかゆみを覚えました。早速花粉情報サイトをノゾキに行きますと、奈良県ではまだ0のままのようですが、大阪や三重県、和歌山県などではちらほらと花粉が観測されているようです。昨年に比べて1週間くらい早い感じの飛散のようで、今後の飛散状況が心配されます。一方去年は目こそ痒くなりましたが、ひどいくしゃみの連続と鼻炎の発症という本格的な花粉症は出ず、毎年欠かせなかった耳鼻科にも行かずに済みました。今年はどうなるか、早く試してみたいという気もいたします。多分この月末ごろには相当量の花粉が舞い飛ぶようになると思いますので、そのとき、やっぱり駄目だった、と息も絶え絶えにブログを書くか、あるいは逆に手放しに喜んでいるか、想像するだに楽しみではあります。
 そういえば、さっきちょっとした地震がありました。発表によると、深さ10キロ、マグニチュード2.9という小規模だったようですが、このところあまり地震を経験していませんでしたので、久々のゆれには結構どきりとさせられました。阪神大震災の記憶は一生忘れないでしょうし、必ず東海南海大地震が起こる、などと聞いていますと、やっぱり意識してしまうものです。地震のときお風呂だったりしたものですから、もし大地震になっても簡単に逃げられないじゃないか、とそれが一番恐ろしかったりいたしました(苦笑)。

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申込書投函のついでにちょっと近所を歴史散歩。

2007-02-12 22:47:07 | Weblog
 今日はうららかな小春日和の中、夏コミ申込書を仕上げて、近所の郵便局前に設置されたポストに投函してきました。先週から少しずつ書きこんでいた申込書でしたが、サークルカットを昨夜つくり、それを印刷・カットして、速乾性の木工用ボンドで申込書の所定の位置に貼り付ける、という作業を午前中行い、その足で、散歩ついでに郵便局まで出向いたのです。一応一通り確認はしましたので、書類不備、はないと思いますが、DVD効果で競争率がひょっとしたら上がっているかも知れず、通るかどうかは例年以上に運次第になるかもしれません。その分枠も増やしてくれたらいいと思うのですが、なかなかそうもいかないのでしょう。当選したらしたで、配置日などはここのところあまり良いことも無いですし、いずれにしてもしばらくは静観するより無いと言うことです。
 散歩は町内をぐるっと1周、およそ40分ほどかけて歩き回るのですが、やはり奈良は歴史の舞台と申しましょうか、このような新興住宅地においても、いくつもその痕跡が残っているのはさすがといえます。今日はあまり足を向けたことが無い方へ入り、小さな神社を発見したり、平安時代、版築工法で築き上げられたダムの遺跡によじ登ってみたり、その上から、周囲の丘に点在する古墳を眺めたり、と道草を食しながら歩いてみました。町内には、「石船」と呼んでいる、古墳時代、多分古墳の造営に使うつもりだったと目される削りだされた巨大な石が放置されている遺跡があったり、他にも色々と歴史好きには魅力あるものが遺されています。奈良というと東大寺の大仏や法隆寺の五重塔、明日香の石舞台古墳などなどが有名ですけど、それ以外にも大小さまざまな歴史を語る遺物が転がっています。ほとんどが我が国の成り立ちを物語る古さを誇るものであり、他の地域にはまずありえない質と規模と量を誇ります。ところがどうもこういう資産を運用する能力に欠けているというか、自分達の土地に眠る巨大な価値に気づいていないというか、ともかく行政も県民も、歴史に鈍感なところがあります。私はもともと奈良県人ではないからそう言うのが目に付くのかも知れませんが、これだけの価値を上手に生かせないというのはどう考えてももったいない話です。地元の小学校や中学校位は、たまにはこうした地域の史跡を巡り、自分達の足元に眠る偉大な先人達の業績に思いを馳せる様な学習時間を組んだりしないのでしょうか。歴史年表を覚えるばかりが歴史の勉強ではないはずで、歴史を単なる書物の中の物ではなく、こうした遺物などに沈殿した時の息吹を感じ取ることで、自分達もまた遠大な時の流れの中にたゆたう存在であることを感得することも、大事なように思います。

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我が国が発祥した記念すべき日の扱いが、あまりに薄すぎるのではないでしょうか?

2007-02-11 23:16:28 | Weblog
 今日は久々に寒さを覚える一日でした。雨も降って天気は荒れ模様でしたし、なるべくなら外に出たくないところでしたが、どうしても欲しい買い物があって、少しだけ外出しました。でも、やはり今日は一日家にこもっているべきでした。2月11日は、うちの近所は間違っても車で外出してはならない日だったのです。建国記念日は、橿原神宮に集まる人、人、人。車も一般車両に混じって、墨痕鮮やかな極太毛筆漢字な派手な装いを凝らし、頭にスピーカーを飾った車が多数いて、道際にずらりと機動隊の整列。おかげで周辺道路は大渋滞でうっかりはまり込むといつ抜け出せるか判らない状態になるのです。すっかりそのことを失念していたおかげで、あやうく普段ならわずか数分の道を何十分もかけて通行しそうになりました。

 さて、そんな建国記念日など、歴史的・考古学的には全くの無意味で、2667年前の今日、この聖地で神武天皇が即位した、というのは単なる伝説に過ぎない、というのは簡単ではあります。神武天皇以下数台までは架空というのが我が国の学術的な公式見解ということになるのでしょうし、事実おそらくはそういうことなのでしょう。だから今日のこの日に全国各地からむやみに人が集まってくるのは、地域社会として大迷惑だ、と言えないことも無いのですが、それはそれとしても、この日を祝日にして祝う、というのは、我が国にとっては結構大事なことなのではないか、と思ったりもいたします。要は天皇陛下と同じで、我が国の成り立ちを語るための象徴、あるいは物語としての装置として、橿原神宮や神武天皇は必要なのではないか、と思うのです。そのことを史実として信じる人はほとんどいなくても、日本人の源流をなす物語として理解することは、史実ではない、といって切り捨てるよりも、はるかに国民の心を豊かにし、日本そのものの繁栄にも結びつくのではないでしょうか。
 ゆえに私としては、靖国神社でおおもめにもめる馬鹿馬鹿しくも不毛なやり取りなどよりも、いっそこの日に天皇陛下をはじめとする皇族の方々や内閣総理大臣が、橿原神宮を参拝なさるのが大事なのではないか、と思います。日程や警備の都合や色々問題もあるでしょうけれど、また、そんなことになればますます地元の生活には不都合を生じることにもなるのでしょうけれど、そんなこんなのデメリットを圧するに足る「何か」を、その行動でこの国が得られるのではないか。そんな幻想を抱くのです。第一、今日の朝刊では本日が建国記念日であることを示す一行の文章も無く、テレビはもちろん、ネットでもほとんどそのことを報じるものは無かったのではないでしょうか? いろいろな意味で、我が国の成り立ちに思いをはせることが出来るこの日にこそ、一部の方々だけの過剰な思い入れだけでなく、国民全ての関心を集めるべきではないでしょうか。そのためにも、特に陛下には即位のときだけじゃなく、いま少し頻繁にお越しいただけないものか、せめて名代に皇太子なりその他の皇族の方なりを派してもらえないものかと切に願います。

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散髪のようにたまにしか行かないと、色々考えさせられることもあるものです。

2007-02-10 23:59:30 | Weblog
 ここしばらく姿が見えなかったニッケル水素単三電池の充電器が、今日、ようやく発見できました。通常業務の日は捜索に時間がとれず、どうしてもおざなりな探し方しか出来なかったので、休日である今日は思い切って部屋中ひっくり返す心意気で取り組み、その甲斐あって発見にこぎつけたというわけです。実はもう正直あきらめかけておりまして、とっとと新しいの買って来よう、とまで思っていたのですが、電気屋さんに出かける間際、例によって卦を立ててみるとおよしなさい、との託宣。それならば、と一念発起して、徹底捜索を行なったのでした。本当に、見つかってよかったですが、こういう文字通り草の根分けてモノを探しますと、目的物以外のものも色々出て参りますし、日ごろのサボリが目に見える、うずたかく積もったホコリ、なども目に入ってきます。やはりたまにはきれいさっぱり整理整頓大掃除をやる必要があるみたいです。

 さて、今日は3連休初日ということで、探し物をはじめ、いくつか雑事をこなしました。まず片付けたのが散髪です。私は2ヶ月に一回のペースで髪を刈るのですが、前回は昨年末、正月に備えて行ったため、そろそろ見苦しい鳥の巣状態になりつつありました。それで行きつけの散髪屋に行ったのです。ここは個人経営の小さなお店で整髪料金が1400円、と格安な上、非常に丁寧な仕事をしてくれるので気に入っているお店です。値段だけなら同クラスの安いお店がこの田舎でもあちこちありますが、いまいち仕事が雑だったりしたもので、以前はあちこちお店を転々としていました。でも、数年前にこのお店を見つけてからはずっとここだけで、2ヶ月に1回しか行かないのにしっかり覚えられたようで、大衆食堂の円光さんではありませんが、ただ「いつもの」と黙っていすに座るだけでちゃんと刈ってくれます。
 ところで、実はこのお店のご主人が、昨年末に倒れ、入院していたのだそうです。復帰したのはついこの間、1月末のことで、つまり私が刈って貰った直後に入院し、退院した直後にまた刈っててもらいに来た、ということになります。倒れた原因は、話によると脳の血管が切れたとかで、よくそれで無事理容師として復帰できたものだと驚きましたが、今更また新しい店探しをする気にもなれないので、無事病気を治して店を再開してくれたのは正直ありがたいと思いました。
 それにしても、当然といえば当然なのですが、私自身が年をとるとともに、私の周囲もまた年をとり、時にこうして不慮の事故や病気で私の前から姿を消す場合もある、ということを、身近な事例で改めて理解させられました。できればいつまでも変わらずいて欲しいと思うのですが、順当に行けば私よりも年上な人たちは私よりも先に消えていく公算が強いわけで、それを私にはどうすることも出来ないわけです。時の流れの無常さを思い知りつつ、少しでも長く「今」の心地よさが続くよう、祈るばかりです。

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言論で勝負しなくちゃならない人たちの貧困さには寒気を覚えます。

2007-02-09 23:37:34 | Weblog
 なんだか久々の雨、という感じですが、そもそも今の季節なら雪じゃないの? と言うようなことは、もう散々言い尽くしてますので今更とやかく書くこともなく、ヒヤッとくる肌寒さに、少しばかり季節らしさを覚えた、というところでしょう。
 冷や冷やする、というと昨今大流行の感がある「揚げ足取り」のオン・パレード。それを、我が国の舵取りを任されている政治家という人たちがやっている事自体に、寒々とした冷気を覚えます。別に、発端となった厚労相の失言を弁護するつもりも無いのですが、緊迫した問題山積みな我が国のありようを前にして、ただの言葉遊びとしか言えない今時小学生でもやらないような単純口撃の数々、本当にいい加減にして欲しいと思うのです。どうして選良と言われるような人が集まっているのに、もっと格調高く理性的に堂々と論陣を張って、この国が直面している危機を抉り出し、解決のための方策を議論しようとしないのでしょうか? 本当に我が国の行く末を考えるなら、何故子供を生み育てる人が増えていかないのか、どうすれば子供達を増やし、異常な高齢化に驀進中のわが国民の世代構成を是正できるのか、真剣に議論を戦わせる良い機会ではないですか。残業のせいで子供を作る時間がなくなっている、とか、格差社会で子供が欲しくても経済的に厳しく、生めそうに無い、とか、まことしやかな話がいっぱい出ていますけど、どれか一つでもちゃんとした根拠があって語られていることがあるんでしょうか? 仕事漬けも経済的な厳しさも、かつて我が国が経験してきた事ではないですか。そのときは2人、3人当たり前に生み育ててきた日本人が、今になって同じ理由で生まなくなった、というのは、少々矛盾してるとしか私には思えないのですが、そういった議論も含めてもっと根本的な問題点を探り当てないと、我が国は今世紀中に衰退の一途を辿り、かつての栄光にしがみつくだけの三流国家に落ちぶれてしまうでしょう。我が県は、色々な指標が我が国の100分の1に相当するようなのですが、今のわが県が、年寄りばかりと借金だけが増える貧乏県であるように、我が国もまた同じような末路を辿ること想像するに難くない、と思うのです。そんな大問題を前にして、報道されるのはお気楽な揚げ足取りばかりというていたらく。国民が自らの意思で選んだ代表なのだから、国民のレベルを反映しているのだ、ともいいますが、本当に今の国民がこの程度の人達と同じレベルなのか、納豆騒動に踊らされるところを観るとそうなのかもしれないな、と思わないでもないのですが、それにしてもそろそろいい加減にしろ! と言いたい人だっていっぱいいるような気もする、というかそう信じたい、というか、とにかく猫も杓子もつまらない言葉遊びに終始するのだけはやめて欲しいと思います。

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夏コミ参加申し込み準備中。

2007-02-08 22:11:33 | ドリームハンター麗夢
 今日は、何とか時間を都合して、郵便局の窓口まで、夏コミの申込金を入金して参りました。7500円也、プラス、手数料100円です。これがネットからクレジットカードを使って申し込みしようとすると、手数料1000円を要求されるみたいです。締切時間が延びるとか、アナログな申し込みよりもメリットもあるようですが、正直言って締め切りはそのまま、もしくは早くなっても良いから、手数料はもっと下げていただきたいものです。平日に郵便局の窓口に行く時間を捻出するのは、いい年をした人間にはかなり無理があることなので、出来るだけネット上で片付けたいのです。ただ、そのサービスを享受するために、1000円もの大金を投じる気にはなれません。ただでさえ即売会の参加費用としては破格な高額を要求されるのですから、もう少し余分な出費を抑えるための工夫を望みたいですね。
 ま、それはともかく、申し込み書も、いっぺんに書こうとすると大変なので、数日かけて少しずつ埋めている最中です。仕上げはこの連休でサークルカットをつくり、出来れば日曜日にはポストに投函したいと思っています。
 そういえば、いつの間にか申込書の郵便振替用紙が、5連式から3連式に変わっていましたね。これって今回からなのでしょうか? 多少は書く量が減るのでありがたいことではあります。この調子で、更なる簡略化を進めて欲しいのですが、結局のところ、申込書が煩雑なのもやたらと参加費が高いのも、コミケというイベントが巨大になりすぎたのが原因なんじゃないか、と思うのです。いろんなイベントごとがありますけど、東京ビックサイトを東西全館3日間も借り切ってやるイベントなんて、そんなにあるものではありません。私の乏しい経験からすると、匹敵するのは幕張メッセで3月にやる国際食品飲料展、位しか知りません。たかが同人誌即売会を、果たしてそんなでかい規模でやる必要が、本当にあるのでしょうか? 警備その他の経費が年々かさむのを、主催者は参加者のマナーとかいろいろなものにひっかぶせていますけど、要するにあまりに大きくなりすぎて人目につくようになったから何かと取りざたされるという、一種の有名税でしょう。コミケの歴史を見ても、ずっと右肩上がりの拡大路線を突っ走ってきたことが判りますが、そろそろそういう姿勢は改めて、逆にぐっと規模を小さく、たとえば今の5分の1くらいのイベントを目指すとか言うような発想があってもいいような気がするのです。
 などとぐたぐた言いつつも、少なくとも今年の夏は、当選したらちゃんと上京することでしょう。まあ、DVD効果で応募者が増加し、落選する可能性もあるはずなのでまだなんとも申せませんが、何とかあのコンデション最悪な会場でうじゃうじゃ蠢く人波に飛び込めるように、今のうちから体力だけは養成しておこう、と思っているところです。それくらい前から助走しておかないと、到底乗り切る自信がないというような年頃になっていたりしてますから。まあ今の体調が維持できれば、それほど不安も無いとは思いますが。



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もったいない、というのは簡単ですが、それを何とかするのは結構大変です。

2007-02-07 23:11:43 | Weblog
 昨日は全然違う話題を日記に記しておこうと思っていたのですが、つい「金さん」にのめりこんで、予定の文字数に達してしまい、書きそびれてしまいました。というわけで、一日遅れですがせっかくなのでちゃんと記録しておこうと思います。それは何かというと、野菜の産地廃棄を見直す、という農水省の方針転換のニュースです。キャベツとか白菜が有名ですけど、要は豊作で野菜が値崩れするのを防ぐため、出来すぎたときは収穫せずにトラクターで畑にすきこんでしまい、その分の損失を農家の積立金と国の出資金でつくった基金から助成する、という制度です。これに対し、消費者から農水省に、電話や電子メールで「もったいない」とか「教育に悪い」などの苦情や意見が130件を越える数届いているそうです。まあ確かにもったいない話ですし、私も何とかならないか、とは見て思うこともあるのですが、農家にしてみれば、出荷経費だけで赤字になるようなものを収穫して出すわけにもいかないわけで、いわば断腸の思いでトラクターを操作なさっているのですから、むげに非難や反対をするわけにもいきません。ところが苦情を言う消費者というものは、どうも農業がそれを営む人が生活の糧を稼ぐために行なっている一産業である、という認識が薄く、あたかも農家が道楽やボランティアで農業に従事しているかのごとく見ているような気がします。たとえば農薬に対する過剰反応などもそうで、農薬が結構馬鹿にならない経費を喰らう資材であることを理解せず、農家が少しでも農産物を高く売るために、やたらと農薬をかけまくっているかのような誤解をされている向きが少なからずあるようです。もちろん道楽ではないので赤字になるほど農薬を使うわけが無いのですが、そのことがなかなか腑に落ちないみたいです。でも、少なくとも資本主義を奉じる社会に生きる以上は、農産物を生み出す農家の汗と苦労以外に、どれだけのお金がその農産物にかかっているのか、農家が生産を続けるためにはどれだけの収益がその農産物で得られなければならないか、というような点についてもしっかり理解せねばならないと思うのです。
 その上で農水省が見直す、というのなら、それはそれですばらしいことだと思います。そもそも独立国家としては絶望的なまでの食料自給率に甘んじているわが国にとって、あたら食べられるものを無駄にしてしまうのは誠に遺憾というべきなのですから。第三者で構成する検討委員会を設立する方針だそうですから、是非皆が納得するうまい方策を練っていただきたいものです。ちなみに私には、残念ながら今のところ妙案は浮かびません。なにをするにせよ保存の利くものではないし、経費を念頭におくとなると、出来そうなことは限られてしまう気がするのです。一番いいのは消費者がたくさん取れたときはたくさんそれを食べてくれたらいいのですが、いっそ豊作の時は国民皆がキャベツや白菜の消費を義務付けでもしない限り無理じゃないでしょうか。


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やっぱりワンパターンな時代劇は面白いと思うのですよ。

2007-02-06 22:44:20 | Weblog
 最近、火曜日に早く帰ることができた日は、なぜか「遠山の金さん」を見ております。といっても滅多にオープニングから観ることは無く、大体半分以上物語が過ぎてから、ということばかりです。それでもお話が十分理解できるし、そもそも観て楽しいのは金さんがもろ肌脱いで大暴れ! 以降の展開ですから、前半部分はある意味どうでもいいとさえ言えるのです。それに、はじめ随分違和感を覚えた「将軍様」金さんにも、近頃大分慣れてきました。この徹底したワンパターンな展開はすぐに飽きてきそうなものなのですが、なかなかどうして、予定調和なお白州劇は、見ていて実に心地よいものがあります。
 ただ、昔々は特に気にすることも無く「桜吹雪」な名裁きを堪能していたのですが、年をとってひねくれてきたせいか、いくつか気になることが出てきたりもします。
 たとえば、お白州で、並み居る悪党どもの向かって右端で、けなげに控えるたいていは妙齢の女性が、「こいつらの悪事は金さんも知っています!」とお奉行様に訴えたとき、先頭の悪党親玉が、「そんなにおっしゃるなら金さんとやらを出していただきましょう」とか何とか言うのに呼応して、その後ろに並ぶ下っ端たちが口々に「金さんを出せ!」とか何とかヤジを飛ばす、というおなじみの場面。いくらならず者どもとはいえ、お奉行様を前にして、あんな横柄な態度でヤジを飛ばすことなど現実にありえたのでしょうか? とか、結局決め手は桜吹雪で金さん=お奉行様、ということを悪党どもに悟らせて観念させる、という図式なわけですが、あれってそれでもお前など知らぬ存ぜぬと言い募ったらどうなるのだろう? 現代から言えば証拠能力はあんまり無いのでは? とか、まあ正直どうでもいいことなのです。ああもう一つ、今やっている金さんで気になるのは、必ず最後に悪党の一人が自暴自棄になってお奉行様に襲いかかるシーンがあることです。たまたま私の見ている時がそうなだけなのかもしれませんが、昔の金さんでは滅多にああいう場面は無かった気がします。やはり将軍様と見知ってから切りかかる「暴れん坊将軍」の影響を受けていたりするんでしょうか? これもやっぱり動でもいいことなんですけど(苦笑)。
 でも、「水戸黄門」はなんだかイメージがずいぶん変わってしまった気がしますが、「遠山の金さん」は松平健に慣れてしまうと、結構昔のイメージがよく残っているような気がしてくるから不思議です。「水戸黄門」はとにかくキャラが多いですし「風車の矢七」や「うっかり八平衛」のような重要なキャラがいなくなったりとずいぶん変化してしまったのに対し、「金さん」はいわば金さん一人が重要なキャラで、後はいかように変わろうが、金さんが普段は腕っぷしがやたら強い町人、ラストシーンでは正装して北町奉行として君臨、トレードマークは桜吹雪、という図式さえあればそれで良い、という単純さゆえに、昔の雰囲気が残りやすいのかも知れません。あるいはスタッフが古きよき金さん像をかもし出すべく努力されているのかもしれませんが、いずれにせよ王道的ワンパターンの魔力には、学ぶべきものがたくさんあるような気がいたします。


 
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やっぱり休みは身体には毒なのでしょうか。

2007-02-05 22:53:52 | Weblog
 この土日の不調がまるでうそのように一晩寝て起きてみると具合が回復しておりました。前々から休日は体調を崩すもと、とは思っておりましたが、こうもメリハリがあるとこれはこれでかえって不安になったりもします。世にはサザエさん症候群なる日曜夕刻から発生する憂鬱な症状があるそうですが、私は逆に早く日常生活に復したいという欲求があるみたいです。単に規則正しい生活を自らの意思で律することができないだけの怠け者ゆえのことなのですが、仕事が無いと具合が悪くなるというのも何か一種の中毒のようです。本人はまったく仕事大好き人間、というわけでもないのですが、嫌いというわけでもないあたりが少々ややこしいところではあります。いずれにしても他律的な生活によってかろうじて自分のバイオリズムが保たれているというのは、あんまりほめられた話ではないですね。

 ところで今朝はこの冬一番の冷え込みだったにもかかわらず、見事な青空とさんさんと輝く太陽に騙されたおかげで、朝の通勤はグローブを浸透してくる冷気に指先が凍傷になるのではなかろうか、と半ば本気で疑うような羽目に陥ってしまいました。でも、昼間はもう完全に春の陽気で、2月のはじめとは到底思えない暖かい一日でした。明日以降もこんな調子で上天気が続くらしいのですが、冗談抜きにサボテンの植え替えの準備をしなくてはならないのではないか、と悩んでおります。昔々、3月初めの陽気に騙されて植え替えをし、直後の寒の戻りで大多数の苗を失った経験を持つ私としては、いくら暖かいからといって2月から植え替えなどやりたくないのです。でも、本当にこの調子で寒くないまま春になってしまうのだったら、やはり検討せざるをえません。本当に、どうしたものでしょう。
 一方、札幌では恒例の雪祭りが始まったそうです。さすがに北海道ともなるとちゃんと雪も降るし、雪像を作って展示できるくらいは冷え込んでもいるのでしょう。こういうニュースを見聞きすると、やっぱり今は2月なんだな、と納得できるのですが、そういえば北海道のもう一つの冬の風物詩である流氷はどうなっているんでしょう? 報道ではまだ観た記憶が無いのですが、ちゃんと北海道まで届いているんでしょうか? 私自身は冬も毎朝バイクで通勤する身の上ながらあまり寒いのは得意とは言えず、せいぜい寒さに耐え忍んだのは冬コミで朝未明から一般行列に並んだくらいの記憶しかないのですが、それでも雪祭りにせよ流氷にせよ、一度は見てみたいと思う冬のイベントなのです。せめて私が見に行くまで、地球温暖化でどちらも絶滅してしまわないように願いたいものです。
 
 
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静電気の無い生活。

2007-02-04 23:59:59 | Weblog
 暦の上でも気象の上でも、どうやら季節の変わり目、というところに差し掛かっているみたいです。といいますのも、今日は久しぶりに具合が悪い一日を過ごしたからです。どうも昔から季節の変わり目、というやつには弱いのですが、冬から春になる今日この頃は、花粉症を筆頭に色々困ったものがありますので、特に弱いといえます。ところで今日はなぜか朝から頭がぼけており、まるで酔っ払ったみたいにめまいがしっぱなしなのです。いわゆる自律神経失調症、という判ったような判らないような症状なわけですが、不快、というのを除けば、痛いわけでもなく、苦しいわけでもないので、かえって厄介ともいえます。一応それなりに薬も飲んでいるわけですが、アルコールの気持ちよさとはまるで違うこの酩酊感は、少し長引くかもしれません。

 ところで体調というと、少し前から気づいていたのですが、実はこの冬、一回も静電気にやられていません。毎年空気の乾燥する冬場は、ドアノブや車のドアなどで3日に1度はびりっ! とやられてびっくりするのが常だったのですが、気づいてみると今年はそれが一度も無いのです。いくら暖冬とはいえ空気の乾き具合はそう変わらないと思いますし、セーターを脱ぐときなどに、バチバチ鳴っているのは変わりありません。それなのに、指先から超ミニ落雷を発することが一度もないというのは、不思議としか言いようがありません。まあ確かに日ごろ痛めつけられている分警戒もしていて、たとえばドア等に触れる前に鍵などを持ってそれで先に触れておく、とか、ノブをつかむときは手のひら全体で一気につかみかかるようにする、とか自衛策を数年前から講じていたりもしますが、それでも気を抜くとやられるのがこいつの難儀なところで、ために去年までは一度もなしに冬を過ごす、などということはありえなかったのです。ひょっとしてこれも、体調、というか体質が変化して静電気がたまりにくくなったりしたのではなかろうか、と思ったりしております。
 去年は2月22日が飛散開始日だそうですので、花粉はまだもう少し先ということになるのでしょうが、敏感な人はもう鼻や目がむずむずしたりしているそうですので、油断はならないでしょう。私としては、静電気同様花粉症体質も改まっていてくれないものかと思いますので、早く花粉の季節になってくれないものか、と心待ちにしているのですが、これでやっぱり治ってなかったら、またうすぼんやりした春になってしまいそうです。花粉症対策の遺伝子組み換えお米とか、早く量産体制に移行してお店に並んでいただきたいものです。

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やることは責任追及だけではないと思います。

2007-02-03 23:14:26 | Weblog

 寒い冬は昨日で終わり、今日は穏やかな晴れ模様に恵まれた春の気配漂う一日でした。更に、明日からはしばらく暖かい日が続くみたいで、今年はまさに暦の通り、節分で冬を終え、立春で春になるという按配なのかもしれません。もっとも新暦で節気がぴったり合うなんて事は、考えられなかったのですが、いやはやとんでもない年になたものです。

 さて、「納豆」で躓いた「あるある大辞典2」の元製作スタッフが、内容捏造の様子を証言したそうです。なんでも、海外の研究者へのインタビューにつけた字幕は、ちゃんと翻訳したものではなく、孫請け会社のディレクターが番組の都合のいいようにせりふを作り、資料についても、都合のいいグラフをネットで探すよう命令して、条件に合うものを使っていたんだとか。まあ今更ではありますが、なんとも馬鹿げた話です。はじめに「納豆は効果あり!」という結論がありきで、それにあうようにデータを集めるばかりか、無ければ捏造してしまうという姿勢がありありと見えるのがなんとも情けない限り。健康食品の業界でも、最も効果のある数値が出た、いわゆるチャンピオンデータだけでその食品や成分のすばらしさを喧伝することはよくある話なのですが、これはそれ以上にひどい話だといえます。でも、事は「あるある」だけではないでしょう。別の局の番組もそれはもうひどいものですし、比較的良心的といえる某公営放送だって、内容の正否はともかく、実験と称してやってることは正直噴飯物である場合がままあります。でも、そんなことは今に限ったことではなく、以前から指摘のあったことで、不正・捏造など目新しくもなんとも無いのでは、と感じるのですが、マスコミではいまだにこの問題、いかに不正があったか、というような犯人探しないし責任追及に精を出しているようです。
 しかし、本来なら国民一般がこういうバラエティ番組で流される情報を鵜呑みにすること自体がおかしいはずです。一応はそのことを指摘する記事もあるものの、怪しげな情報に対する嗅覚を磨くよう勧めたり、独自に研究者達に取材して正しい情報を頻繁に提供していくよう勤めたりして、これを積極的に改善していこうという考えは、マスコミには無いみたいです。時間もかかるし人気も無いかもしれませんが、国民全体に影響力を行使できる媒体がそういう声を上げていくことこそ、マスコミが追うべき使命であり、責任であろうと思うのです。


 
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夏コミ申込書届きましたが、今日は寒くて気乗りしないので書くのは明日以降です。

2007-02-02 22:58:49 | Weblog
 今日は、この冬にはもはやあるまい、と思っていたことが実現して、正直驚いてしまいました。窓の外が一面銀世界に彩られているのです。午後4時ごろまでは寒いながらも晴れ間がのぞき、雪もちらほら舞う程度に過ぎなかったのに、突然黒雲が流れてきたかと思うと、ほんの10m先すら見えなくなるのではないかというほどに牡丹雪が乱れ降り、ほんの10分ほどの間に地面が真っ白になってしまいました。一時はアスファルトも白くなって、このままでは帰り道が危ない、とこっちは青くなったりもしましたが、何とか道だけは雪が溶けて、無事帰路につくことができました。それでも道以外はほぼ真っ白でしたから、このまま一夜明ければ道も凍結は必至でしょう。つくづく、明日はお休みでよかった、と思いました。

 さて、そんな風に帰宅してみますと、無事夏コミ申込書が届いておりました。申込書通販自体がずいぶん苦労させられましたので、届かなければコミケはもう撤退!などと独り決めしていたのですが、とりあえず軽挙盲動は慎むことができそうです。でも、本当にこいつには苦労させられました。webで通販申し込みをした後、送金は銀行振り込みしか受け付けない、というので、まずコンビニのATMで苦労させられ結局送金できないことを理解した後、何とか時間を作って地元の銀行に出向き、そこのATMで送金しようといたしましたら、相手先銀行まで表示が出て、あとは入金するばかり、というところまで行ったというのに、最後の最後で「このお取引はできません。窓口へ」などというふざけた内容が液晶に表示され。できないことくらい最初に判断しろ! と憤懣やるかたないままとりあえず窓口に行きましたが、今度は振込依頼書の書き方に戸惑い、それもやっとこなして順番を待ち、いざ入金、としましたら、手数料なんと630円! 1400円の入金にこの手数料はないでしょう? 思わず「もういいです」とその場で回れ右しそうになりましたが、結局支払いを済ませたおかげで、今ここに申込書があるわけです。
 金額の多寡を言えば、たかが630円です。文庫本一冊、昼ごはん一回、うちから大阪まで出るための電車賃、とまあ、ありていに言えばポケットでジャラジャラ言う小銭程度の金額でしかなく、目くじら立てるほどのものではないともいえます。でも、これに費やした手間と時間、回りくどく、判りにくく、人のやる気をそぐような煩雑な手続き、そんなありがたくもない苦労を強要された挙句に入金額の4割を超える手数料をぼられるとは、全くもって人を馬鹿にしているとしか思えません。そんな手続きを要する販売方法しか取れないというコミケのサービスシステムは、どこかおかしいのではないか、と思ってしまうのです。
 そのためか、かつてあれほど届いたときには高揚した申込書が、今はなぜかひどく色あせて見えます。というわけで、ここは一つ、今日のこの日に溜め込んだ愚痴を封印して、勝負の年とも言える今年、がんばって東京まで行くためにも、明日から申込書作りに励もうと思います。でも、気のせいか、申込書表紙の厚紙、薄く安っぽくなってやいませんか? 眼の錯覚だといいんですが(苦笑)。

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もったいないオバケと農薬とではどっちの方が怖い?

2007-02-01 23:21:19 | Weblog
 天気予報、なかなか当たるものですね。今日は昨日とは打って変わった寒い冬らしい一日でした。午前中は一時吹雪になって、たちまち地面が真っ白に塗り替えられましたけど、とりあえず昼までには溶けてなくなってしまいました。でも空気は冷たいし日はささないしで、なんだか初めて冬を実感したような気がいたしました。明日は更に寒さが増して、朝から雪になるんだそうです。積もったり凍結したりしたら大変ですが、たまにはそれくらいにならないと冬っぽさが無いまま春になってしまうのもおもむきがありません。難渋するのは覚悟の上で、是非明日は雪景色になるよう祈るといたしましょう。
 さて、栃木県のイチゴから、基準値を超える農薬が検出されたそうです。農薬名は「ホスチアゼート」。無作為抽出したイチゴパックから、基準値が、0.05ppmなのに対し、0.44ppm出てきてしまったとの事。栃木県の農協は、出荷した4万パックを回収の上、安全性が確認されるまで出荷停止するのだそうな。
 ところでホスチアゼートなる農薬は、なにに使うかというと線虫という土の中に潜む厄介な害虫、といってもいわゆる虫とは程遠い生き物なのですが、それをやっつけるために使われる農薬です。従来こういう土の中の消毒には、臭化メチルという薬剤が使われてきたのですが、これがオゾン層を破壊する化学物質だということで使えなくなり、その代用の一つとして最近増加しているのがこの農薬です。ところで何故土を消毒しないといけないかというと、ひとえに同一作物を連作するため。日本のように小さな面積で集約的な栽培を続けるところでは、どうしても避けられないもので、イチゴに限らず、ほとんどの植物で大なり小なり連作障害というものが出てきます。線虫は、そんな障害の一典型といえるもので、これが増えると植物がやられてしまうので、生産農家さんにとっては大問題になるのです。
 で、このホスチアゼートですが、ADI(一日摂取許容量)は0.001mg/kg、つまり体重50kgの人なら、0.05mgまでなら毎日食べても大丈夫、ということになります。今回0.44ppm検出、ということですから、一パック200gのイチゴだとすると、全部食べると0.09mgなので、約2倍、安全基準をオーバーしていることになります。まあ一人で1パック平らげることもあんまり無いのではないかと思いますし、もともとADIは実験的に確認された安全量の更に100分の1量で決められていますから、1回や2回これだけ食べたからといって、即具合が悪くなることもないでしょう。そう考えますと、4万パックものイチゴがこのために廃棄処分されてしまうというのもなんだか大変もったいないという気がいたします。もちろん基準オーバーというのは過ちとして反省すべきことではありますが、この基準というのも案外なところがあって、イチゴですと0.05ppmですが、トマトだと0.2ppmなのです。同じ薬剤なのに、作物によって基準値が異なるというのもヘンな話なのですが、一応国民が食べる量を想定して決められているんだとか。でも中にはトマトが大変好物な人もいるかもしれませんし、基準というにはどうも根拠薄弱な気がしてなりません。
 鳥インフルエンザのニワトリだって、焼くなり煮るなりすればちゃんと安全に食べられる肉ですのに、無為に何十万羽も処分されてしまいます。鳥インフルエンザが広がるのを防ぐ必要性は重々承知してはいますが、それを考慮に入れても、わが国は本来、こんな風に食べ物を粗末にしていい国ではないはずなのです。処分するにしたってもう少しやりようがあろうかと思いますし、それを考えるのもまた大事な仕事だと思うのですが。

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