かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

携帯型音楽プレーヤーがまたまた原因不明のまま動き出すと言う不思議。

2007-10-20 23:50:28 | Weblog
 一時、完全に故障したと半ばあきらめていた携帯型音楽プレーヤー、昨日日本橋で安い多分中国製のやつを買って帰って、どうせダメだろうと分解したまま放置していたやつへ面白半分に電池を接続してみましたところ、なんとまた動き出しました。理由は不明です。なにせ、電源が入らなくなったので分解し、そのまま放置していただけですから。ただ、基盤の裏面に配置されていたボタン電池っぽいのが、動かなくなって分解した直後の電圧が100mV程度しかなかったのに、またまた動き出した直後に主電源である乾電池を外して計りなおしたら、1.3V程度になっていました。前に動かなくなってしまったのはこの内臓電池が消耗したのが原因じゃないか? と勝手に考えていたのですが、こうして動き出した様子を見る限り、あながち誤った発送ではなかったようにも思えます。ただ、もちろん前に動かなくなったときも、乾電池をつないでこのボタン電池っぽいやつの電圧測定をしましたし、そのときは低電圧でしかありませんでした。やったことと言えば、このボタン電池を新品に入れ替えたらまた動くかもしれない、という予測のもとに、何とか外そうとして手をかけた挙句、どうにもうまくいかなかったことくらいで、それからすると結局何故動き出したのかまるで判らないわけです。つまりまたいつ動かなくなるのか見当が付かないのですが、まあ今回は代替物が一応あることでもありますし、しばらく様子を見ていようと思います。この代替物電池の持ちが大変悪いことが判ったので、旧機の復活はありがたいことでもあるのです。

 そこでまあ復活を記念して、と言うわけでもないのですが、今日も小説を更新してみました。こうしてこの小説を改めて見ますと、本当に序盤は事態が本格的に動かないまま、ごくゆっくりと進んでいくみたいです。まあもうしばらくしますといきなり物事が動き出しますので、それまでゆるりとお付き合いいただけたらありがたいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

5.ドリームジェノミクス社 その1

2007-10-19 21:45:33 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 美奈は男に勧められるまま車の助手席に乗り込んでいた。男がシートベルトを引っ張って美奈の身体を固定したが、その間も、ただ黙って座っているばかりである。間もなく走り出した車の中で、美奈の目はじっと前を見つめていた。が、その瞳に映る窓外の風景や車内の様子に、意識が向いているようにはとても思えない。瞬きもし、時折対向車のライトが車内に差し込んだときなどは素早く瞳孔が収縮しているのだが、その心にまぶしいと不快感を覚えることもない。美奈の意識は、まるで夢の中のように主体性を失い、全くの受け身のまま、車に揺られ続けていた。
 やがて車が止まり、ドアの開く音が美奈の鼓膜を震わせたが、その刺激を受けた脳は沈黙を守った。美奈はふわっと左頬に靡いてきた微風を受けながら、なおもまっすぐ窓の向こうを凝視していた。
「さあ、もういいだろう」
 美奈のシートベルトをはずした男がそう耳元で囁くと、蝋人形然としてほとんど動きのなかった美奈の身体に、突然電気が通ったような震えが生じた。焦点を結ばなかった瞳が、急速に目の前の光景を捉えて、目覚めたばかりの脳に情報を送り出す。美奈ははっと男の存在に気づくと、思わず反対側に逃げようとして、チェンジレバーでしたたかに腰を打った。
「大丈夫かね?」
 あいたたた、と顔をしかめる美奈に、男は呆れ顔で呼びかけた。美奈は我に返って怯えた目で辺りを見回し、また男に視線を返した。
「ここどこ?」
 窓越しに見える景色は、既に夜のとばりが降りた人気を感じさせない木立と、黒々と聳える山並みだった。男は精一杯柔和な笑顔を形作ると、美奈に答えた。
「ここは私の研究所だ。いや、夢魔と闘うための最前線基地、と言った方が理解してもらえるかな?」
 そうだ、と美奈は思いだした。この男は、力を貸して欲しいと言ったのだ。夢魔をこの世から完全に消し去るために。その後、どう言うわけか意識があやふやになり、気がついたらどこだか判らない山の中にいた。思い出すに連れ、最初の恐怖は去ったが、それでも目の前の男に対する警戒心は、根強く美奈の不安をかき立てた。
「私をどうするの?」
 精一杯やせ我慢して、美奈は目の前の男に言った。それに対し、男はすぐに答えずに、助手席のドアを大きく開けながら一歩引いて美奈に道を開けた。
「もちろん危害を加えるつもりはない。初めに言っただろう? 君の力を借りたいだけだ。さあ、降りたまえ」
 一瞬美奈は躊躇ったが、恐る恐る車の外に出た。その目の前に、明るく光る白い建物が見えた。5階建てのまるでホテルのような建物だ。正面の一枚ガラスで出来た自動ドアの上に、「ドリームジェノミクス社」のレリーフが掲げられている。自動ドアの前には、両側に一昔前の警官が着ていたような制服を身にまとい、長い棒を手にした恰幅の良い男が一人づつ並んで立っていた。
「さあ、来なさい」
 男は警備員達に軽く頷くと、そのまま後ろも見ずにすたすたと建物目がけて歩き出した。美奈はここでも躊躇したが、二人の警備員の目がじっと自分に注がれているのを感じて、今はしょうがないと観念した。周りを見ても暗い森が目に入るばかりで、道があるかどうかも判然としない。そんな中で仮に逃げ出したとしても、あの二人に追いつかれずに逃げ切るのはまず無理だろう。美奈は一つ溜息をつくと、男の後を追った。
 こうして一歩建物に足を踏み入れた美奈は、以外に広々としたエントランスに、少しだけ緊張を解いた。外観同様ちょっとしたホテルの玄関のようだ。壁の内装は淡いパステルカラーで統一され、影になる部分にも間接照明でほの明るく光が漏れている。
「こっちだ」
 男はエントランスホールの左奥に見えるエレベーターに美奈を先導し、三基のうち、折から口を開けていた右端の一台へ美奈を乗せた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

結構凄い大雨だったと思いますが、こういう日にバイクに乗らずにすんだのはよかったのかも?

2007-10-19 21:42:44 | Weblog
 今日は雨の中、仕事で大阪に出てました。インテックス大阪でとある展示会があり、それに職場が出展したため、店番と説明役に駆り出されたのです。まあ基本的に売り子は慣れた仕事なので(苦笑)別にどうと言うこともありませんが、一見暇そうに見えてポツリ、ポツリと人がやってくるブースだったため、どうせ暇だから色々考え事(内職)をしよう、と思っていたのに、想定していたほど出来ませんでした。まああんまり暇すぎると今度は眠くなってきますし、引きもきらず人が押し寄せてくるようだと逆にしんどくてたまらない、と思うに決まっているのですが、なんともその出現度合いが絶妙と言うか中途半端というか、妙に気疲れさせられるような感じもする、お客さんのタイミングでした。お昼時は傘が役に立たなくなるほどの大雨となり、少しはなれたところにあるレストラン街まで行くのもためらってしまいました。しょうがないので売店でお弁当を買い、近くのベンチで食事をしましたが、まあまだいい季節だったからよかったですが、これが真冬なら到底出来ない話だったでしょうね。そんな様子でとりあえず1日仕事して撤収作業を行い、帰りは日本橋電気街に寄ったあと、阿部野橋の近鉄百貨店地下でお土産のお菓子を購入して帰宅しましたが、結局雨は帰りもずっと降り続いていました。天気予報は明日は晴れ、という話でしたが、本当に晴れるのか、少々心配です。

 さて、帰宅してからは『ドリームジェノミクス』の直しをして、この跡アップいたします。ここから話が発行当時から大きく変えて行きます。と言っても内容はほぼそのままの積もりなのですが、小説として体裁を整えるために章の順番を入れ替えてみたのです。鬼童の衝撃的な死? という前回までの場面を放置して話は更に進んでいきますが、今回は章の入れ替えや途中での章立ての変更なども検討していますので、以前本をご覧いただいた方がおられましたら、その違いなども見ていただければ楽しめるかもしれません。
 というわけで、かつて第6章「ドリームジェノミクス社」を第5章としてお届けします。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一日頭痛で難儀しました。

2007-10-18 23:01:20 | Weblog
 今日は朝少し早く目が醒めてしまい、寝不足状態で出かけましたら、午前10時過ぎくらいからなんとも頭が痛くなってきて、ごく軽い吐き気まで催す始末。11時に耐え難くなって薬を飲みましたが、なかなか改善せず、昼食後軽く昼寝したりして少しでも和らげようと努力しつつ、結局夕方まで頭痛が続きました。多分家人に流行っている風邪をうつされたのだろうと想像するのですが、具合が悪いとどうも考え方が後ろ向きになるようで、ひょっとしてくも膜下出血などの命に関わる病気ではなかろうか? などと疑ってみたりして、この間からの疎ましい夢とかが実はそのことを暗示していたのではなかろうか? とか、およそ考えて見ても仕方の無いことを延々と考えてしまったりするのです。まあ頭痛は何とか夕方には治まり、今は強い眠気と鈍い痛み未満の不快感がわだかまっておりますが、どうもこのところ調子は今ひとつのようです。やはり急激な気温下降に身体がついて行ってないのでしょう。もう少ししたら慣れてくるでしょうが、それまでは余分に着るものを用意して、こまめに着たり脱いだりして意識的に調整しないといけないみたいです。
 
 ということで、今日は日記はこれくらいでお休みして、明日は小説更新の準備に入りたいと思います。早く終われたら早速更新ですね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

なんとなくドラマ性のある夢を見ました。

2007-10-17 23:06:07 | 夢、易占
 今日はこの秋初めて、バイクに乗っていて寒い、と感じました。一応急激に気温が平年並に低下していったこともあって、早くからそれなりの格好をしていたのですが、それを加味しても寒く、そして手袋、といっても夏の間はずっと軍手なのですが、この軍手だけではとても耐えられないくらい、冷気が堪えました。知らず知らず信号待ちなどでも日当たりの良いところを選んでいたりして、今のこの気温でこんなだと、真冬乗り切れるのか、とやるだけ無駄な心配をしたりもしました。ところでふと去年の同じ日の日記を見ると、実に同じようなことが書いてありました。今年は猛暑熱秋の過ごしにくい数ヶ月でしたが、それもピークを過ぎてしまうとほぼ同じようになってしまうようですね。

 さて、今朝はかなりボリュームのあるストーリー性あふれる夢を見ましたので、記録しておきましょう。
 
 私は、10名ほどの仲間(職場の人たちのようです)とともにA氏の手紙を探しに、かつてA氏が住んでいた家に向かっていました。なぜそのA氏の手紙がいるのか、そこに何が書いてあるのかは不明なんですが、兎に角その手紙をいち早く入手しないといけない、と思い込んでおります。私たち一行はとある町の住宅街に入り、狭い、車が通れるかどうか怪しいほどの道路を歩いていきます。すると、その私たちの後を大勢(多分30~50人くらい)のオバサン達が群れを成してぞろぞろと追いかけてきます。敵です。一体何の敵なのか判りませんが、夢の中の私は、追いつかれると困る、と焦燥感に駆られながら、先を急いでいます。途中、数匹の犬が道端にたむろしていました。飼い主の姿も見えますが、鎖はつないでいないようです。その中の、一匹の足の短いダックスフンドみたいなのが今にも噛み付こうと突進してきます。この犬は実家の近所の老夫婦が飼っている犬そっくりで、甘やかされて育てられたためにちょっとでも気に食わないと平気で噛み付いてくる暴れ者です。ただ、体つきは一回りくらい大きく感じられます。私はすんでのところで今にも噛み付かれそうだった右足を大きくあげて犬の突進を避けました。犬はそのまましばらく走って、そこでまたたむろしています。そのまま先を急ぎますと、また別の犬がのそりと近づいてきて、警戒する私に寄り添うと、しきりに自分の身体を私の足に摺り寄せてきます。なかなか暖かい感じがする犬です。この犬は私の実家で以前飼っていた犬に良く似ています。漆黒の毛並みの雑種で頭はあまりよくなかったですが、出来の悪いのほどかわいい、と言う言葉がぴったりの愛嬌のある犬でした。ちなみに、この犬も私の記憶よりも一回り大きく感じられます。その犬がしばらく身体を擦り付けてくるので、匂いでも移そうと言うのか、と思っておりました。その後、私はその場でしゃがんで犬の顔を両側から包むように手で挟みますと、犬はしきりに湿った鼻を私の鼻に押し付けてきます。うちの愛犬ならここでぺろぺろと所かまわずなめてくるところだと思っていましたが、結局その犬はひたすら鼻を押し付けてくるばかりでした。
 犬と別れ、私達一行は更に狭い路地に入りました。湿気った土の地面の路地で、あまり入りたくない感じがします。その奥に、目指すA氏の家跡がありました。家は既にありませんが、大きく崩れたブロック塀の一角、玄関の脇くらいの位置にレンジ台くらいの戸棚が放置されており、私はその中に手紙があるかもしれない、と思いました。そこで、観音開きの扉の左側を開けましたところ、戸棚の奥にある何かぼろ布のようなものから、突然無数のハエが雲霞のごとく舞上がり、何匹かが外に出てきました。私は怖気をふるってあわてて戸棚を閉じました。結局手紙は、その戸棚の上の郵便受けの中にありました。綺麗な封筒に二つ折りで納められた手紙です。すると、見る見る崩れた塀の外にオバサン軍団が迫ってきました。私達は急いで手紙を取り出し、中身を確かめました。

 ここで目が覚めてしまい、結局手紙の中身とかは判らずじまいでした。ただ、犬の存在やさ蝿なす蝿共、群れるオバサン達、などは、何かを暗示しているような気がします。犬以外は不愉快きわまるものとして意識されていますから、ロクなものではないとは思いますが。さて、一体何を暗示しているのでしょうね。バラエティに富みすぎて、にわかには判断の付きかねる夢でした。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

次のイベントをどうしようか考えています。

2007-10-16 22:36:05 | Weblog
 一昨年の今日は初めて大阪でのイベントにサークル参加した記念すべき日ですが、そろそろ次はどうしようか、と思案を始めていたりします。冬コミは、例によって年末ぎりぎりの開催になっているのでとても参加する気にはならず、申し込みも当然ながらしていない、というか、いつ募集していつ締め切りになっているのかすら全く意識せずにいるわけで、多分もうコミックマーケットに行くことはないかも? と考えないでもなかったりするのですが、といいつつ来年夏は申し込みだけはしておこうか、と優柔不断にその日その日でふらふら考えが揺らぎつつ、締め切り直後まで思い悩むことでしょう。それはそれとして、「次」なのですが、一応めぼしとして、幾つか参加した関西イベントの中でも楽しかった「コミックトレジャー」にしてみようか、と検討しているところです。次回は来年1月20日。今からおよそ3ヵ月後と言うことで、まあまあ手ごろな日程ですし、今後仕事やその他様々な予定を勘案して、11月22日の申込締切までにどうするか決めたいと考えています。もちろん出るとなれば新作を一本くらいは書こうと思うわけですが、そんなこんなをひっくるめてぼちぼち動き始めようかと重い腰を上げかけている途中、と言うところでしょうか。
 ただいまは先の話よりも次の次の日曜日のために少々準備を整えていく用事があります。また、その次の次の日曜日はお仕事で南の方へ出かけなくてはならないので、その為の準備も色々面倒なことがあったりします。もちろん日常の業務は山積み状態ですし、私生活面でもほったらかしているのとかそろそろいい加減ケリをつけないと、と思ってみたり、その一方で娯楽にふけってあれこれ時間を費やしてみたり、秋の夜長とは言ってもなかなかのんびりと風情を楽しむ、というようなわけには行かないみたいです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

のぞくだけでも楽しいですが、それで修理も出来たら喜びも格別です。

2007-10-15 21:08:52 | Weblog
 このところようやく空が「秋」を象徴する様子に変わってきたような気がします。清んだ青色が一段と高く感じられ、日差しは柔らかく、吹く風は少しひんやりとして、そこここに浮かぶ雲がゆっくりと流れていく。そして地上では彼岸花からコスモスに彩りが移り、我が世の秋と咲き乱れる。名実ともに秋が世間の隅々まで染みとおってきた観があります。なるべくこの気候で続いてほしいと願うこのごろです。

 さて、私は貧乏性なためかはたまた機械フェチなのか、故障した機械を見ると兎に角分解してみたくなる衝動に駆られます。まあそれで直せるかどうかはほとんど五分五分よりやや分が悪い位かな、と思うのですが、無事治って再び動き出したときの気持ちよさはなかなか他では得られない快感です。そして、直せなくても、製造元の警告を無視してカバーを外し、禁断の中身をのぞき見るだけでも結構楽しむことができます。
 今日は仕事で使っていた古いノートパソコンのフロッピードライブがフロッピーを読まなくなっただけでなく、フロッピーの磁気面をえぐるように深い傷が付いてディスクそのものを使えないゴミに変えてしまうようになったため、手術することにしました。まあフロッピー自体既に使うことはほとんど無いのですが、それでもごくわずかな機会に利用することもありますし、全く使えなくなる、と言うのもそれなりに困ることではあったのです。もちろん、最悪完全にアウトになることも織り込んで、半分以上趣味でバラしたのでした。ノーパソの背面のねじをどんどんとり、キーボードや液晶画面部分をずらして、本体と接続している薄いフィルム・ケーブルを傷つけないように外し、マザーボードを露出させるところまでしてようやくドライブに到達するような、そもそも取り外しなど想定していない設計に苦労させられつつ、ようやくドライブを引っこ抜いて、ドライブそのものもガワを取り去って、ヘッド部分が露出されるようにしました。が、想像していたような磁気面を傷つけるゴミや突起は確認されません。仕方ないのでティッシュペーパーよりも丈夫な実験用の薄紙を細身のピンセットに巻き、何度かヘッド部分をぬぐっては紙を付け替えるを繰り返してから、元通り組み上げました。以来何とか問題なくフロッピーの読み書きが出来るようですが、そもそも使用頻度が少ないので、本当にこれで治ったかどうか判断することが出来ません。これでまた異常が再発するようなら、今度こそフロッピーディスクを卒業するか、あるいは往生際悪く他の動いているフロッピーディスクドライブを移植するかを選ぶことになるでしょう。多分私の性格からして、一度はドライブ入れ替えに挑戦することになると思いますが。
 ちなみに今回もねじが4本ほど余ってしまいました。これまでいろんな機械をばらしてねじをあまらせてきた経験から、通常はどの位置のねじか記録しながら作業を進めるようにしているのですが、今回は遊び半分だったせいもあって、その記録を怠りばらすことに専念してしました。まあ機械そのものは問題なく動いていますし、振り回してみてもがたがた言ってる様子もないので、しばらくは様子を見ようと思っています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4.死神現る。その4

2007-10-14 21:10:45 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
「さあ、状況は理解できたかね? わざわざ言わず共次に何をすべきか、も理解していると思うのだが、まずは態度で示してもらおうか?」
「卑怯者! 鬼童さんを放しなさい!」
 麗夢の銃が死夢羅の顔にまっすぐ狙いを定めた。が、死夢羅は鬼童の身体を自分の前に立て、鎌の切っ先を僅かに露出した鬼童の首にあてがった。
「お褒めいただいて恐縮だが、口を動かすのは賢明ではないな。麗夢」
 死夢羅は大げさに右腕を構えると、ほんの僅か、鎌の刃を鬼童の首筋に押し付けた。たちまち首筋から赤い血が滲み、鬼童の顔が恐怖と痛みに引きつった。
「や、止めて!」
「だから口を動かすのはもういいと言っておろうが。聞こえんのか?」
 死夢羅の鎌が更に鬼童の首に食い込んでいく。だが、気丈にも鬼童は大声で叫んだ。
「駄目だ麗夢さん! 僕なら大丈夫だ。ここが夢であることはちゃんと承知している。お願いだ、闘ってくれ!」
「どうする? この若造はこういっているが、何なら試してみようか?」
 麗夢は歯を食いしばってせせら笑う死夢羅を睨み付けた。だが、鬼童の言うことを真に受けることは出来なかった。ここで首を切られれば、鬼童に生き残る術はない。たとえ本人が言うとおりこの夢が自分の夢だと理解していたとしても、死夢羅の能力は、そんな本人の自覚などお構いなしに鬼童の生命を首ごと刈り取ってしまうだろう。こうなっては仕方がない。
 麗夢は狙いを付けていた拳銃をすっと降ろすと、一瞬たりとも死夢羅から目を離すことなく、ゆっくりと膝を曲げた。
「麗夢さん!」
 悲痛な鬼童の叫びと共に、麗夢の愛用する拳銃が、その足元に虚しくその身を横たえた。
「殊勝だな麗夢。日頃もそれくらい素直ならわしも手こずらされずに済むのだが」
「さあ、鬼童さんを放して!」
 再び厳しい表情で立ち上がった麗夢に、死夢羅はのんびりと問いかけた。
「まあ待て麗夢。一つ聞くが、貴様この状況を一体どうやって打開するつもりだ。いや、そもそも勝算があるのかね?」
「そんなことを聞いてどうする積もりよ!」
「どうもせんさ。ただの好奇心という奴だ。だが、もし勝算もないのに脅しに屈して武器を捨てたのなら、はっきり言って貴様はただの馬鹿だ。それを確かめてみたい、と言うところかな」
 麗夢はぎゅっと握り拳に力を込めて、射るような視線で死夢羅を見返した。こうなったら一か八か、賭けてみるしかない。麗夢は左右に陣取るアルファ、ベータへ密かにテレパシーで合図を送ると、力一杯叫んだ。
「鬼童さん、伏せて!」
 その瞬間、力をためていたアルファ、ベータが、大きく見開いた両目から、強烈な光を撃ち出した。並の夢魔なら浴びただけで蒸発してしまう聖なる光である。麗夢は、死夢羅がこれくらいでダメージを受けるとは思えなかったが、少なくとも目くらまし効果で一瞬の隙を生み出すことくらいは出来ると踏んだのだ。だが、死夢羅は麗夢の予想を遙かに上回った。突然の燭光に晒されたにもかかわらず、死夢羅はふふん、と鼻を鳴らすと、逃げようともがきかけた鬼童の身体を、自分の前に突き放したのである。
「貴様の愚かさ加減にはほとほと呆れたわ! さあ、その報いを受けるがいい!」
 死夢羅の鎌が、達人の剣閃さながらに水平に走った。アルファ、ベータの燭光に照らされた刃が、真っ白な輝線を空間に描く。その輝線が、よろめきつつも麗夢の方に動いた鬼童の首筋を通り抜けた。
 その瞬間、まだ鬼童の身体は動いていた。二歩、三歩と、白衣に包まれた長身が、麗夢の方へおぼつかない足を運ぶ。だが、その動きは既に生あるものの意志に基づく動きではなかった。ついさっき輝線が走り抜けた首筋に、今度は赤い線がすっ、と音もなく入った。たちまちその細い赤が広がり、鬼童の左足が躓いた瞬間、傾いだ頭がゆっくりと前に倒れこんだ。
 ごろん。
 噴水のごとく動脈血がまき散らされる中、端正な鬼童の顔は、少なくともおだやかな表情に見えた。自分の血をその青白くなった顔のそこここに塗りつけながら、麗夢の足元までくるくると転がり込む。咄嗟に足元の銃を拾い上げようとした麗夢は、その光景に愕然として固まった。
「・・・き・・・鬼童、さん?・・・」
 わなわなと震える両手が、横倒しになった鬼童の首に伸びた。呆然としたまま、乱れた頭髪を右手で整え、頬に散った血を拭う。だが、目をつむった鬼童の顔に、生気が蘇ることはなかった。
「・・・い、いやあぁ~~っ!」
 麗夢は咄嗟に銃を手に取ると、まだ不敵な笑いを浮かべてこちらを見守っている死夢羅に、ありったけの弾丸を発射した。瞬く間に全弾打ち終えてなお、麗夢は二度、三度と引き金を引き、ようやく気がつくと、そのまま死夢羅に向けて脱兎のごとく飛び出した。
「ゆ、許さない! ルシフェル!」
 麗夢の身体がアルファ、ベータの光をも凌駕する閃光に包まれた。鬼童の悪夢が輝く白色で漂白される。その目に見据えるのはただ一カ所、この光に抗して闇の漆黒を保つ悪の権化、死夢羅の姿だけである。一瞬で夢の戦士、ドリームガーディアンに変じた麗夢は、手にした破邪の剣にありったけの気を凝らし、岩も砕けよと死夢羅目がけて撃ちかかった。だが、死夢羅は防御するでもなく、麗夢にぼそりと呟いた。
「時間切れだ、麗夢」
 たちまち麗夢の身体に満ちあふれていた膨大な力が、針をたてられた風船のように弾けとんだ。視界にはっきりと捉えられていた死夢羅の姿がおぼろに薄れ、夢の世界が急速に失われていくのが感じられた。鬼童の命の灯火が消えたのだ。命が失われた以上、その夢もまた消えるしかない。夢が消えれば、麗夢とてそこに留まることは出来ない。
「もう貴様と会うこともあるまい。さらばだ、麗夢」
 最後の死夢羅の一言が驚くほど鮮明に麗夢の耳に届いた、と思う間もなく、麗夢は意識を取り戻した。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

魅力ある悪役が際立ってこそのヒロインだと思います。

2007-10-14 21:08:53 | ドリームハンター麗夢
 もう10月も半ばにさしかかろうという時分になりましたが、まだまだ蚊が元気に飛び回っております。このごろの蚊は、過酷な夏や冷え込んできた秋を乗り越えてきている者達のためか、大きくてすばやい、すなわち元気なやつが多いようで、飛んでいるやつを叩き潰そうといくら拍手を重ねても、そうそう退治ることが出来ないのです。勢い殺虫剤に頼ることになるのですが、これもある程度いるところにめぼしをつけておかないと、ただ薬剤を無駄にするだけでなく、しばらく不快な臭気に耐えないとなりません。もう少し冷え込んできたらさすがに蚊もいなくなるとは思いますが、そうなると今度は冬の到来が身近に感じられる季節になり、バイクには辛い時期が始まります。本当に何も問題ないいい時、というのは、ごくごく限られた一瞬のようです。

 さて、連載小説「ドリームジェノミクス」、ようやく真打登場!、と言うか、早くも宿敵現る、というか、ともかく死神死夢羅博士が出て参ります。麗夢の魅力の一つはやはりこの男の存在が欠かせないと私は思うのですが、どのヒーローモノでも魅力ある悪役はやっぱり重要で、死神博士の本家というべきショッカー幹部は、天本英世の名演技もあって、私など子供心にそのかっこよさに酔いしびれる思いがいたしました。私も同人小説など書くようになってから、様々な敵役を用意し、麗夢にぶつけて参りましたが、なかなかあのレベルの存在感あふれる敵役、と言うのは描ききれていないと感じます。ならばせめて、この死夢羅博士だけでも可能な限り格好よい悪役に徹して描いて行きたいと思うのです。果たしてこのお話でその思いがいくばくかでも実現できたかどうか、今回連載に当たってはそんな過去の反省を色々と織り交ぜながら、更なる描き込みをしていきたいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「薔薇の花かんむり」感想。

2007-10-13 23:32:22 | マリア様がみてる
 なんだか風邪がやたらと流行っている感じです。このところ急転直下に気温が下がってきているのが原因なのでしょうか? 気温が下がった、と言っても、まだ平年より少し高いか、せいぜい平年並みになったくらいのところなのですが、ほんの1ヶ月前は平年値より5℃以上高かったのですから、体感的にはいきなり寒くなった、と言うように感じられるのでしょう。
 ただいま、家人のうちでは私一人が風邪の症状を呈すること無く無事に済んでいる状況ですが、この分だといつ私も風邪をひくやも知れません。出来るだけ暖かにして睡眠を十分にとるのが肝要のようです。

 さて、発売から既に10日を超えましたので、そろそろネタバレ感想の一つも記録しておこうかと思います。
「マリア様がみてる 薔薇の花かんむり」。
 これまで引っ張りに引っ張り続けた祐巳瞳子のスール問題がようやくにして解決した重要な巻です。中でも、前々巻「あなたを探しに」でほぼ決着が付いたスール問題。残るはロザリオの授受だけと言う話を、今回一体どうやって1巻分に引き伸ばしてまとめるのか、と言う点が気がかりだったのですが、実にあっさりと、わずか40ページ少々で話を決めてくれました。そして、その後お話の本筋は、祐巳たち2年生が主催するイベント「3年生を送る会」の準備と挙行に移ります。その一方で祥子がついぞ見た事の無い「がり勉」ぶりを見せたり遅刻しそうになったり、と言う謎の奇行を繰り広げる様を、受験を終えて復活した築山三奈子を絡めて話を膨らませてあるという構成になっておりました。色々と想像していた内容とまるきり違う展開に肩透かしを食ったような気がしたのは否めませんが、まあそれはある意味当然なわけで、ようはそれが十分面白く納得できる展開なら問題は無いわけです。
 で、結果的には十分に面白かったと言えるわけですが、発売日の日記にも記載したように、なんとなく違和感と言うか漠然とした理由のわからない不満が残っておりました。その後3回ほど読み返してなんとなく、ああそんなことかもしれないな、と言うところに思い当たりました。
 一つは、瞳子がしっくりと何の軋轢もなく山百合会にはまりきったこと。これまで、祐巳はもちろん志摩子や乃梨子が薔薇の館になじむまでには色々とドラマがあり
、それが丹念に描かれていたように思うのですが、今回は祐巳の「スールになったからよろしく」宣言一つで全てオチが付いたところが、なんともあっさりしていて「ふーむ」と腕を組みたくなった点になります。しかも乃梨子と瞳子の1年生コンビがまたとんでもなく元気で気が利いていて、ほとんど欠点のない無謬性を見せ付けてくれるあたり、ほんとにこいつら一年生か? と疑問の一つも呈したくなるほどのものでした。まあ、スール宣言直後の乃梨子喜びの涙が素直に感動的で、そのあたりの違和感はほとんどそれで解消、というので一向に構わないのですが、ちと末恐ろしさを覚えたのも事実です。
 それよりも多分本質的に違和感を覚えたのが、「3年生を送る会」を巡る祐巳たちの対応振りでしょう。1年前、体調を崩して倒れるようなところまで行った祐巳が今回は実に余裕綽々でこなしているように見えるのです。文中には忙しさをアピールするような文言も散見されるわけですが、「いとしき歳月」の焦燥感というか、多忙で切羽詰ったような感じは今回まるでありませんでした。それだけ祐巳たち2年生トリオが生長し、また1年生コンビが1年生離れした活躍をして仕事をこなしていったからなのだろうと思うわけですが、1年前、祥子と令が「3年制を送る会」にかまけるあまり、山百合会お別れ会を完全に失念していたような余裕のなさを示したのと比べれば、雲泥の差が感じられます。生長振りを描くのはもっともだと思うのですが、少々生長し過ぎているように感じたのは、読者のわがままということになるのでしょうか。
 でもきっと、一番不満を潜在させた原因は、おそらく祐巳ー瞳子の至極あっさりした描かれ方だったのかもしれません。同人関係で散々激甘なお話を見てきたせいか、あっさりと「お姉さま」、「瞳子」と互いを呼び合うことをクリアしたり、その後もさして目立った二人の関係を描くシーンがなかったり、というのが刺激不足に感じられたのだと思います。その点については、今後更に連載が続くのならば何らかの解決を見てみたいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4.死神現る。その3

2007-10-12 23:19:16 | 麗夢小説『ドリームジェノミクス』
 突然背後からかけられた声に、鬼童は仰天して振り返った。すると、明るいパステルブルーで統一された室内の一角が、どす黒い暗黒に浸食され、まるでブラックホールのようにその縁に連なる鬼童の夢世界が奇妙に歪んでいた。その中央に、漆黒のマントに身を包み、同色のシルクハットから豊かな波打つ銀髪を靡かせた老人が一人、立っていた。
「お、お前は死夢羅博士!」
 鬼童の驚愕に、巨大な鷲鼻が微かに揺れ、その下に刻まれた薄い唇の両端が吊り上がった。
「鬼童海丸、乏しい能力で良くここまで自分の夢をコントロールするものよ。見上げた研究者魂だが、それもこれまでだ」
 死夢羅のマントが中央から割れ、長大な鎌を握った右腕が、水平にぬっと突き出てきた。
「僕とてむざむざと殺られはしないぞ!」
 鬼童は足が震えるほどな恐怖を懸命に堪えながら、ぐいと右手を死夢羅に向けて突き出した。途端にその手に、榊が所持するニューナンブそっくりの拳銃が現れた。夢の中でそれを自覚していれば、こういう芸当もできる。それは、夢サーカスの事件で鬼童も実証した事だった。
「外観だけじゃないぞ。ちゃんと本物同様弾丸も発射できるし、威力も変わらない」
 すると死夢羅は、嘲りも露わに鬼童に言った。
「愚かな。そんなもので、このわしが恐れおののくとでも思ったか」
 死夢羅はゆるりと鎌を身体の前に引きつけ、左手を柄に添えると、すっと一歩を踏み出した。
「動くな! 撃つぞ!」
 だが、死夢羅は不敵な笑みを湛えながら、なおも一歩鬼童に向けて足を進めた。鎌がぎらりと輝いて、鬼童の首筋に冷たい汗を噴き出させる。更に一歩死夢羅の鎌が近づいたとき、鬼童は右手人差し指にぐいと力を加えた。
 カチリ。
 間の抜けたような金属音が鬼童の耳を打った。愕然となった鬼童が、更に引き金を引き続ける。だが、期待した炸裂音も衝撃もなく、ただ小さな機械音が鳴り続けるだけであった。
「どうした? そのおもちゃの威力を見せてくれるのではなかったのかな?」
 既に手の届くばかりなところまで迫った死夢羅の余裕に、鬼童は初めて後じさった。途端に死夢羅から感じられる圧力が急激に膨らみ、鬼童は突風に突き飛ばされるようによろめいて、そのまま仰向けに倒れ込んだ。負けるまい、と必死に保っていた気力が見る間にどこかに吸い出されていく。それと共に、鬼童から夢をコントロールする力が失われていった。研究室が火にをかけられたプラスチックのように変形し、整然と並んだ実験器具が、得体の知れない不気味な塊に変化していく。鬼童が頼りとする冷徹な観察と客観的な洞察が可能だった理性が、パニックと恐怖に席を譲り、鬼童の夢は、自分ではどうすることもできない悪夢に塗り替えられようとしていた。
「終わりだな。なかなか楽しい余興だったぞ」
 死夢羅の右手がゆっくりと上がり、振りかぶられた鎌の切っ先が、鬼童の首筋に狙いを定めた。鬼童は恐怖に震えつつも、後ずさって逃げることすら出来なかった。文字通り蛇に睨まれた蛙の状態で、ただ最後の時を待つしか出来なかったのである。
「夢の中で死ねるとは、研究者冥利に尽きるだろう!」
 鬼童の目に白い刃の残像が尾を引いて映った。死ぬ。もう自分は死ぬんだ、という強迫観念に囚われた鬼童は、その切っ先が自分の首に当たるまで、目を逸らすことが出来なかった。
 その時である。
 ガーンッ!
 夢世界に雄々しくこだまする銃声が、間一髪で鬼童の命をすくい上げた。今にも鬼童の首を跳ね上げようとしていた鎌の刃がはじき飛ばされ、勢い余って死夢羅の身体がのけぞった。
「鬼童さん!」
 起死回生の呼び声に、鬼童は全身冷や汗で濡れそぼちながら、ほっと限界まで張りつめた緊張を解いた。
「麗夢さん・・・、助かった」
 醜く変形した実験室の扉を蹴り開けた麗夢が、まだ熱い硝煙臭がたなびく愛用の拳銃を構えながら、死夢羅に言った。
「死夢羅博士、いえ、ルシフェル! やっぱりお前の仕業だったのね!」
「ふーっ!」
「ウゥーっ、ワン! ワンワン!」
 麗夢の足元で、アルファとベータも頭を低く下げ、今にも飛びかからんとする態勢で威嚇のうなり声を上げる。死夢羅は、一旦はよろめいた姿勢を立て直し、改めて鎌の柄を握り直した。
「お前の仕業とは、何の事かな?」
「とぼけないで! 美奈ちゃんや夢見さんや、ハンスさんまでさらって何を企んでいるの?!」
 すると死夢羅は、口元に嘲笑を湛えたまま、麗夢に言った。
「素直に答える訳がないことくらい承知しておろう? 愚かな質問をする暇があったら、現状を理解するのに努力すべきだったな!」
 突然身体を覆い隠していた死夢羅のマントが翻った。その端が爆発的に膨らんだかと思うと、無数の黒い触手が吹き出し、まだ床にはいつくばったままの鬼童に絡みついた。
「鬼童さん!」
 麗夢の悲鳴じみた叫びが届く間もなく、鬼童は全身を漆黒の包帯でがんじがらめに包み込まれ、さながら黒いミイラと化して死夢羅の左腕に抱きかかえられた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今日は少々ばつの悪い昼食でした。

2007-10-12 23:17:37 | Weblog
 今日は外でのお仕事で、昼ごはんにお寿司を食べました。仕事の関係で、かなり遅めにずれ込んだお昼ごはんに何を食べようか、と考えながらたまたま通りかかったのが有名チェーン店の回転すしだったためで、色々迷って探すくらいなら、とそのまま駐車場に車を滑り込ませたのでした。このお店、たまに家人と夕食に行くと、大抵30分以上は確実に待たされると言う人気のお店なのですが、時間がずれていたせいもあったのか、客は私を含めてわずか3組というガラスキ状態でした。おかげでゆっくり静かに食事を楽しむことが出来ました(マンボウなんてメニューがあってどんな味かと試してみたり)が、ちと困ったのは回転台をはさんだ向かいのヒトと正面から目が合ってしまうことでした。もちろん知り合いではなし、挨拶するのも変な話ですし、と言って無言で見つめるのも失礼な話です。どうせ店は空いているのだから、向かいとは千鳥に配置されるようにしてくれればそんな同でもいいことで悩まなくても済んだのですが、席を案内した店員さんもそんなことにはつゆ気づかないのでしょうね。
 
 さて、今夜は『ドリームジェノミクス」第4話『死神現る」その3をお届けします。いよいよ「あの男」の登場です。今週末にもう一つアップして、第4話を終了、序盤の山を一つ越える事になります。分量的にこんなものでよいのかどうか、いまだ試行錯誤しながらの連載になっておりますが、この連載が終わる頃までには、程よい長さの文章量にある程度めぼしを付けておきたいです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

萌の字を分解すると10月10日になると言うのを、今日始めて気が付きました。

2007-10-11 22:47:42 | Weblog
 今日は外に出るまで完全に晴れだと勘違いしていて、あわてて合羽を着ることになりました。昨日の天気予報で、晴れ、と出ていたのを鵜呑みにしていたため、まさか朝からしとしととはいえ雨が降っていようとは、露ほども考えていなかったのです。それどころか、昨夜サボテンに水をやってなかったのを「しまった、タイミングを逸した」と反省していたくらいでしたから、道路を濡らす冷たい雨には本当に参りました。なにせ朝はそうでなくても時間がぎりぎり。合羽を着たり荷物の防水(ビニル袋に入れてバイクに縛り付けるだけですが)に余分な時間と手間がとられ、しかも道のりはそうそうスピードも上げられず、ぎりぎりな時間がますます危険域に近づいてしまいます。そこを何とかカンとかやり過ごし、雨も結局午前中には上がって、午後には晴れ間もありましたが、天気予報を鵜呑みにするのはやっぱり危ない、と改めて認識した次第です。
 そういえば「萌えの日」こと「目の愛護デー」こと旧体育の日は晴れの特異日だそうで、今年も結局秋晴れ、とまでは行きませんでしたが、こちらではまずまずの日和ではありました。一方新しい体育の日は、決まってからこっち天気に関してはもう惨敗で、ほとんど晴れが無いのだそうです。空模様は地球の大気循環が描くもの、それが何故特定の日に晴れを見せるのか、考えてみれば不思議なことです。まあ人間が観測しているのはほんの数十年くらいのことで、地球誕生この方、10月10日に目される一日の、日本と目される場所の天気がどうだったか、を紐解けば、実はずっと雨の方が多かった、などという結果が出たりするかもしれません。そんなデータは残念ながら得ることは出来ませんが、たかだか数十年くらい晴れの日が続いたからといって特別扱いするのは間違いなのかもしれません。
 でも、体育の日を10月10日にもう一度やり直せ、と言う主張には賛同します。天気がどうこう言うよりも、東京オリンピック開催という記念すべき歴史を背景とする日を、3連休を増やす、などというわけの判らないことのために動かすなど、私には到底理解できかねることだからです。世の中、そんなに3連休を欲しがっているのでしょうか? 流通関係はもとから休日などお構いなしでしょうし、連休が多いと、私のような人間はかえって体調を崩してしまいがちなので、休みは少ない方がかえってありがたいくらいです。あの祝日スライドを決めた人たちはそんなに休みたかっのでしょうか。「ゆとり教育」にせよ「祝日スライド」にせよ、どうも国民全体の声よりも自分たちの勝手な思い込みや願望で物事を決めてかかっているような気がしてなりません。そんなもののために、意味のあることまで曲げないでいただきたいものです。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

久々の「夢」に大喜びしています。

2007-10-10 22:47:10 | ドリームハンター麗夢
 ずっと比較的暖かだったので油断していましたら、昨晩は寒くて目が覚めました。風邪をひきそうな感じです。そろそろもう一枚、毛布か何かほしくなります。
 そんな寝心地だったせいなのか、久々に記憶に残る夢を2つ見ました。
 一つは、ハチの夢。相変わらず疎ましい夢を見てしまいますが、それにしてもハチとかムカデとかの夢をよくみるような気がします。これは、そういう不快な虫達の夢を私自身がよく見るということなのでしょうか、あるいはそういう夢はインパクトが強くて、目覚めた後でも比較的記憶に残りやすい、ということなのでしょうか。今朝からそのどちらの可能性が高いのだろう、と少し考え続けていますが、結論は出ておりません。
 で、そのハチの夢ですが、アシナガバチ(ミツバチよりも大きくて、身体がスマートな後ろ足の長いやつです)が一匹、私の左足(素足)に飛んで来て、足の甲だったか、親指だったかは残念ながら忘れてしまいましたが、兎に角その足を刺す、という夢でした。それも1回ではなく、2度3度と繰り返し刺しなおすのです。なんとなく痛みを覚えましたが、夢の中の私は困惑するばかりで、怖いとか痛くてたまらないとかいうようなこともなく、ただ早々にハチが立ち去ってくれるのを祈るのみでした。
 ハチに刺されるという夢は、病気や怪我、攻撃を受ける、というようなトラブルの暗示だそうです。風邪ひきかけていますし、寝不足気味ですし、そういう体調の悪化が見せた、そろそろ限界だよ、と警告してくれた夢なのかもしれません。
 もう一つは久々に見るのですが、麗夢の夢です。それも、新作アニメを見ている、という過去あまり記憶に無いシチュエーションの夢を見たのでした。
 これまでよくあるパターンは、新作としてテレビアニメに麗夢が登場することを新聞のテレビ番組欄で見て知ったのですが、時既に遅しでせっかくの放送を見損ねる、などというようなモノだったりします。時にはその夢があまりにリアルで、目覚めてから夢と現実の区別がはっきりしないまま、新聞のテレビ欄に「麗夢」の文字を探したりしたこともありますが、いずれにせよ麗夢の夢、と言いながら、ご本人はほとんど表れることが無い、というようなものばかりです。それが一転動画で現れたのですから、正直驚きました。なにぶん夢の中のことなので、ストーリー展開とかはいい加減で、しかもいまやほとんど覚えていないのですが、ちゃんと麗夢が動き回ってさまざまな表情を見せてくれるという幸せな夢に、ハチに刺される、という不快な気分も吹き飛んで、今朝は実に心地よく目覚めることができたくらいです。
 多分昨日の日記で新作関連の話題に触れたのが夢のきっかけになったんだろうと想像するのですが、それはそれとして、是非これが正夢になればと願わずにおれませんでした。
 今夜も出来ればお迎えしたいところですが、さすがにそう旨くはいかないでしょうね。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

麗夢のコミックに関して、少しずつ中身が露になってきてるようです。

2007-10-09 22:27:41 | ドリームハンター麗夢
 今度麗夢の新作コミックを雑誌ヴァルキリーハードに掲載する火浦 R氏のブログに、麗夢のコミックに関して少しお話が載っておりました。何でも、
とりあえず読みきり、先は分からないが3話くらいまでは話を考えてあること、
内容は怪奇探偵モノっぽく、ちょっと怖い麗夢を目指して、大塚あきら氏と違う感じになること、
監督御大にはある程度、自由にやってもOKとの話だったそうで、これは以前監督からいただいたメールにもありましたとおりです。
話的には「あの」話、だそうです。麗夢ファンなら誰でも知っている「あの話」なのですが、さすがにネタバレするわけにはいきませんのでこれは本誌発売まで楽しみにしておきましょう。
 できれば個人的にも続き描きたいので応援宜しくお願い、とのことなので、私としても全力で応援できるよう今から本の発売を心待ちにしております。
 業界側の人の話をうかがうと、アンケートで寄せられる読者の声は想像している以上に大きな影響力を持つそうなので、組織票だろうがなんだろうが、兎に角できるだけたくさんの熱い声を届けるのが大事かと思います。そうしてここでコミックの連載が決まるようなことになれば、来年以降、今年のDVD-BOX発売で生じた機運が更に大きく伸び上がり、待望の夢がかなう日が訪れることもあるでしょう。

 少なくともDVD-BOXは興業的には大成功を収めたそうで、その余勢を駆って新作実現も指呼の間という時期もあったそうです。それは色々な事情で残念ながら実現には至らなかったようですが、今回青天の霹靂とともに現れたコミックの話が成功すれば、その一時停滞した話が再び盛り返すことも十分に期待できます。ファンの力でぜひとも成功に導き、新たな夢を紡ぎだせる未来を勝ち取りたいものです。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする