「市の審議会と議会の関係①」の続きです。書いていることは、あくまで自分の考えです。
ここで鈴鹿市における長期計画の策定を念頭に置くと、いろいろと考えることが出てきます。その前に、前提として置いておきたいことは、様々な長期計画は、それが国からの要請であるとしても、鈴鹿市にプラスになるように策定され、そして執行されるべきということです。それを前提に議会と関係することを考えてみると、思いつくところで以下のようなことが挙げられます。
① 執行機関に対する議会のチェックとは?
② 議会のチェックのあり方は?
③ 議長会の見解と議会改革の関係は?
④ 先例集について時のアセスメント
⑤ 議員立法を行う国会と地方議会の関係は?
まず①について、策定されるいろいろな計画は、だいたい計画期間が10年程度のものが多く、策定後、行政が施策や事業を進める上での指針となります。ということは、どれだけはじめに計画をつくりこめるかが、市政運営に重要なはずです。計画をつくることが目的となっていなければですが・・・。
最近の鈴鹿市の動きで考えると、これらの計画の素案ができた時点で、全員協議会や各派代表者会議で報告され、そこで質疑や意見交換が行われたのち、市民の方々へのパブリックコメント開始と、さらに議会からの意見を受け付けるという流れが主流です。そして、コメントへの対応を行ってのち、計画が完成ということになります。
ここで考えることは・・・
- 長期計画の期間中で、執行機関の長である首長や責任者が同じ人物なのか。
- 計画について議会のチェックはどの部分でなのか。
Aについて、例えば第5次総合計画の計画期間中に川岸前市長から末松現市長へと交替がありましたし、当然のことながら執行部の退職や人事異動もありました。(議会は入れ替わりがあっても、何割かは策定時の議員がいると考えられます。)ということは、議会のチェックの観点からは、執行機関の質が変容する可能性を織り込むべきだろうということです。
Bについて、議会のチェックを狭く考えると長期計画の素案と完成品についての妥当性ということになるでしょう。しかしそれでは、行政における計画のPDCAサイクルで言うと、P(計画)とD(実行)の境だけの話にならないでしょうか。それでは前提に書いた「鈴鹿市にプラスになるように策定され執行されるべき」ということと重ならない部分が多くなると思います。ですから、私は執行機関の計画に対する議会のチェックは、P(計画)の段階、D(計画執行)の段階、C(執行結果の評価)の段階、A(評価後の行動)の段階、それぞれで行うべきだと思います。
そこで、AとBの2つのことから考えられることは、執行機関よりも長期にわたって計画に関わることのできる議会は、計画策定の初期段階から計画期間の終了まで、計画をチェックする必要があるのではないかということです。つまり、はじまりの段階でのチェック、形成過程でのチェック、素案のチェック、完成品のチェックを行うべきではないかと、私は考えています。