九州各地で記録的な豪雨となっています。被災された方に心よりお見舞い申し上げます。これ以上被害が大きくならないよう祈っております。
北九州でも激しい雨が断続的に降っていますが、私が住んでいる地域は、今のところ避難しなければならない状況にはなっていません。ご心配いただきありがとうございます。
先月中旬ですが、リバーウォーク北九州14階にオープンした地図の博物館、ゼンリンミュージアムを見学してきました。残念ながら館内は撮影禁止なので内部の写真はありません。ただし今回は、「地球の歩き方」福岡特派員ブログとして取材し写真撮影の許可も得ましたので、特派員ブログの方ではミュージアムが所蔵する貴重な地図などの写真含めて紹介しています。詳細は「地球の歩き方」福岡特派員ブログ『歴史を映し出す「地図の博物館」~ゼンリンミュージアム』をご覧いただければと思います。
斬新なデザインののリバーウォーク。薄茶色のNHKビル(右)とエンジ色の商業ビルに挟まれた黒い建物にゼンリンや朝日新聞西部本社が入っています。(小倉城の天守閣から撮った写真です)

勝山通り側から見たゼンリンビル。以前はゼンリン本社もこの建物に入っていましたが、今はミュージアムを残し本社は戸畑の社屋に移転したそうです。(この写真は『日本の超高層ビル』からお借りしました)

ゼンリンと朝日新聞西部本社共通の入口。勝山通りに面しており、リバーウォークの中からは入れません。

入館者にはこんなプレゼントがあります。ゼンリンミュージアムのリーフレットと、それを挟むためのチケットホルダー(左上)など……。

チケットホルダーに描かれているのは、ポルトガル人イグナシオ・モレイラの「日本図」(1617年)。
16世紀後半、2年ほど日本に滞在したモレイラは、鹿児島から京都までは測量により、それ以外は各地の大名から情報を集めてこの地図を作成しました。世界で初めての実態に近い日本地図と言われています。ミュージアムにはモレイラの地図を基に作られた銅版画が実際に展示されていますが、銅版画を掲載する予定だった出版物が結局は未刊のままとなったため、世界中でもゼンリンが所蔵する1点しか見つかっていない貴重な資料だそうです。

素材も作りもしっかりしたチケットホルダーです。

こちらはリバーウォーク1階のMap Design Gallery。「地図デザインに親しむ空間」というコンセプトの下、地図デザイン商品を販売するショップです。ゼンリンが地図デザイン商品専門店を開業するのは、これが最初だそうです。

地球儀や地図が無造作に詰め込まれた革のトランク。旅心を刺激するインテリアですね~♬

地図をデザインしたトートバッグ。この店で一番人気の商品だそうです。

そのトートバッグとポストカードを購入しました。

トートバッグに描かれた地図は、オランダ人ヘンドリック・ドンケルが製作した「東インド諸島海図」(1664年頃)。
大航海時代に海図の精度が格段に向上したため、海や海岸線は比較的正確に描かれています。

一方で、オーストラリア大陸の東側やニュージーランド、北海道を含む日本の北方領域は、この時代はまだ描かれておらず空白のままとなっています。

ポストカードは、「日本誌」のオランダ語版に収録されたケンペル「日本地図」(1726年)。この地図はモレイラの日本図の約100年後のものですが、江戸幕府のキリスト教禁教令や鎖国政策によってヨーロッパは日本の情報源を失い、次第に正確性を失っていったことが窺われます。

住宅地図で知られる株式会社ゼンリンは、北九州市に本社を置く地図情報のトップメーカー。そのゼンリンが運営する地図専門の博物館、ゼンリンミュージアムが今年6月6日にオープンしました。ゼンリンミュージアムは「歴史を映し出す地図の博物館」として、単に地図を読み取るだけではなく、その先にある人類の歴史物語に思いを馳せることで、地図の楽しみやおもしろさを伝えることを念頭に展示を行っています。地図や歴史に興味のある方にはとても興味深い博物館だと思います。
北九州でも激しい雨が断続的に降っていますが、私が住んでいる地域は、今のところ避難しなければならない状況にはなっていません。ご心配いただきありがとうございます。
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先月中旬ですが、リバーウォーク北九州14階にオープンした地図の博物館、ゼンリンミュージアムを見学してきました。残念ながら館内は撮影禁止なので内部の写真はありません。ただし今回は、「地球の歩き方」福岡特派員ブログとして取材し写真撮影の許可も得ましたので、特派員ブログの方ではミュージアムが所蔵する貴重な地図などの写真含めて紹介しています。詳細は「地球の歩き方」福岡特派員ブログ『歴史を映し出す「地図の博物館」~ゼンリンミュージアム』をご覧いただければと思います。
斬新なデザインののリバーウォーク。薄茶色のNHKビル(右)とエンジ色の商業ビルに挟まれた黒い建物にゼンリンや朝日新聞西部本社が入っています。(小倉城の天守閣から撮った写真です)

勝山通り側から見たゼンリンビル。以前はゼンリン本社もこの建物に入っていましたが、今はミュージアムを残し本社は戸畑の社屋に移転したそうです。(この写真は『日本の超高層ビル』からお借りしました)

ゼンリンと朝日新聞西部本社共通の入口。勝山通りに面しており、リバーウォークの中からは入れません。

入館者にはこんなプレゼントがあります。ゼンリンミュージアムのリーフレットと、それを挟むためのチケットホルダー(左上)など……。

チケットホルダーに描かれているのは、ポルトガル人イグナシオ・モレイラの「日本図」(1617年)。
16世紀後半、2年ほど日本に滞在したモレイラは、鹿児島から京都までは測量により、それ以外は各地の大名から情報を集めてこの地図を作成しました。世界で初めての実態に近い日本地図と言われています。ミュージアムにはモレイラの地図を基に作られた銅版画が実際に展示されていますが、銅版画を掲載する予定だった出版物が結局は未刊のままとなったため、世界中でもゼンリンが所蔵する1点しか見つかっていない貴重な資料だそうです。

素材も作りもしっかりしたチケットホルダーです。

こちらはリバーウォーク1階のMap Design Gallery。「地図デザインに親しむ空間」というコンセプトの下、地図デザイン商品を販売するショップです。ゼンリンが地図デザイン商品専門店を開業するのは、これが最初だそうです。

地球儀や地図が無造作に詰め込まれた革のトランク。旅心を刺激するインテリアですね~♬

地図をデザインしたトートバッグ。この店で一番人気の商品だそうです。

そのトートバッグとポストカードを購入しました。

トートバッグに描かれた地図は、オランダ人ヘンドリック・ドンケルが製作した「東インド諸島海図」(1664年頃)。
大航海時代に海図の精度が格段に向上したため、海や海岸線は比較的正確に描かれています。

一方で、オーストラリア大陸の東側やニュージーランド、北海道を含む日本の北方領域は、この時代はまだ描かれておらず空白のままとなっています。

ポストカードは、「日本誌」のオランダ語版に収録されたケンペル「日本地図」(1726年)。この地図はモレイラの日本図の約100年後のものですが、江戸幕府のキリスト教禁教令や鎖国政策によってヨーロッパは日本の情報源を失い、次第に正確性を失っていったことが窺われます。

住宅地図で知られる株式会社ゼンリンは、北九州市に本社を置く地図情報のトップメーカー。そのゼンリンが運営する地図専門の博物館、ゼンリンミュージアムが今年6月6日にオープンしました。ゼンリンミュージアムは「歴史を映し出す地図の博物館」として、単に地図を読み取るだけではなく、その先にある人類の歴史物語に思いを馳せることで、地図の楽しみやおもしろさを伝えることを念頭に展示を行っています。地図や歴史に興味のある方にはとても興味深い博物館だと思います。