ルイガノ旅日記

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風そよぐオアフ 2024年5月(12日目)~ココクレーター・レイルウェイ トレイル

2024年07月08日 | 海外旅行
ハワイ滞在も終盤に近づいた12日目は、ココヘッド・ディストリクト・パーク内の火山跡、ココクレーターに登るトレッキングに挑戦。ココクレーター(Koko Crater)は戦時中、アメリカ軍が監視所や掩体壕を設置したところで、山頂に人員や物資を運搬するために敷かれた線路や枕木が今も残っています。この線路を辿って麓から一直線に頂上を目指す「ココクレーター・レイルウェイトレイル」は、山頂までの距離は短いながら(約1.3km)、標高差270mの急勾配を登るトレッキングコースです。(オアフ島南東部の地図。ココクレーターは写真右側中央、ハナウマ湾北東に位置しています)


日差しが強くなる前にスタートしたかったので、朝7時前の23番バス"Kalama Valley"でハワイカイに向けて出発。このバス停も23番バスも、東方向に行く時はよく利用しました。


この時間帯の23番バスは、カピオラニ・コミュニティ・カレッジ(KCC)に通う学生さんたちの通学バスでもあるようです。ダイヤモンドヘッドあたりまでは、そこそこ混みあっていました。


Stop4430《Hawaii Kai Park & Ride》で下車し、すぐそばのStop3137《Keahole St+Hawaii Kai Park & Ride》で1L番バスに乗換。"Park & Ride"というのは、バス利用者が駐車場に車を停めてバスに乗り換えできるようにする施設で、H1など道路の混雑緩和のためにホノルル市郡交通局が運営しています。
そのまま23番バスに乗り続けて、Stop3700《WailuaSt+Lunalillo Home Rd》まで行く方法もあり、乗換の待ち時間を考えるとその方が早いのですが、バス停からスタート地点までけっこう遠いんです。そこで、今回は体力温存を優先して、乗り換えることにしました。


ところが、何故かここで失敗。本来降りるべきStop1206《Lunalillo Home Rd+Anapalau St》を通り過ぎ、二つ先のStop1209《Lunalillo Home Rd+Kalakua St》まで行ってしまいました。車内表示やアナウンスは確認していたので間違えるはずはなかったのですが……💦


少し余分に歩くことになりましたが、気を取り直してトレイルヘッドを目指します。写真はひとつ手前の道、カウマカニ・ストリート。道なりに進むと、緩やかに右に曲がって本来のアナパラウ・ストリートに合流します。


「KOKO HEAD DISTRICT PARK」の看板が見えてきました。
ココヘッドとココクレーターは、同じココヘッド・ディストリクト・パーク内にあるので混同しやすいですが、実際は隣同士に位置する二つの異なる山です。一番上の写真を見ると、ハナウマ湾を囲むクレーターが侵食されて残った南側の小高い丘(標高192m)がココヘッド。その北東に位置するのがココクレーター(標高は368m)です。いずれも約1万年前、オアフ島最後の火山活動によって形成されました。


駐車場から見たココクレーター。これから登るルートが、左側の稜線の少し手前にかすかに見えています。裾野から頂上に近づくにつれて勾配が急になっていく斜面。この時点では、ずいぶん険しそうに感じました💦


途中の道路が工事中のため、雑草をかき分けながらこんな道を上っていきます。


スタート地点では、既に歩き終えた人たちが休憩中。一段目の枕木に片足を載せ、じっと頂上を見つめている人もいます。おそらく、これからスタートする人なのでしょう。その高揚感と緊張感が、同じようにこれから頂上を目指す私にも伝わってきました。


頂上まで一直線に敷かれた線路。午前8時38分、いよいよスタートです。


枕木の階段をひたすら上り続ける単調なルートながら、振り返れば常に絶景。それが、このトレイルの特徴です。


傾斜が急になるにつれて呼吸が荒くなりますが、振り返るたび、少しずつ標高が上がっているのを実感できます。


線路わきにある小さなスペースは、小休止(中には大休止⁈)する人でほぼ一杯……。


スタートして22分。ハナウマ湾がはっきり見えるようになってきました。海の青さに癒されます。


コースの一部では下の地面が崩れ落ちて、レールと枕木がむき出しになっている場所があります。足を踏み外さないよう注意しながら歩きました。


自分だけでもキツイのに、子どもを背負って登るなんてすごい体力ですね。縁あって、この人とは頂上のデッキで再会。4人家族の写真撮影を頼まれました。


コースの傍には、ところどころ数字を記した黄色いブロックが置かれています。この頃は足も重く心臓もバクバク。よもやの登頂断念に備えて、ここまで来たという証拠代わりに「4」マーカーを撮っておきました(笑)


登り始めて40分。頂上らしき地点が視界に入ってきました。奥に写っているカップルとすれ違うとき、「君たちは僕より幸せそうに見えるね」と声をかけると、青年が笑いながら「あと10分で君も幸せになれるよ」と返してくれました。


その言葉にも励まされて、9時23分、ココクレーター山頂に到着。スタート地点から45分でした。


上り坂がハードなだけに、登りきった達成感や爽快感はひとしおです。
天気も最高! 気分も最高! 諦めなくてよかった〜ヽ(^o^)丿


山頂だと思ったのですが、実はもう少し先がありました。でも、山頂到達の高揚感のおかげか、気力・体力ともすっかり回復していたので全然OKです(笑)


こちらが山頂展望台。老朽化した施設を取り壊し、1年前に新たに設置されたものだそうです。


ココクレーター山頂、360度のパノラマビューです。


眼下にはハワイカイ、ココマリーナ。遠くにはダイヤモンドヘッドやワイキキのホテル群が見えました。(ココマリーナには、あとで立ち寄る予定です)


ハナウマ湾のビーチや珊瑚礁。それを囲んで、こんもり盛り上がった小高い山がココヘッドです。


北に目を転ずれば、コオラウ山脈南東端の山並み。尾根や谷間にびっしりと住宅が立ち並んでいます。


クレーター全景。一番奥の方(クレーターが途切れて外に広がっているように見える部分)は、今回は行けませんでしたが、ハワイで一番ワイルドな植物園と言われる「ココクレーター・ボタニカルガーデン」です。


東側の断崖に面して建つピルボックス周辺で、皆さんのんびり休憩中。頑張ってここまで登ってきたんだから、ゆっくり休みたいですよね。


吹き抜ける東風に向かって深呼吸ヽ(^o^)丿


まるで舞台のような展望デッキ。


休憩したり散策したりと、20分ほど山頂で過ごした後、絶景を目に焼きつけつつ下山を開始しました。この急坂を登ってきたんだなぁと思うと、あらためて感無量です。


下山に要した時間は30分弱。帰りの駐車場から見るココクレーターは、心なしか行きよりも穏やかな表情に見えました(笑)


この交差点を左折(アナパラウ・ストリートからルナリロ・ホームロードへ)して、ココマリーナ・ショッピングセンターに向かいます。


やってきたのは、コナ・ブリューイング・カンパニー・ココマリーナ・パブ。ハワイ島カイルアコナのクラフトビールメーカー、コナ・ブリューイング・カンパニーの直営店で、オアフ島ではここにしかありません。


入口のカウンターで人数や席の希望などを伝えます。


広々とした店内(左奥にもっと広いスペースがあります)。私は一人だったので、背の高いイスとテーブルが置かれたベランダに案内されました。心地よい風が通り抜ける最高の席。一番人気だという"KUA BAY IPA"をパイント(16OZ)で注文しました。


レイルウェイトレイルを思い出しながら、ひとり乾杯。疲れも吹っ飛んで、しみじみ旨い一杯でした🍺


次はトレイル抜きで、妻と一緒に来てみたいと思います。


帰りのバスの時間が迫っていたので、ビール1杯だけで店を後に……(これを逃すと1時間待ちなんです)。


Stop192《Klanianaole Hwy+Koko Marina Center》から1Lバス。行きと同じく、ハワイカイ・パーク&ライドで23番バスに乗り換えてワイキキに戻りました。


午後12時57分、ラナイからの眺め。この日の午後はこの景色を肴に、コナ・ブリューイング・カンパニーの "BIG WAVE Golden Ale" と "LONGBOARD Island Lager" を飲みながら、ココマリーナパブの余韻に浸りました。


この日の行程。緑()は二つほど乗り過ごした行きのバス停、赤()はコナ・ブリューイング・カンパニー・ココマリーナパブです。


心臓破りの急勾配に挫けそうになったココクレーター・トレイル。振り返りながら見下ろす風景やすれ違う人々とのふれあいに背中を押されて、なんとか1,048段の枕木を登りきることができました。終わった直後は二度とチャレンジしないつもりでしたが、写真を整理しつつ記憶を辿っているうち、もう一度あの達成感を味わうのも悪くないかなぁなんて思い始めています。はて、どうなることやら…… (^^ゞ

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