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受精 @帚木蓬生


「この事件はブラジルが戦後遭遇した犯罪でも最大のものになるような気がします。戦後の警察組織が全力を挙げて取り組んだのが、ナチス・ドイツの残党狩りでした。彼らの相当数が南米に逃げてきましたからね。もちろん手ぶらではありません。みあっただけの財貨とともにです。
 戦争前の1940年の時点で、ブラジルにはドイツ系住民が90万人いました。もちろん南米では最大です。アルゼンチンのドイツ系住民でも20万人くらいだっとのですから。ドイツ人学校にしてもブラジル国内には千以上、千五百近くあったと聞いています。ナチス・ドイツにとっては、第2の祖国だったのです。戦争終結後、訴追を恐れて南米に渡ったナチス高官は五千人と言われています。しかし、数字はたぶん過小評価されています」(本書より)

こうした背景の下で 冷凍保存されていたヒトラーの精子を 様々な謀略を尽くして誘拐しマインドコントロール下に置かれた女性に人工授精させ ヒトラーの遺言(再生)を実行しようとする ナチス残党の野望(『レーベンスボルヌ=生命の泉』計画)を 偶然その病院に勤務することになった医師が打ち砕く医療サスペンス仕立ての物語。

実際 南米各地にはナチの残党の多くが隠れ住んでいることは公知の事実。
それに加えて現職の医師である著者の医学的知見が加わると このようなストーリーも荒唐無稽と一笑に付せないところが怖い。。。
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大山崎山荘

今回の旅行の目的の一つ 大山崎山荘は 前世紀初頭の実業家であり趣味人でもあった加賀正太郎が自ら設計し 1917年に現在の場所に建設され その後何度か増築され現在に至っています。



時代は変り平成になってから 山荘のある天王山麓の大規模開発が計画され 付近の環景観を保全したいという京都府等の希望もあって 現在の所有者であるアサヒビールが 山荘を保存と美術館としての活用を提案。
下の写真は 建築家安藤忠雄氏に依頼した設計図に基づいて作られた模型です。


左側の円筒形の部分が新館 躯体は環境に配慮して半地下となっています。


玄関から入ってすぐ左 マントルピース上部の鬼の意匠


(現在は暖炉としては使われずソファが置かれていました)

2階ホールから階段方向を振り返って。


(ステンドグラスはドイツから輸入したようです)


ホール上部のシャンデリア。




階段途中のペンダント。 鳩の意匠でした。




芝生の庭園には 随所に彫刻や東屋が配置されています。




蝉も行く夏を惜しんでいる様子。。。



ノンビリとした時間が送れました♪

大山崎山荘美術館の詳細は アサヒビール大山崎山荘美術館 へ
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