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平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

LOST 第15話

2007年03月02日 | テレビドラマ(海外)
 第15話「守るべきもの」

 物語はこう。
「行方不明だったクレアが帰ってくるが、飛行機に乗るまでの記憶しかないと言う。サイードらはただクレアが戻れるはずがない、スパイではないかとまで言い出す。一方、森でチャーリーとジンが歩いていると、イーサンが現れ、チャーリーがクレアを連れてこないと仲間を1人ずつ殺すと脅す。
 ジャックらは相談の結果、陣地の周りに歩哨を立てることにするが、1日目が開けると海からやってきた男に仲間が襲われる。武器もなく、このままでは毎日1人ずつ殺されると確信したジャックは、ケイトに言われた通り、銃を使うことを決意。クレアをおとりにしてイーサンをおびき寄せ、捕らえる計画を実行するのだが」

 今回は回想の上手い使い方を見せてもらった。
 チャーリーが過去を回想する。
 バンド・ドライブシャフトが事実上、解散して金を稼がねばならなくなったチャーリーはこんなことを考える。
 金持ちの娘と懇意になって金を掠め取る。
 実際、娘の実家にはルーズベルトの煙草入れなど、売ればお金になるものがたくさんあった。
 チャーリーはわくわくするがやがて気持ちが変わってくる。
 娘のことを本気で好きになるのだ。
 娘を本当に守れる男になるためにコピーのセールスマンの就職までする。
 しかし人間は弱いもの。
 チャーリーは葛藤をしたが、負けてルーズベルトの煙草入れを懐に入れてしまう。
 そしてコピーのセールスの時、緊張のあまり吐いて病院へ。
 スーツからは煙草入れが見つかって、チャーリーの真意を娘は知ることに。
 娘は怒ってチャーリーに尋ねる。
「あなたがわたしに近づいた意味もわかった。クスリをやめられないのもわかった。でも、ひとつ教えて。なぜ就職しようと思ったの?」
 チャーリーは「彼女を守れる一人前の男になりたかったから」と答えるが、罪を犯してしまった後では、受け入れてもらえない。
 チャーリーの回想はこうした裏切りと悔恨の物語だった。

 そして同時並行して進行する島での現実。
 イーサンのもとから戻ってきたクレアをチャーリーは守ると言う。
 クレアは記憶をなくしていて、以前の様にチャーリーを信用できずにいる。
 そんな頑ななクレアの心を何とか開こうとするチャーリー。
 そしてチャーリーは驚くべき行動に出る。
 クレアを奪回しようとしたイーサンを打ち殺すのだ。
 ジャックたちはイーサンを掴まえて情報を得ようとしたが、あとの祭り。
 チャーリーがイーサンを撃った理由はクレアを守るため。
 クレアは自分はどうなってもいいと言いながら、やはり自分のことを真剣に思い、行動に出てくれたチャーリーのことが嬉しい。
 クレアは、チャーリーとの楽しい思い出であった「ピーナッツバター」のことを思い出したと言い、「あなたを信じる」と言う。
 この様に現実ではチャーリーは回想とは正反対の相手に「信じる」と言われる結末を得ている。

 うまい回想の使い方だ。
 過去の苦い思い出、悔恨がチャーリーの中で教訓となって生きていて、今回は現実で活かされた。
 幸せな結末を迎えることが出来た。
 チャーリーの苦い過去が描かれて、視聴者はそれを知っているだけに、この幸せな結末には拍手を送ってしまう。
 チャーリーはもともとすごくいいヤツだしね。
 ドラッグの克服といい、チャーリーは島の生活、ドラマの中で着実に成長していっている。
 やはり劇中の人物が成長していくのを見るのは気持ちがいい。
 いいドラマだった。


コメント
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