平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

それでも、生きていく~やはり満島ひかりはすごい!

2011年07月15日 | 監督・俳優・歌手・芸人
 やはり満島ひかりさんはすごい。
 昨夜の録画した第2話も何度も繰り返して見てしまった。
 くるくる変わる表情、予想のつかないせりふまわし、独特の間。
 物語もそうだが、満島さんの演技の凄さに圧倒され、感動してしまう。

 前回も書きましたが、満島さんの演じる双葉って、すごく難しい役だと思うんです。
 加害者の家族として迫害されてきた人生。
 死にたいとは思わないけど、生きていたくもない人生。
 兄への愛。
 いつまでも残っている自分に優しかった兄の記憶。もしかしたら兄は無実と信じたい気持ち。
 一方で、洋貴(瑛太)を始めとする深見家への懺悔の気持ち。
 兄に戻ってきてほしいという想い。
 兄への手紙で描かれた、希求にも似た充実したOL生活を送っている自分と幸せな家族の情景のイメージ。
 これら様々に揺れ動く心の中の嵐を、抑えた演技で的確に表現している。
 「(殺しても)いいですよ」「クリスマスケーキ、食べていませんから」といったポツリと発せられるせりふのひとつひとつに力がある。
 アドリブもある。
 おそらく「とっても可愛い子猫」とか「たった一行の」とつけ足した部分はアドリブだろう。

 通常、テレビドラマの演技って、カット割りで何とかなるもの。
 役者さんがそんなに哀しい演技をしていなくても、前後の流れでアップの顔が哀しく見えてしまう。
 だが、満島さんの場合はそんなカメラワークは必要ない。
 遠景のロングのカットでも、顔が映っていない背中越しのカットでも、体の強張りやせりふの力で表現してしまう。

 あるいは芝居とは役者さんと役者さんのせりふのキャッチボール、ぶつかり合いである。
 今回の瑛太さん演じる洋貴とのやりとりはすごかった。
 次回は大竹しのぶさんとの絡みがありそう。
 満島ひかり×大竹しのぶ。
 このふたりがぶつかり合って、どんなすごい芝居が見られるか?
 満島さんの演技を大竹さんがどう受けとめ、返すか?
 満島さんは変化球投手ですからね、一方、大竹さんは変化球も直球も投げられる女優さん。

 テレビドラマで、こんなに演技を楽しみに出来る作品はひさしぶりだ。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする