平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

麒麟がくる 第31回「逃げよ信長」~光秀、魂の叫び! 織田信長は死んではならぬのです!

2020年11月09日 | 大河ドラマ・時代劇
 光秀(長谷川博己)は信長に叫ぶ。
「天下静謐のために織田信長は死んではならぬのです!」

 金ケ崎撤退戦では気づく。
「わしは今までいくさはせぬ。無用ないくさはせぬ。そう思うて来た。
 しかし、このいくさではっきりわかった。
 そんな思いが通るほど世の中は甘くない。
 いくさのない世をつくるためには今はいくさをせねばならぬ。
 今はいくさを重ねるしかないのだ」

 意気消沈した信長には、麒麟の言葉を聞いたと言って、
「信長には次がある!」
 義昭(滝藤賢一)や帝への報告としては、
「信長は生きて帰った。次がある」
 ……………………

 光秀、主役らしい大活躍だったなあ。

 そして転機と決意。
 光秀は何かを成し遂げるためには、志だけではダメで、力が必要であることを確信した。
 力とは「地位・権威」「軍事力」「財力」などがあるが、今回は軍事力。
 光秀は「いくさを重ねていく決意」「泥にまみれる決意」「修羅の道を歩む決意」をした。
 これが現実に生きるということなのだ。

 信長、秀吉(佐々木蔵之介)、家康(風間俊介)と交わった回でもあった。

 信長は、浅井の裏切りと自分の敗北を知って「うううっ、ううううっ うあああっ!」
 怒り、憎しみ、哀しみ、屈辱、絶望。
 人には言葉にならない感情っていうのがあるんだなあ。
 こんなふうに反応してしまう信長の業は深い。
 これがあっさりした人だと、「ヤバイ。早く逃げなくちゃ」「浅井長政、許さないぞ」みたいなノリで反応する。
 まあ、このくらいの業がなければ天下人にはなれないんだけど。
 信頼していた浅井長政の裏切りで信長の人間不信は高まったに違いない。

 秀吉は、妹が病気なのに芋を食べたことと地面を這いつくばる虫の話。
 秀吉は臨機応変の明るい男だが、内面はコンプレックスの塊のようだ。
 コンプレックスを解消するために働いていて、この点は信長に似ている。

 家康は聡明だった。
 いくさが嫌いで、なぜ戦うのかに迷っていて、平和のためにいくさを重ねなければならないことを何となくわかっていて、光秀に相通じる人物。
 おそらく光秀は家康に「麒麟がくる国づくり」を託すのだろう。
 こうなると、光秀が天海僧正になる可能性あり?


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2 コメント

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やはり「天海僧正」? (TEPO)
2020-11-10 01:04:24
>光秀、主役らしい大活躍だったなあ。

秀吉視点のドラマだと秀吉が面目を施したところだけが強調されるのですが、実は光秀も金ケ崎のしんがりだったわけで、結局は視点の問題。
しかし、浅井長政離反のニュースと言い、腐りかけた信長を励ましたりと、やはり主役特権ですね。

>光秀は何かを成し遂げるためには、志だけではダメで、力が必要であることを確信した。

今回で光秀はぐっと信長寄りになるのでしょうね。
そして「善人仲間」の義昭とは距離が出てくるのかもしれません。
「駒が来る」の着地点は、よもや義昭ではないでしょう。

それにしても、「摂津のロボット」の義昭、「褒められたい」の信長、「コンプレックスの塊」の秀吉。
やはり、「麒麟」を連れてきてくれそうなのは家康のみ。

こうなると私も「天海僧正」に期待したくなってしまいます。

しかし、そうなると光秀は正体を知られぬままに「たま(ガラシャ)の悲劇」をどこかで見ていなければならなくなりますね。
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闇落ちを食い止めている駒ちゃん (コウジコウジ)
2020-11-10 09:07:42
TEPOさん

いつもありがとうございます。

義昭、ダークに闇落ちしそうですね。
信長も闇落ちしつつありますし、摂津晴門などダークな連中がいっぱい。
そんな中にいれば、自分を保てない人間は闇落ちしてしまうのでしょう。
一方、義昭の闇落ちをかろうじて食い止めているのが、駒ちゃん。
駒は「良識」「良心」の象徴なんでしょうね。

力に関しても、駒は財力の大切さ=財力があればたくさんの人を救える、に気づきましたよね。
一方、光秀はしんがりを務めて「武力」の大切さに気づいた様子。
おっしゃるとおり、これで「武力」をふるえる信長に接近していくんでしょうね。

「摂津のロボット」の義昭
「褒められたい」の信長
「コンプレックスの塊」の秀吉
「麒麟を連れてきてくれそうな」家康。
今後はこの人物像がさまざまな形で描かれていくんでしょうね。
光秀の目で見た、信長、秀吉、家康。
これはなかなか面白いドラマになりそうです。

光秀が「天海僧正」になったというラストになると、ネットや大河ファンはざわつきそうですね。
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