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原油高騰の真の理由

2008-04-03 18:52:06 | オルタナティブ通信

原油高騰の真の理由・・・オランダ紀行2
 EU統合を政治的に主導してきたのはフランスである。しかしフランスの産業資本(商品やサービスを直接生産している企業)の3分の1の株式は、パリバ銀行が独占して所有している。

パリバ銀行の正式名称はパリ・オランダ銀行であり、本拠地はオランダにある。オランダ、ベルギー、ルクセンブルクは元々、同一国家であった時代もあり、このベネルクス3国を理解しないとEUの事は分からない。

 フランスの産業資本を支配しているのが、オランダの金融資本=銀行という事になる。そのオランダの産業の中枢を占めてきたのがアムステルダム、ロッテルダムの貿易港である。アムステルダムは現在でも、貿易高では世界1、2位を争う貿易港である。

 オランダは海抜が極めて低く、放置しておくと海水が浸入し塩害で農地が壊滅し、洪水の被害に日常的にさらされる。そのため海岸線に沿って高い堤防が築かれ、海水の逆流による河川の氾濫を避けるために、河川の周囲に堤防を築き上げる事によって平坦な国土を入手し維持してきた。

 このような堤防工事と河川の水流調節のためのダム工事によってこそ、人工的に出現した国がオランダである。アムステル河にダムを作ることによって成立した港がアムステル・ダムであり、ロッテ河にダムを作ることで出現した港がロッテル・ダムである。

 オランダの国家形成の要であった、この治水事業に必要な高度な土木・測量技術は、イタリアの金融業者がオランダに移住する際に同伴してきたイタリアの科学者によって与えられた。古代ローマ帝国に反逆したローマ貴族達が、軍隊をイスラム世界に派遣し、イスラムの富を略奪した十字軍、その兵士達がトルコの地で発見したキリスト教異端の文書の中には、ヨーロッパ中世で禁止されていた数学・幾何学・土木技術の研究書が多数含まれていた。これを咀嚼・吸収したイタリアの技術者達が、後にオランダ国家を形成する。この異端の書物こそ、今日のキリスト教原理主義の経典類である。その経典の中には、有色人種を絶滅させ白人だけの神の国=イスラエルを建国する事がキリスト教徒の使命、であると記載されていた。

 現在、日本に対しコメ輸入自由化を迫っている米国農業。とりわけコメの産地であるカリフォルニアは、元々、乾燥地帯であり稲作には不向きであった。カリフォルニアの稲作を支えているのは水を供給する灌漑用水路である。

 この灌漑用水路は、元々、米国の食糧輸送路として機能してきたミシシッピ河、その下流に広がるルイジアナの耕作地帯で農業経営を行って来たフランス、その経済的本国であるオランダの農業・土木技術者達つまりイタリアの技術者達が、ミシシッピ河の凄まじい洪水に手を焼き、ルイジアナの耕地を離れ、次第に上流へ上流へと耕作地を拡大して行った末に、カリフォルニアに到達し、カリフォルニアの地に形成したものであった。

 カリフォルニアの最初期の開拓団の中で、不思議な事に灌漑用水路建設を行った技術者達の大部分がキリスト教原理主義教会の宣教師であった事実は、その源流をフランス・オランダ・イタリア・トルコにまで遡る事が出来る。

 この米国の最初期の開拓団の技術者達は、そのまま先住民=インディオと戦いながら耕地を奪っていった米国陸軍であり、その土木技術者の集団=アメリカ陸軍工兵隊であり、今日も、米国のコメ農業・石油化学産業の生命線である水利権を握っている。現在、日本にコメ輸入を強力に迫り、また、ガソリン精製工場に水利権を認めずガソリン精製工場建設を不可能にし、意図的にガソリン高騰=原油高を作り出してきたのが、このアメリカ陸軍工兵隊=キリスト教原理主義教会である。

 米軍においては、将来、将校になるキャリア組は、実は、その教官になるための教育課程で、当初の2年程を必ずこの工兵隊で学び、技術を身に付ける。どのような敵地に行っても、軍隊にとって最初に必要な作業は、水の確保であり、地形を読み、地の利を生かし、防御塀を作り、宿営地を建設する事である。指揮官は、水利・土木技術の技官でなければならない。

 米軍の指揮官達は、ほぼ全員、この工兵隊でキリスト教原理主義の洗礼・洗脳を受けて来る。それは日本のエネルギー市場を支配する石油業界と、日本にコメ市場開放を迫る米国農産物業界そのものである。
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