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平和な人権が尊重される社会を目指し、マスゴミに替わって不正、腐敗した社会を追求したい。

鹿児島補選で原発再稼働阻止の主権者連合構築を

2014-04-08 18:56:27 | 植草一秀氏の『知られざる真実』


鹿児島補選で原発再稼働阻止の主権者連合構築を




前自民党議員の徳田毅氏が公職選挙法違反事案にかかる連座制の適用を受けて議員辞職したことに伴う衆議院議員鹿児島2区補欠選挙が4月27日に投開票日を迎える。


消費税増税が実施されて初めてとなる国政選挙で、安倍政権の暴政にブレーキをかけたいと考える主権者は、この選挙で安倍政権与党が推す候補の当選を阻止したいと考える。


しかし、鹿児島県は保守層の地盤が強い、自民王国のひとつである。


現状では野党候補の当選が視界に入ってこない。


この選挙で出馬が予想されるのは次の人々である。


金子万寿夫氏(67歳、自民党、県議)

打越明司氏(55歳、前民主党衆議院議員、現在は無所属)

三島照氏(72歳、共産党)、

松澤力氏(31歳、政治団体・幸福実現党)

有川美子氏(42歳、政治団体・新党ひとりひとり)

碩利昭氏氏(46歳、無所属)


選挙情勢の分析は政治学者の古村治彦氏の4月5日付ブログ記事


「鹿児島県第二区補欠選挙について」


http://suinikki.blog.jp/archives/4954499.html


に詳しいのでご参照されたい。

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古村氏のブログ記事から、立候補予定者の横顔を転載させていただく。


「金子氏はベテラン県議で、国政初挑戦。


長く奄美地区選出の県議を務め、鹿児島県議会の議長を務めた人物です。


また、保岡氏系の人脈であり、徳田氏からの資金援助を受けていなかったということもあって、自民党の公認を得ることができました。公明党も推薦ということになりました。


打越氏は2009年の政権交代時に徳田毅氏に選挙区で敗れましたが、比例復活し、代議士を一期務めています。


松下政経塾では、野田佳彦前首相と同期の一期生で、こちらも長く自民党所属の県議を務めてきました。


三島氏は鹿児島二区で再挑戦、松澤氏は昨年の参議院議員選挙に続いて国政再挑戦となります。有川、碩両氏は初挑戦です。」


鹿児島二区はかつて「保徳戦争」と呼ばれる激しい選挙が行われた選挙区である。


鹿児島市谷山地区から指宿市、南九州市という薩摩半島南部から奄美諸島(大島郡)を含む広大で多様性のある地域を含む。


かつては徳之島を舞台に、保岡興治氏と徳田虎雄氏とが激烈な選挙戦を展開した。金権選挙の代表事例によく挙げられてきた選挙区である。


基本的には自民党内の争いであって、極めて保守地盤の強い風土を持つ。

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前民主党議員の打越明司氏も長く自民党県議を務めた人物であるが、鹿児島2区では徳田毅衆院議員が2006年の沖縄県知事選に前後して自由連合を離脱して自民党に入党したため、打越氏は民主党に鞍替えして立候補していた。


この意味で、打越氏も元々は自民党に基盤を置いていた候補者である。


今回の選挙では、野党5党が打越明司氏の支持に回る。


支持の中心は民主党、生活の党、社民党であり、日本維新の会と結いの党がどの程度の支持活動をするのかは不透明である。


自公が推す金子氏と、野党5党が推す打越氏の与野党全面対決の図式にも見えるが、必ずしも図式は単純でない。

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二つの見落とせぬポイントがある。


ひとつは共産党が、ここでもやはり独自候補を擁立することだ。


もうひとつは、参議院議員の山本太郎氏の「新党ひとりひとり」が、有川美子氏という新人候補を擁立することである。


有川氏は長く反原発運動を展開してきた人物で、鹿児島県にある九州電力川内原発の再稼働問題に焦点を当てて、反原発を最重要テーマに掲げて選挙に挑むものと見られている。


2009年に政権交代の偉業が成就された。


米官業政電の五者が支配する日本。


この構造にくさびを打ち込み、主権者を基軸にする政治の確立が目指された。


しかし、既得権益勢力の抵抗はすさまじかった。


戦後一貫して日本支配を続けてきた米国が中心になり、官僚組織、大資本、利権政治屋、御用メディア、さらに検察・裁判所が、激しい小沢-鳩山攻撃を展開した。


その結果、「小鳩の春」は破壊され、クーデター政権である菅直人政権が樹立され、その路線を引き継いだ野田佳彦政権が民主党政権を完全に破壊して、安倍晋三氏に大政を奉還してしまった。


そして、いま、旧政復古の暗黒時代に回帰している。


この現状を打破するには、まずは、安倍政権の暴走を食い止めるために、第一歩を印さねばならない。


沖縄県名護市では辺野古基地建設に反対する稲嶺進氏が市長再選を果たしたが、東京都では、脱原発候補が複数立候補して、安倍政権支持候補者の当選を許してしまった。


この教訓から、鹿児島ではストップ安倍政権陣営の結束が求められるが、これが必ずしもうまくいってはいない。

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鹿児島で最重要の目前の問題は川内原発再稼働問題である。


九州電力は川内原発の基準地震動を540ガルから620ガルに引き上げたが、東日本大震災の揺れの強さは2933ガルだった。


原発は強大地震には耐えられない構造なのである。


桜島の噴火活動も活発であり、原発東方800メートルの地点では活断層と見られる3本の断層と破砕帯が発見された。


川内原発の再稼働は日本中の原発再稼働の先例とされる可能性が高く、極めて重要な意味を有している。


ストップ安倍政権陣営は、「原発再稼働反対」を明確に掲げる候補者を一人に絞り、統一戦線を構築して衆院補選に臨むべきだが、これが実現しない可能性が高い。


自公推薦候補が勝利すれば、原発再稼働が容認されたとの、歪んだ主張が展開されることにもなりかねない。


政治対立の図式を、明確に打ち立てることが急務なのである。







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