皆様こんにちは、師走の忙しい時期いかがお過ごしでしょうか?
今回は住宅ローンについて書いてみたいと思います。この時期、住宅ローンと聞くと税額控除の「住宅借入金等特別控除」を連想すると思いますが、今回は金利と返済総額について調べてみました。
返済方法には、元利均等返済と元金均等返済があります。
元利均等返済は毎月返済額が一定です。元金均等返済は、毎月返済額のうちの元金部分が均等です。元利均等返済は元金均等返済よりも返済総額が多くなりますが、返済当初は毎月の返済額は元金均等返済より少なくて済みます。元金均等返済はその逆です。
では、検証です。
条件
借入元本 30,000、000円
利率 1.5%
返済期間 35年
元利均等返済
毎月の返済額 91,855円
返済総額 38,579,239円
元金均等返済
毎月の返済額 およそ100,000円~70,000円の間
返済総額 37,893,750円
返済総額は、685,489円元金均等返済の方が有利です。当たり前ですが返済期間が短ければこの差額は少なくなります。
では、毎月返済額は何回目の返済で逆転するのでしょうか?
答えは193回目で元金均等返済の月返済額が91,786円となり元利均等返済の月返済額91,855円を下回ります。16年目以降辺りです。
次に、固定金利と変動金利で比べてみました。
条件
借入元本 30,000,000円
利率 固定金利1.5% 変動金利0.8%
返済期間 35年
固定金利(1,5%)
返済総額 37,893,750円
変動金利 (0,8%)※0,8%は現在の住宅ローンの変動金利のだいたいのパーセンテージを使っています。
返済総額 34,210,000円※金利に変動がない場合。
差額は3,683,750円です。
変動金利が変動しないのは現実ではありませんので少し変化をつけてみます。
変動金利が今後35年をかけて1,5%まで徐々に上昇した場合。
返済総額 35,434,993円
まだ、変動金利の方が優位です。
では、金利が2%まで上昇した場合は
返済総額が36,309,988円です。
まだ、変動金利が優位です。
では、金利が2,5%まで上昇した場合は
返済総額は、37,184,983円
差がなくなりました。
金利が3%まで上昇した場合。
返済総額 38,059,978円
固定金利優位になりました。
つまり、今固定金利1,5%でローンを組むかどうか迷った時には将来的に長期金利が2,5%を超えるかどうか考えてみると良いのかもしれません。
実際には、金融機関ごとの返済条件等の諸事情がありますのでこんなに簡単な試算では判断できませんが、参考程度の数値としては有効かと思います。
監査部1課
小田原 敏宏